Last Updated on 2025年12月17日 by 菅間 大樹

笑顔あふれる販売会、職員との心温まる交流

販売会の開会セレモニーでは、生徒の代表から「今日はたくさん販売したいと思います。ご協力よろしくお願いします」という元気な挨拶があり、パルラインの職員と共に士気を高めました。

センターの玄関とロビーには、生徒たちが授業で制作した陶芸品、木工品、布革製品、そして学校の畑で大切に育てられた新鮮な野菜などがずらりと並びました。特に、入り口に積まれた野菜は全て100円という手頃な価格で、多くの職員が勤務前に立ち寄って購入し、次々と完売する盛況ぶりでした。陳列された陶芸品や工芸品は完成度が高く、職員からは感嘆の声が上がっていました。

販売会で拳を上げる生徒たちと職員

販売会で並べられた陶芸品や工芸品

販売会を目的に、勤務開始時間よりも早く出勤した職員もいたほどです。生徒たちは、自らが手掛けた商品が購入される喜びを感じ、「お客さんと話ができて嬉しかったです。あっという間で楽しかったです」と満面の笑顔を見せていました。

屋外の販売会で野菜を選ぶ人々

深谷はばたき特別支援学校の生徒たちが商品を販売する様子

将来への希望を育む連携強化

パルラインのセンターでは、特別支援学校の卒業生たちが日々の業務に不可欠な一員として活躍しています。現場の職員からの要望を受けて、生徒たちが作業台を制作するなど、学校との関係は深まっています。このような作業実習や販売会は、生徒たちが将来の職場候補を知る大切なきっかけとなっています。

パルラインでは、今後も販売会の開催を通じて、生徒たちの学習成果がより広く評価され、彼らの喜びにつながるよう、学校との連携をさらに強化していく予定です。

倉庫で笑顔でポーズをとる作業員たち

深谷はばたき特別支援学校の旗が立つ屋外販売会

特性を「わかりあう」職場づくりと社会的包摂への貢献

パルラインは2020年から、障害のある職員を積極的に採用しており、障害者雇用マニュアルを全社員に配布しています。研修などを実施することで、同じ職場で働くお互いの状況が「わからない」ことから生じる不安の解消に努めています。

全ての12事業所には、専門研修を修了した職場適応援助者「ジョブコーチ」が配置され、雇用定着をサポートしています。さらに、社内資格である「ジョブサポーター」の取得者は現在220人を超え、「障害者への理解がある」という意思表示を込めた腕章とバッチを身に着け、障害者が安心して働けるよう職場内で支えています。

「ジョブサポーター」の腕章をつけた女性職員

ジョブサポーターのロゴマーク

3千人以上が働く社内全体の支援体制のもと、現在は商品やカタログのセットセンターなどで84人の障害者が活躍しています。

パルラインは、障害者だけでなく、長期無業の就労困難者や生活困窮者など、多様な背景を持つ人々の就労も受け入れています。職場全体で理解を深め、雇用定着を支援することで、社会的包摂の推進に貢献しています。

パルラインの社会的包摂就労支援については、以下のリンクから詳細をご覧いただけます。

パルシステムグループは、これからも多様な背景を持つ人々がお互いをわかりあい、誰もが活躍できる地域づくりを推進していきます。

株式会社パルラインに関する情報:

パルシステム生活協同組合連合会に関する情報:

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77