プログラムの背景と目的

日本には約1万人もの盲ろう者が存在すると推計されており、彼らは情報の取得、コミュニケーション、移動といった日常のあらゆる場面で困難に直面し、社会的孤立が深刻な課題となっています。
近年、大学教育においてDEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の重要性が高まる中、このプログラムは盲ろう者自身が大学を訪れ、自らの言葉と体験を通して学生たちに語りかけるという形式をとっています。盲ろう者が社会とどのようにつながり、日々を生きているかを知ることは、学生たちにとって多様性やコミュニケーションのあり方を根本から問い直す貴重な機会となるでしょう。

2025年度の確かな成果

2025年度には、日本社会事業大学、東洋大学、帝京平成大学、聖心女子大学、国際基督教大学を含む計9大学で12回のプログラムが実施され、延べ322名の学生、教職員、一般市民が参加しました。
プログラムでは、当事者による講演やワークショップが行われ、参加者からは「盲ろう者と関わる自信がついた」「教育者として知っておくべき内容だと感じた」「現場での支援を具体的にイメージできた」といった声が寄せられました。実施後のアンケートでは、ほぼ全員が盲ろう者への関心を「高まった」と回答し、支援の意欲も向上。「盲ろう者向け通訳・介助員の講習会に参加したい」と、新たな一歩を踏み出そうとする学生も現れました。

2026年度「盲ろう者理解・啓発プログラム」の概要

2025年度の確かな成果を踏まえ、若年層への盲ろう者理解をさらに推進するため、2026年度からは認定NPO法人東京盲ろう者友の会の自主事業として本プログラムが継続されます。学生のダイバーシティ意識育成支援として活用できます。
社会福祉や特別支援教育系の授業だけでなく、公開講座、大学祭のイベント、学内学会など、各大学のニーズに合わせて柔軟な提供が可能です。

プログラムの目的や内容を説明する資料
実施期間、対象、費用、申込期限などの詳細資料

開催概要

  • 実施期間: 2026年4月~7月

  • 対象: 東京都内の大学(5校程度)

  • 参加条件: 参加学生が15名以上見込まれること

  • 実施場所: 都内キャンパスで行われる授業、公開講座、大学祭、学内学会など

  • 費用: 原則すべて認定NPO法人東京盲ろう者友の会が負担(講演料、通訳者謝金等)

  • 大学への依頼事項: 学生への広報・案内、当日の会場設営、視聴覚教材の準備・操作

  • 申込期限: 2026年6月30日

プログラム例

  • 例A: 盲ろう者の講演(60〜90分)

  • 例B: 盲ろう者の講演 + 盲ろう疑似体験(90〜120分)

  • 例C: 盲ろう者の講演 + 盲ろう疑似体験 + コミュニケーション体験(120〜150分)
    ※希望や時間に応じて、内容のカスタマイズが可能です。

認定NPO法人 東京盲ろう者友の会について

認定NPO法人東京盲ろう者友の会は、盲ろう者の自立と社会参加の促進を目的とする団体です。盲ろう者である福島智氏(現・東京大学特任教授)の大学進学を支援する活動をきっかけに発足しました。長年にわたり、盲ろう者の支援、人材育成、そして理解啓発に取り組んでいます。また、東京都の委託を受け、東京都盲ろう者支援センターの運営も行っています。
詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。

お申し込み・お問い合わせ先

2026年度「盲ろう者理解・啓発プログラム」への参加を希望する大学・教育機関は、以下の連絡先までお問い合わせください。

  • 認定NPO法人 東京盲ろう者友の会 事務局

  • TEL: 03-6228-1282(平日9:30〜17:00)

  • E-mail: tokyo-db@tokyo-db.or.jp

  • Webフォーム: お問い合わせフォーム

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77