【内容情報】(出版社より)

特集Ⅰ「パンデミックにおける障害者の生」では、介助がなければ生きられない人たちが感染症のパンデミック下で直面する問題を共有し、互いに向き合い、この状況を乗り越える方途を考える。特集Ⅱでは、2021年に亡くなった横須賀俊司さんと海老原宏美さんを追悼する。

◆目次
エッセイ
 選評[安積遊歩、石井政之、小泉浩子、渡辺一史]
 情報保障で広がった世界――米国で学んだ高等教育と社会活動[矢部愛子]
 その「褒め言葉」は差別かも?!――視覚障害者に対するマイクロアグレッションについて考える[安達朗子]
 嗅覚がないのは障害か/障害でないか[松田次生]
 「伝わらない世界」に追いやられて――HPVワクチン接種後から身体に異常を抱えた私の経験より[平田仁美]
 髪の毛のない私が、髪の毛のある人たちといっしょに働くと、こうなる[森博史]
 「配慮」と「合理性」が奪った権利――「ニワトリが空を飛びたがる権利」のはなし[大門彩香]

論文
 ◆先天性障害当事者の「治療」をめぐる葛藤――SMA(脊髄性筋萎縮症)当事者へのインタビューを通じて[油田優衣]
 ◆「障害者労働の業務支援理論」の有用性と課題――車いす使用の学校教師を事例として[中村雅也]
 ◆マラウイ共和国の初等・中等学校におけるインクルーシブ教育の実践と展望――障害者運動家の参画[日下部美佳]
 ◆女性薬物使用者のニーズとジェンダー――薬物依存症専門外来利用者及び更生保護施設入所者の語りから[菊池美名子・近藤あゆみ・松村美穂・森美緒・大嶋栄子]
 ◆頸髄損傷者の外出の実態と外出阻害要因の検討[丸岡稔典・鴨治慎吾]
 ◆障害当事者が対話を行う啓発活動の実践過程――障害平等研修、ダイアログ・イン・ザ・ダーク、ダイアログ・イン・サイレンスの実践者のインタビューから[石井東太]

特集Ⅰ シンポジウム パンデミックにおける障害者の生
企画趣旨[司会:山下幸子・原田玄機・長谷川唯]
コロナ禍における重度身体障がい者の暮らし方について[岡部宏生]
新型コロナウイルス感染症が流行してから[小田島栄一・村松正史]
ケアラーの立場から問う 家族依存と面会禁止の人権侵害[児玉真美]
「しょうがない」のまなざしを打破するために[鷺原由佳]
パンデミックにおける“難治性疾患”の生[西田えみ子]
イギリスから:知的障害者のワクチン優先接種[三井さよ]
コロナ禍における重度障害者の現状[木村英子]
コロナ禍における「ほどほどの自由」 安全は、地域で自立して共に生きることから[渡邉琢]
「コロナ対策禍」と障害者の生[武藤香織]
ディスカッション[木村英子・渡邉琢・武藤香織]

特集Ⅱ 追悼・横須賀俊司さん/海老原宏美さん
「横須賀俊司」というミステリー[三島亜紀子]
横須賀俊司さんと関西学院と私[杉野昭博]
横須賀俊司のぼやきと笑い[倉本智明]
単独性の輝き――追悼・海老原宏美さん[深田耕一郎]

書評
 ブックガイド/馬場靖人著
  『〈色盲〉と近代――十九世紀における色彩秩序の再編成』[手束浩美]
 書評/伊東香純著
  『精神障害者のグローバルな草の根運動――連帯の中の多様性』[森壮也]
 リプライ
  書評へのリプライ[伊東香純]
 書評/天畠大輔著
  『しゃべれない生き方とは何か』[深田耕一郎]
 リプライ
  深田耕一郎氏の書評に応えて[天畠大輔]
 書評/本多創史著
  『近代日本の優生学――〈他者〉像の成立をめぐって』[市野川容孝]
 リプライ
  市野川容孝さんの書評へのリプライ[本多創史]
 書評/三井さよ著
  『ケアと支援と「社会」の発見――個のむこうにあるもの』[田島明子]
 リプライ
  書評に応えて[三井さよ]

障害学会会則
『障害学研究』編集規程
『障害学研究』自由投稿論文・投稿規程
『障害学研究』エッセイ投稿規程
『障害学研究』エッセイ審査規程
障害学会第18回大会プログラム

  • 出版社 ‏ : ‎明石書店
  • 発売日 ‏ : ‎2023/3/6
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎436ページ

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Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。