Last Updated on 2021年3月23日 by 今井 靖之

Blind Power - 視覚障害があるからこそ、できることがある。 –

「ちがう」を価値に変え、新しい働き方をデザインすることを掲げるveernca合同会社(本社:東京都渋谷区)は、障害の有無をこえたメンバーで共同で立ち上げた企業です。視覚障害者ならではの能力を活かして開発した、音声による情報記憶アプリ <moom>と、音声SNS <heart>のプロトタイプ版をリリースします。
2021年3月16日よりオンラインにて開催される世界最大規模のテクノロジー&カルチャーの祭典SXSW2021にて発表します。

音と位置で、情報を管理する  “moom”。

moom <ムーム>は、仮想の「メモ空間」をつくり、
まるで部屋にモノを配置する感覚で情報を管理できるツールです。
ふだん私たちは膨大な情報をメモなどで保存していますが、
そのメモを見返す機会がなく、結局忘れ去ってしまうことはありませんか。
わたしたちのチームメンバーである視覚障害者のひとりは、
すべての情報をメモして残すことができないため、
頭のなかに擬似的な部屋をつくり、モノを配置するように記憶しています。
彼の記憶法から、さまざまな情報を仮想の部屋のような空間で
感覚的に管理することができるアプリをデザインしました。
https://veernca.co.jp/contents/002/#moom

景色や日常を、音から想像するSNS  “heart”。

heart <ハート>は、想像を楽しむための日常音の投稿・共有SNSです。 現代では、写真を用いたさまざまなコミュニケーションツールによって
相手の日常や興味を知ることができますが、
そこに想像力は生まれず、ただ相手が見せたい姿を見るだけです。
heartは視覚障害のあるメンバーの、SNSの使い方を参考に開発されました。
これはいわば「音の写真」。たった5秒や10秒の音によって、
相手の見ている景色や気持ちを想像することができます。
投稿にはフォロワーからの「いいね音」がついて、さらにすてきな音を奏でます。
https://veernca.co.jp/contents/002/#heart

SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)

毎年3月に、アメリカ合衆国テキサス州オースティン市で開催されるデジタル・インタラクティブや映画・音楽の、世界最大規模のクリエイティブフェスティバルです。今年は3月16日から3月20日まで、オンラインにて開催されます。特にインタラクティブ部門は世界的に影響力があり、スタートアップ企業の登竜門として、企業や投資家などから大変注目を集めています。

veernca合同会社

代表者:三冨敬太
所在地:東京都渋谷区渋谷3丁目1-9 矢沢ビル3階
URL:https://veernca.co.jp/

Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。