【内容情報】(出版社より)
この本は、「私が事故で身体障がい者になって気がついたおおらかに楽しんで生きる心の持ち方」について書いた本です。
「身体障がい者になって楽しんで生きているってどういうこと?」 そう思われたかもしれません。
私は35年前の25才のときに、交通事故にあいました。
それ以来身体障がい者となって、少し不自由な部分はありますが、心の持ち方を変えることで、今は毎日楽しくすごしています。
生活しているといろいろと嫌なことや大変なことってありますよね。
事故後の私にもたくさんありました。
そのようなとき、私は「どんなふうに考えれば楽に生きられるんだろう?」と考えました。
その繰り返しの中で、自然に身についていった心の持ち方が次の3つです。
・難しいことは考えない
・やりたくないことはやらない
・できないことは人にお願いする
この3つを「てるちゃん流人生の楽しみ方」と呼んでこの本ではお伝えします。
私はこの考えで楽しく生きていますが、あなたはどう感じましたか?
もしかしたら、
「私はいろいろ考えちゃうし」
「会社ではやりたくないことだってやらなきゃいけない」
「人にお願いなんて簡単にはできないよ」
と、思っているかもしれません。
私も交通事故にあった直後はどん底状態で、非常に落ち込みました。
婚約中で結婚式を挙げるだけ、という状態だったのに、その婚約もなくなり自分で何かをやりたくても体を動かすことすらできません。
誰かにお願いするしかなくなってしまったのです。
それからは「どうしたら人は気持ちよくお願いを聞いてくれるのかな」
と、いつも考えるようになりました。
その経験があったことが今の気持ちの持ち方につながっていると感じています。
退院してリハビリの後、交通事故から5年たって、なんとか社会復帰ができました。
仕事ができる喜びは大きかったです。
ただ、健常者のころの自分と比べてしまうことで「こんなこともできなくなってしまったんだ……」ということが多くて、悩んでいたこともありました。
そのようなときに、家族の励ましや私を認めてくれる人との出会いがあって、気持ちの持ち方が変わっていきました。
一時は完全にあきらめていた結婚もできて、今は気楽にお願いできる夫がいつもそばにいてくれるので安心です。
結婚後は、夫と一緒に行動することが多くなったので、いろいろな人と話す機会が増えました。
私の考え方が他の人とは少し違うのかもしれない、と感じ始めたのはこのころです。
夫のお母さんや妹さんからは
「てるちゃんみたいな考えなら楽やねえ」と言われて、少しびっくりしました。私にとっては普通のことだったからです。
夫は自営業だったので、仕事やいろいろな活動にも一緒に行くことが多くなりました。
そのようなとき、たまたま夫の知人からいい夫婦の日に二人で講演をしてくれないか、という依頼がありました。
私は世間話のような感じで、自分の経験談を話しただけなのですが、なぜか私の考え方が面白いらしいのです。
私の話を聞いてくださった人からは、次のような感想までいただきました。
「心が軽くなりました」
「前向きになれました」
「起きたことをごちゃごちゃ考えないで、そのまま受け止めればいいってなるほどなあと思いました」
このようなことを感じてもらえたのは非常に嬉しかったです。
以前の私のように難しそうな顔をしている人を見ると、もっと楽に生きればいいのになあ、と思ってしまいます。
あなたはどうですか?
無理をしていませんか?
いろいろなことを抱え込んでいませんか?
本当は誰かに助けてもらいたいのに自分で壁を作っていませんか?
私が歩いてきた道が、あなたの心を軽くするきっかけになれば嬉しいです。
第一章では、ストレスなく過ごすための3か条をお伝えします。
第二章から第四章は、私の体験記です。
事故にあったどん底の状態から心の持ち方を変えてリハビリに取り組み、社会復帰するまでの様子。このときの体験があったからこそ今の私があります。
第五章では、夫との出会い。
第六章では、事故から結婚までの35年間の経験から私が身につけた楽しんで生きる心の持ち方をお伝えします。
第七章では、夫にも少し登場してもらいます。
事故の後、苦しんでいるときにどのようにして乗り越えたのかを、同じ経験をした先輩に聞きたかったのですが、そのような人に出会うことはできませんでした。
一人悩んで乗り越えてきたことがたくさんありましたので、私の経験をお伝えすることで少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。
【目次】
■はじめに
■第一章 毎日楽しく過ごしている私
みんな楽に生きてほしい
①難しいことは考えない
②やりたくないことはやらない
③できないことは人にお願いする
■第二章 婚約中の25才で交通事故
目覚めたときの衝撃
事故の日の私
動かない体と心の葛藤
家族の支えと私の病状
なくなった結婚
私を変えてくれた付き添いさんの言葉
■第3章 入院生活と1段1段目標をクリアしていくリハビリ
車いすでトイレに行けた喜び
食事とリハビリが楽しみ
言語障害のリハビリ
家族の思い
ひとつひとつ目標をクリアしていったリハビリ
新しい挑戦
障がい者年金をもらえない!
ごめんねお母さん
書く喜びを感じて投稿を続ける
障がい者にとって不便な社会
■第四章 5年ぶりに働ける喜び
右手が不自由な私の社会復帰は難しい
ようやく仕事ができる!
8時間労働ができる喜び
銀行員時代の心の葛藤
できないことを無理してやるな
仕事以外で自分の居場所を見つける
■第五章 夫との出会い
彼の感謝という言葉が父と重なる
思ってもいなかった結婚
夫の仕事を手伝うことで変わっていった自分
■第六章 てるちゃん流 人生の楽しみ方
お願いの仕方で相手と自分の気持ちが変わる
切り替えが早い
たくさんの小さなありがとう
わがままな私は、やりたくないことはやりません
素直でいること
実は素直さだけが取り柄だった
「てるちゃん流人生の楽しみ方3か条」
■第七章 夫からみた妻
分け合って食べる
お互い得意なことをやれば良い
妻の感覚に助けられる
妻に感謝
■おわりに
●著者プロフィール
あんどうてるえ
1961年生まれ。主婦。北海道生まれ。高校卒業後ホテルに勤める。その後化粧品会社の代行店勤務。交通事故で身体障がい者になった後、ホテルのハウスキーピングスタッフ、銀行勤務の後結婚。本書が初めての著作となる。
あんどうゆずる
1964年生まれ。自営業。愛媛県生まれ。大学卒業後自然の中での暮らしに興味をもち、北海道に渡る。30才で子供のころからあこがれていた大工になる。46才で建設業を廃業。現在システム開発を中心に活動している。
- 出版社 : Independently published
- 発売日 : 2023/3/25
- ペーパーバック : 168ページ