笹川保健財団、ハンセン病問題シンポジウムでデジタル証明「オープンバッジ」を採用

ハンセン病問題に対する正しい理解を深め、偏見や差別のない共生社会を目指す公益財団法人笹川保健財団は、2026年2月に開催される「ハンセン病問題に関するシンポジウム」において、参加証明システムとして株式会社インフォザインが提供する「オープンバッジファクトリー」の採用を発表しました。この取り組みは、特に次世代への啓発活動を強化し、学びの可視化を促進することを目的としています。

講義室のような場所で、3人の若い女性が笑顔で座っています。彼女たちはカジュアルな服装をしており、机の上にはスマートフォンが置かれています。

若年層へのアプローチを強化するオープンバッジの導入

笹川保健財団が厚生労働省から運営を受託している国立ハンセン病資料館は、ハンセン病問題の正しい知識の普及と偏見・差別の解消を目指す国の施設です。しかし、現在の来館者の約6割が60代から70代という状況があり、歴史を風化させないための「次世代(中高生・大学生)へのアプローチ」が重要な課題となっていました。

この課題に対し、笹川保健財団は、教育機関や企業で導入が進むデジタル証明「オープンバッジ」に着目しました。オープンバッジは若年層にとって親しみやすく、SNSなどで学びの成果を共有できるデジタルツールです。これを活用することで、参加者の学習意欲を高め、自発的な参加を促すことが期待されています。

満開の桜に囲まれた近代的な建物と、低木や色鮮やかな花が植えられたロータリーが印象的な春の風景。青空が広がる穏やかな一日を捉えています。

「ハンセン病問題に関するシンポジウム」の詳細

2026年2月23日(月・祝)に開催される「ハンセン病問題に関するシンポジウム」では、会場およびオンラインで参加する約400名から500名を対象に、アンケート回答と連動した参加証明としてオープンバッジが発行されます。バッジのデザインは「尊厳・人権・共生を未来へつなぐ光」をテーマに制作され、受け取った方が活動を誇りに感じられるような工夫が凝らされています。

このシンポジウムは、ハンセン病に対する正しい理解を深め、すべての人が「ともに生きる」より良い社会づくりに貢献することを目的としています。今年度は宮城県仙台市から、現地開催とライブ配信のハイブリッド形式で開催されます。高校生・大学生による発表や学校教育での取り組み、デジタルアーカイブを通じた社会的記憶の継承、国立療養所松丘保養園入所者の話など、多角的な視点から「歴史を踏まえ、今なお残る偏見や差別と向き合いながら、未来に向けて何ができるのか」を考えます。

2026年2月23日にせんだいメディアテークで開催される「第25回人権フォーラム」のハンセン病問題に関するシンポジウムの告知ポスター。ハンセン病への正しい理解を深め、偏見や差別をなくし、共に生きる社会を目指す。会場とライブ配信で参加無料。

開催概要

  • 日時: 2026年2月23日(月・祝)13時~16時00分

  • お申し込み: こちらから

  • 詳しいプログラム内容: こちらをご覧ください

  • 主催: 厚生労働省、法務省、文部科学省、全国人権擁護委員連合会

第25回ハンセン病問題に関するシンポジウムのプログラムと参加案内です。ハンセン病の歴史や社会問題、学校教育での取り組み、デジタルアーカイブ活用など多角的な視点からの講演や発表が行われます。

オープンバッジファクトリーとは

オープンバッジファクトリーは、デジタル証明の国際技術標準規格であるオープンバッジ3.0に準拠したオープンバッジの作成・発行・管理プラットフォームです。公的な資格試験の合格証から講座の修了証、イベント参加証、スキル証明など、教育機関や企業内での人材育成など、幅広い用途で活用されています。

デジタルバッジとして修了証を発行するだけでなく、既存の学習活動にオープンバッジを適用することで、学習成果をより明確かつ魅力的に示すことが可能になります。

オープンバッジファクトリーの詳細はこちら: https://www.infosign.co.jp/obf

青色の六角形の抽象的なロゴと「Open Badge Factory」という文字が書かれた画像です。オープンバッジに関連するブランドロゴと考えられます。

笹川保健財団の取り組み

笹川保健財団は、主にハンセン病対策や在宅看護の推進に取り組む団体です。同財団が運営を受託している国立ハンセン病資料館は、ハンセン病に対する正しい知識を広め、偏見・差別の解消、そして元患者・回復者とそのご家族の名誉回復を図ることを目的としています。今回のオープンバッジ導入は、この重要な使命を次世代に継承するための新たな挑戦となります。

笹川保健財団公式サイト: https://www.shf.or.jp/

笹川保健財団のロゴマークです。緑と白を基調とした円形のシンボルマークと、日本語および英語の財団名が配置されています。健康や医療分野の活動を示すデザインです。

まとめ

ハンセン病問題の歴史と教訓を次世代に伝え、偏見や差別のない社会を築くことは、私たちの社会にとって非常に重要な課題です。笹川保健財団がシンポジウムでオープンバッジを導入するこの取り組みは、デジタル技術の力を借りて若年層の関心を引き出し、学びの成果を可視化することで、啓発活動に新たな可能性をもたらすことでしょう。このシンポジウムが、多くの人々にとってハンセン病問題について深く考えるきっかけとなり、より温かい共生社会の実現につながることを期待します。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77