【内容情報】(出版社より)

子どもたち一人ひとりの発達には、集団による学びが欠かせない。特別支援教育で個のニーズに対応しながら、障害のある子どもたちが学び合い育ち合う学級づくり、授業づくりをすすめるための理論と実践をわかりやすく解説する。

[目次]

第Ⅰ部 〔実践例〕学び合い育ち合う子どもたち――市橋博子――
1 初めての1年生
2 しんいち君のこと
3 こうた君のこと
4 はるみさんのこと
5 ともこさんのこと
6 友だちと育つ ~僕たち親友~
7 学級のなかま
8 ともに学ぶ、集団で学ぶ ~「国語・算数」の授業から~
9 しんいちくんのエピソード
10 支え合う職場の仲間たち ~みんなでみんなを見る~
11 実践の背景にある問題意識
12 エピローグ

第Ⅱ部 集団による学びと個の発達をささえる実践の創造――戸田竜也――
第1章 子ども理解――子どもに尋ねるということ
1 子どもの声に耳を傾けること
2 耳を傾けてもらえなかった、理解されなかったという経験
3 当事者の自伝や手記による語り
4 「子どもに尋ねる気持ち」になるということ
5 音声言語による表現が難しい子どもたちも
6 なぜ「子ども理解」か
7 子どもの内面を「意見表明」として捉える
【コラム】コロナ禍による一斉休校・分散登校から見えたもの

第2章 小学校・中学校における特別支援教育
1 特殊教育から特別支援教育へ
2 特別支援教育とは
3 特別支援教育の対象児の増加
4 通常学級での学びの保障
5 通級よる指導
6 特別支援学級
7 障害のある子どもの就学
8 高校における特別支援教育
【コラム】「障害者の権利に関する条約」

第3章 特別支援学校における教育
1 障害児教育の歴史
2 特別支援学校とは
3 すべての子どもに教育を保障する学校
4 心理的拠点として特別支援学校
【コラム】言語としての手話

第4章 家族とのかかわり
1 教師と保護者のかかわり
2 保護者とかかわる際の留意点
3 保護者の障害理解
4 わが子の障害を理解すること、受け止めること
5 保護者の援助要請
6 援助要請を抑制させる「家族の自助原則」
7 ケアラーとしてのきょうだい
8 ヤングケアラーの特質と課題
9 学校で学ぶ「家族」とその影響
10 きょうだい支援の意義
【コラム】マンガ『タケシとトモミ~兄妹物語』より「トモミの秘密」

第5章 子どもとともに成長する教師
1 子どものころの経験の反映
2 自らの指導・支援の吟味
3 制度・システムの吟味
4 学校で学んだ「自己責任」
5 「自己責任」とされる問題の本質と内面化
6 自立観を問い直す
7 教師の「ゆらぎ」の意義
【コラム】教師の「指導」と子ども――大学生との対話から

第6章 市橋実践から学ぶこと
1 みんなのねがいを重ね合わせて
2 主体的な自己形成プロセス
3 保護者のねがいを読み解く
4 子どもの内面を言語化する
5 「困らせる行動」「気になる行動」の視点を変える
6 「できる―できない」を超えて
7 発達のプロセスとして理解する
8 子ども理解に終着点はない
9 同一教材異目標の授業づくり
10 教師の実践を支えるチームづくり
【コラム】赤木和重著『子育てのノロイをほぐしましょう――発達障害の子どもに学ぶ』(日本評論社、2021年)を読んで

  • 出版社 ‏ : ‎大月書店
  • 発売日 ‏ : ‎2023/6/20
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎176ページ

購入はこちら

Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。