【内容情報】(出版社より)
社会福祉施設を取り巻く環境は、今かつてないほど大きく変化しています。
福祉の新たな課題やニーズが顕在化する現代において、地域福祉の果たす役割はますます重要になってきています。
そんな中、介護業界では人手不足によるサービス低下や、労働環境の悪化による離職率の上昇、経営状態の悪化が危惧されており、社会の高齢化にともなう必要な介護従事者数の増加、少子化による労働人口の減少を背景として、介護業界の人手不足は深刻です。
このような環境変化の中、福祉施設は人的資源を確保するために、将来を見据えた人事戦略の立案や実行をしていく必要があり、福祉人材の確保、育成、定着を一貫して取り組む人事戦略の実現が急務となっています。
当社では、これまで延べ700件以上の福祉施設に対してコンサルティングを提供してきましたが、その中でも、人事コンサルティングには特に力を注いでおり、これまで300件以上の福祉施設に対して人事制度の構築、見直し、運用の支援を行なってきました。
本書は、職員数30人以上の組織で人事制度がまだ導入されていない中小法人、人事制度はあるものの十分な成果をあげられていない中堅法人に向けたものです。
我々がこれまで人事コンサルティングに取り組んだ経験から、職員数30人以上の中小法人には人事制度の導入が必須であり、人事制度をしっかりと運用することによって、強い組織、職員の成長、経営目標の達成など、さまざまな成果を得ることができると実感しました。
また、現在人事制度がある中堅法人でも、それが十分に成果をあげられていない場合は、法人の現状や雇用環境に適合した人事制度へと改定し、適正な運用をすることが、組織風土の変革や優秀職員のモチベーション向上、人件費の適正配分に寄与するという事実もつかみました。
このように、中小法人、中堅法人いずれにとっても人事制度は非常に重要なもので、人事制度を導入することの効果や、自法人に合った人事制度に全面改定することによる効果について、施設長、人事担当者であれば、ある程度ご理解されていることと思います。
一方で、人事戦略の構築をどのように行なったらよいか分からない、自法人の人事制度のどこに問題があり、どのように改定を行なったらよいか分からないという法人が多いのも実態です。さらには、職員の生活や法人業績に影響を与えるような人事制度を手探りで構築することに大きな不安を感じる施設長、人事担当者も多いはずです。
本書では、当社のこれまでの人事コンサルティングで培ってきたノウハウや実務経験を、分かりやすく具体的な手法や事例を交えて解説しており、概念的な書籍とは一線を画しているものとなっています。
- 出版社 : ビズアップ出版株式会社
- 発売日 : 2023/4/15
- 単行本 : 324ページ