日本の医療・介護が直面する課題とDX・AIへの期待
日本は現在、少子高齢化と人口減少が急速に進む中で、医療・介護システムがその持続可能性を問われる局面を迎えています。人手不足は深刻化し、社会保障制度の維持も大きな課題となっています。このような喫緊の社会課題に対し、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)とAI(人工知能)の本格的な活用が、解決の鍵として期待されています。
本書は、医療DXを単なる技術導入にとどまらず、「人手不足と多死社会に向き合うための社会変革の手段」と捉え、その現在地と未来像を多角的に描き出すことを目指しています。
本書が提示する医療・介護の未来
現場で本当に使われているDXを徹底解説
本書では、制度論や技術論に終始することなく、全国の医療・介護現場で実際に進行している変革の最前線が、豊富な具体的事例とともに紹介されています。電子カルテの標準化、AI画像診断、介護ロボットやセンサーの導入など、実用化されているDXの事例を通じて、読者は現場の具体的な変化を理解できるでしょう。
国の政策動向と現場の実践を網羅
政府が推進する「全国医療情報プラットフォーム」やPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)といった国の政策動向と、それらが現場でどのように実践され、効果を上げているのかが、両面から解説されています。これにより、マクロとミクロの視点から医療DXの全体像を深く理解することが可能になります。
元厚生労働事務次官の経験に裏打ちされた洞察
編著者の大島一博氏は、厚生労働省で「医療DX令和ビジョン2030」推進チームを率いた経験を持ちます。その豊富な経験と、シンクタンクの理事としてテクノロジーと社会システムを架橋する現在の視点から、人々の暮らし全体の質を高めるために必要なビジョンを提示しています。
編著者からのメッセージ
大島一博氏(IISE理事)は、「はじめに」の中で、「これからの10年は『医療DX・AI時代』です。関係者は、医療・介護事業者、IT企業、スタートアップ、行政など多方面に及びます。『医療DXの分野で何が起ころうとしているのか、どこに向かおうとしているのか』といった議論や情報交換をしやすくして、多くの関係者が『医療DX・AI時代』をより意義あるものとして迎えられるようにするのが本書のねらいです」と述べています。
IISEのソートリーダーシップ活動として
IISEは、テクノロジーを社会課題の解決へとつなげるビジョンと戦略を描く「ソートリーダーシップ活動」を牽引しています。本書の発行は、医療DX・AIというテーマにおいて、産官学、そして地域社会を含むマルチステークホルダーの連携を促し、志を同じくする仲間と未来を共創するための重要な一歩と位置づけられています。世界有数の医療と社会保障システムを築いてきた日本だからこそ、テクノロジーの力を活かし、「人間の幸福を中心に据えた」社会の新たなモデルを示せることでしょう。
書籍情報
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書 名: 未来をつくる医療DX・AI最前線 「あなたらしく生きる」ための健康・介護・暮らし
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編著者: 大島一博(株式会社国際社会経済研究所 理事、元厚生労働事務次官)
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発行日: 2026年3月2日
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発行所: 株式会社プレジデント社
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定 価: 1,800円(税別)
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ISBN: 978-4-8334-2593-3
本書の構成
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はじめに ~「医療DX・AI時代」の迎え方~
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第1章 人口減少とローカル産業としての医療・介護
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第2章 政府が進める医療DX
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第3章 医療・介護現場の業務効率化
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第4章 革新的サービスの開発・活用(ヘルステック)
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第5章 利用者手続きの利便性向上
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第6章 情報共有・自己管理
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第7章 医療・介護の国際化
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おわりに ~ウェルビーイングのための医療DX・AI~
DXとAIがつくり出す新たな健康・医療・介護の一例
本書では、DXとAIがもたらす具体的な変化が紹介されています。
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救急車の中で、過去の診療歴・服薬情報が即座に共有され、命を救う判断が早まる可能性があります。
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全国どこの病院・診療所・薬局でも電子カルテ情報の一部が共有され、より安心な診療・調剤が受けられる時代が始まります。
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これからの病院は、スマートフォン一つで、診療予約・会計・薬の受け取りまで完結するようになるでしょう。
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AIが画像診断やリスク予測を支援することで、医師は「人に向き合う医療」に集中できるようになります。
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病院内をロボットが移動し、看護師の「走り回る仕事」が減っていくことが期待されます。
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スマートフォンの中の個人健康情報(PHR=パーソナル・ヘルス・レコード)を活用することで、健康づくりが進化するでしょう。
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介護の外国人人材を留学生の在留資格で受け入れ、長く日本で働いてもらえる取り組みも始まっています。
株式会社国際社会経済研究所について
株式会社国際社会経済研究所(IISE)は、NECグループの独立シンクタンクです。世界の知の集積を通じて未来の社会価値創造をリードし、生活者と社会双方の視点から課題を探索。その「気づき」を起点に未来を構想し、実現への道筋を描いています。世界の多様な機関や団体、オピニオンリーダーと協働し「未来の共感」を育む中で、新たな社会価値の創造と社会への実装を目指しています。
詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://www.i-ise.com/jp/

