官民連携プロジェクトの背景と目的
KADOKAWAグループは、多様な人材がそれぞれの力を発揮できる環境づくりを経営の重要課題と位置付けています。近年、障がい者の法定雇用率引き上げが進む一方で、その能力を十分に活かせる就労機会や地域社会との接点創出が引き続き求められています。
こうした背景から、本プロジェクトでは、新宿区による障がい者雇用の推進、日本で最も長い歴史を持つ知的障がい者福祉施設である滝乃川学園の知見、そして角川クラフトが培ってきた事業運営ノウハウを連携させます。行政・福祉・企業が手を取り合うことで、障がいのある方が誇りを持って働き、「事業性と社会的価値の両立」を追求できる、自立した就労モデルの実現を目指します。
「世界樹カフェ&ギャラリー」の概要
「世界樹カフェ&ギャラリー」は、滝乃川学園が運営するグループホーム「滝乃川学園ともいろ」(2026年1月開設/東京都新宿区)に併設される地域交流棟にて展開されます。ここでは、従業員の多くが障がいのある方々で構成され、焙煎士やバリスタといった専門技術、実践的な接客スキルを習得したプロフェッショナルとして、現場を支えていくことが期待されています。

1階のカフェ店舗では、厳選された最高級のスペシャリティー生豆を丁寧に選別・焙煎したこだわりのコーヒーが提供されます。さらに、広島発の自家製酵母によるベーグルで支持を得る「メリーベーグル」の監修・協力のもと、東日本初となる製造販売拠点としても展開される予定です。



地下1階の多目的スペースでは、次代の才能を発信するギャラリーが展開されます。心に響く「アール・ブリュット(生の芸術)」の作品群に触れることができる、独創的な空間が提供されるとのことです。

- 名称:「世界樹カフェ&ギャラリー」
- 所在地:161-0032 東京都新宿区中落合1丁目7−26
- 開設日:2026年1月下旬
- 内容:コーヒー・ベーグルの提供/ギャラリー展示
今後の展望と込められた願い
この施設を通じて、障がいのある方の多様な才能が存分に発揮される機会を創出し、そこで得られた知見やノウハウが広く地域社会へ還元されることが期待されています。「世界樹カフェ&ギャラリー」という名称には、KADOKAWAグループのクリエイティブな文化と、性別や年齢、障がいの有無を問わず、あらゆる人々を包み込む「大きな樹」のような場所でありたいという願いが込められています。
落合の地に深く根ざす一本の大樹のように、人々が集い、癒やされ、活力を得られる場所となるでしょう。一杯のコーヒーから会話が生まれ、アートが心を豊かにする。誰もが自分らしく働くことができる次世代のモデルケースとして、地域に愛される持続可能な共創の場を、三者で共に育んでいくとのことです。
各代表者からのメッセージ
<新宿区長 吉住 健一氏>
「世界樹カフェ&ギャラリー」で働く方の多くが障がい者だと伺っています。そうした方々と普通に接する機会が「当たり前の日常」になってくれたらいいなと思っています。地域の人が交流する場、そしてひとつの拠点になってもらえたらありがたいです。
<社会福祉法人 滝乃川学園 理事長 谷 正行氏>
知的障がい者の福祉施設として135年培ってきた知見を活かし、地域に密着した新しい場を築いていきたいと考えています。カフェの地下にあるギャラリーは、障がいのある方の「得意なこと」が発揮される場として活用できたらと思います。KADOKAWAさんと組み、地域との連携がとれてブランディングできる、新しいモデルが誕生することを願っています。
<株式会社 角川クラフト 代表取締役社長 河田 聡氏>
新宿の地に誕生した「世界樹カフェ&ギャラリー」は、私たちが大切に育んできた「コーヒー」というコンテンツと、街の皆様の「日常」が出会う場所です。私たちの現場では、障がいのあるスタッフがプロフェッショナルとして誇りを持ち、日々、技術と感性を磨いています。それは、福祉の枠を超えた、ひとつのクラフトマンシップへの挑戦でもあります。
関連情報
- 社会福祉法人 滝乃川学園
1891年に創立された日本で最初の知的障害児者のための社会福祉施設です。130年以上の歴史を通じて日本の知的障害者福祉の先駆者としての役割を果たしてきました。
https://www.takinogawagakuen.jp/ - 株式会社角川クラフト
株式会社KADOKAWAを親会社とする特例子会社です。障がいのあるスタッフが自分の仕事に誇りを持って語ることができる人材の育成に注力しています。
https://www.kadokawa-craft.jp/ - 株式会社KADOKAWA
出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業です。
https://group.kadokawa.co.jp
KADOKAWAのサステナビリティに関する取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://group.kadokawa.co.jp/sustainability/ - 参考資料
厚生労働省 障がい者の法定雇用率に関する情報
https://www.mhlw.go.jp/content/001064502.pdf

