「見えない障害」のための防災、LITALICO仕事ナビが特集公開

東日本大震災から15年が経過し、防災の重要性は広く認識されています。しかし、外見からは分かりにくい精神障害や発達障害のある人々への備えについては、依然として情報が不足しているのが現状です。
このような背景を受け、障害のある人々のための就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」は、主に精神障害や発達障害のある人に向けた防災特集記事を2026年2月19日より公開しました。本特集では、「避難所の集団生活が心配」「薬がなくなったらどうしよう」といった当事者の具体的な不安に対し、数多くの被災地支援を行ってきた公認心理師・井上雅彦先生と防災士の2名を迎え、医学的見地と実用的な防災ノウハウの両面から「命と心を守る」ための対策を発信しています。
▼【特集ページ】記事の全文・防災チェックリストはこちら(無料)
https://snabi.jp/article/787
専門家が語る「命と心を守る」備え
本特集の大きな柱の一つは、阪神・淡路大震災以降、被災地支援に携わってきた公認心理師の井上雅彦先生と、発達障害のあるお子さんを育てる保護者でもある防災士Aさんによるスペシャル対談記事です。
対談では、「本格的な支援」が届くまでの1週間をどう生き延びるか、パニックや混乱の中でも「思考停止」して持ち出せるセットの準備の重要性などが語られています。また、避難所での集団生活が困難な場合の車中泊やトイレの不安への対策、孤立を防ぎ支援につなげる方法など、当事者が直面しうる現実的な課題に対する具体的なアドバイスが提供されています。
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【前編】パニックや混乱の中、まず「3日間」を生き抜く準備とは?
https://snabi.jp/article/776 -
【後編】「集団生活」が限界な時の車中泊・「トイレ」の不安への対策
https://snabi.jp/article/777
状況に合わせた「防災グッズリスト」を無料配布
「何を準備すればいいかわからない」という声に応えるため、井上先生と防災士Aさんの監修のもと、状況に合わせた「3つのレベル」の防災グッズリストが作成・公開されました。
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Level 1:「逃げる」ための持ち出しリスト
避難場所や緊急連絡先などを書いた「お守りメモ」、ヘルプカードや薬など、緊急時に最低限必要なものが含まれます。 -
Level 2:「しのぐ」ための生活維持リスト
避難生活から1週間を想定し、トイレや食料のセットなど、生活を維持するための備えが網羅されています。 -
Level 3:あると安心「お一人様 & キャンプ」セット
避難生活が長期化した場合や、集団生活が難しい場合に「個室」を作るためのグッズが提案されています。
▼「Level 1〜3」の防災チェックリストを見る
https://snabi.jp/article/778
当事者・支援団体・自治体への多角的な取材
本特集では、自助から公助まで、災害時に「誰がどう支えるのか」をさまざまな視点から取材した記事も順次公開される予定です。
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当事者ライター事例集・コラム
LITALICO仕事ナビの当事者ライターたちが、自身の特性や過去の被災経験(東日本大震災、熊本地震など)を踏まえて実践している「独自の備え」が紹介されます。例えば、「避難所の刺激を遮断するため、普段使い慣れたアイマスクと耳栓は必須」(双極症・感覚過敏)や、「薬の供給が止まる恐怖がある。10日〜2週間分の予備薬とお薬手帳(コピー)を常に持ち歩く」(精神障害・ADHD)といった具体的な声が掲載されます。 -
難病当事者団体への取材
多発性硬化症やクローン病の当事者が運営する「難病カフェ アミーゴ(茨城県)」への取材では、被災地訪問を経て作成された独自の「防災ガイドブック」の紹介や薬の備え、そして最強の防災となる「助けてと言える関係づくり」の重要性が語られます。 -
自治体への取材
能登半島地震でも活動した「災害派遣福祉チーム(DWAT)」に注目し、介護福祉士や社会福祉士などの福祉専門職が、避難所で高齢者や障害者をどのように支えるのか、神奈川県・神奈川DWATへのインタビューを通じて「災害福祉」の最前線が紹介されます。
監修・対談者プロフィール
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井上雅彦先生
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授(応用行動分析学)。公認心理師/臨床心理士/自閉症スペクトラム支援士(EXPERT)。大学教員として勤務する傍ら、阪神・淡路大震災以降、東日本大震災、西日本豪雨など数多くの被災地へ入り、障害のある人やその家族への支援活動を行っています。 -
防災士Aさん
防災士。発達障害のあるお子さんを育てる保護者でもあり、当事者家族の視点から、実践的な防災対策の発信や啓発活動を行っています。
特集ページはこちら
今回の特集は、精神障害や発達障害のある人々が災害時に「命と心を守る」ための具体的な知識と準備を提供する貴重な情報源となるでしょう。ぜひ特集ページをご確認ください。

