【内容情報】(出版社より)
雇用、年金、医療、障害、介護、生活保障、少子化、ワーク・ライフ・バランス――。現代日本の社会政策をトータルに解説。最新の政策動向を網羅し、わが国が直面する社会問題を考えるうえでの基礎知識を提供する決定版。
●著者紹介
久本憲夫
京都橘大学経営学部教授・京都大学名誉教授(社会政策・人的資源管理論)。京都大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士後期課程学修。博士(経済学)。『新・正社員論――共稼ぎ正社員モデルの提言』(中央経済社2018 年)、『日本的雇用システム』(共編著、ナカニシヤ出版、2008 年)、『正社員ルネサンス――多様な雇用から多様な正社員へ』(中公新書、2003 年)、『企業内労使関係と人材形成』(有斐閣、1998 年)、他。
瀬野陸見
阪南大学経済学部専任講師(社会政策・労働経済論)。京都府立大学公共政策学部卒業、京都大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(経済学)。『変容する日本経済』(共著、鉱脈社、2022 年)、他。
北井万裕子
松山大学経済学部准教授(社会政策・福祉国家論)。立命館大学経済学部退学、同大学院経済学研究科博士課程後期課程修了。博士(経済学)。『協働する地域』(共著、晃洋書房、2020 年)、他。
●主な内容
序 章 社会政策とは何か
1.社会政策のテーマ
2.本書の構成
第1章 雇用関係と労働市場ルール
1.雇用関係とは何か
2.労働市場論
3.公正な労働市場と差別
小括
第2章 日本的雇用システム
1.基本要素と雇用管理の特徴
2.雇用関係からみたコーポレート・ガバナンス
3.長期安定雇用システムとは何か 39
小括
第3章 多様な雇用形態――サブシステムの現状
1.国際比較
2.正規雇用の画一化と非正規雇用の多様化
3.主たる生計のための労働と家計補助的労働
4.有期雇用
5.派遣労働(間接雇用1)
6.請負労働(間接雇用2)
7.個人事業主(独立自営業者、自営と雇用のあいだ)
小括
第4章 賃金決定――標準と最低
1.賃金支払形態
2.日本の賃金決定
3.最低基準=最低賃金
小括
第5章 労働時間
1.全般的状況
2.労働時間原則と残業の一般化
3.労働時間の柔軟化と適用除外
4.休暇
5.欧米諸国における労働時間設定ルール
小括
第6章 量的雇用政策――雇用保険
1.失業
2.世代別雇用政策
3.量的雇用政策としての雇用保険と関連機関
小括
第7章 質的雇用政策――雇用平等・能力開発・外国人労働政策
1.雇用平等政策
2.職業能力開発政策
3.外国人労働政策
小括
第8章 社会保障
1.社会保障の種類と機能
2.社会保障の実際の区分――財政的視点を中心に
3.格差と貧困
4.福祉国家の類型
小括
第9章 公的年金
1.公的老齢年金の歩み
2.現状――国民基礎年金を中心に
3.受給年齢引き上げと定年延長
4.公的年金の課題
小括
第10章 医療保障
1.公的医療制度の歴史
2.公的医療制度の種類
3.わが国の公的医療保険
4.公的医療制度のしくみ
5.国民医療費の現状
小括
第11章 障害・介護
1.だれが障害者なのか
2.子どもに対する政策
3.現役世代に対する政策――雇用促進を中心に
4.高齢者・非労働者に対する政策――介護保険制度を中心に
5.介護サービス給付(現物給付)
6.現金給付
小括
第12章 最低生活保障――生活保護を中心に
1.「最低生活保障」の具体的な範囲と水準
2.生活保護の原理・原則
3.生活困窮者自立支援制度
4.担当機関
5.ひとり親家庭
6.選別主義・普遍主義と最低生活保障
小括
第13章 少子化対策とワーク・ライフ・バランス
1.少子化の現状と背景
2.両立支援のための政策――子育て支援政策
3.働き方への対応――ワーク・ライフ・バランス(WLB)
小括
おわりに
索引
- 出版社 : ナカニシヤ出版
- 発売日 : 2023/4/14
- 単行本 : 374ページ