Last Updated on 2025年12月17日 by 菅間 大樹
東京パラリンピック金メダリスト、Sodnompiljee Enkhbayar選手が参戦
今大会には、モンゴルから107Kg超級の東京2020パラリンピック金メダリスト、Sodnompiljee Enkhbayar選手が参加することが決定しました。Sodnompiljee Enkhbayar選手は、リオパラリンピックでモンゴル初の銅メダルを獲得し、東京2020では245kgを挙げて金メダルに輝きました。パリ2024でも銀メダルを獲得しており、その力強い試技は世界基準のパフォーマンスとして注目されます。

日本人選手にとっては、世界トップレベルの「記録」「試技精度」「試合の緊張感」を同じ舞台で体感できる貴重な機会となるでしょう。
国際大会への重要な分岐点となる一戦
本大会は、日本人選手にとって、今後の国際大会へとつながる重要な分岐点となります。特に、名古屋2026アジアパラ競技大会、そして2028年ロサンゼルス・パラリンピックへの道において、この大会での結果が大きく影響します。

名古屋2026アジアパラ競技大会に向けて
男子は9位以内、女子は7位以内の枠を巡るランキング争いが繰り広げられます。わずか1kg単位の差が結果を左右する、熾烈な戦いが予想されます。
2028年ロサンゼルス・パラリンピックに向けて
ロスパラリンピックへの第一歩となる「アジア・オセアニア大会」(4月・タイ)への日本代表権を懸けた、標準記録突破を目指す戦いです。
ロスパラリンピックへの道のりについての詳細は、以下のリンクから確認できます。
https://jppf.jp/index/page/id/173/mid/79
アジア・オセアニア選手権大会(4月・タイ)については、以下のリンクから詳細を確認できます。
https://jppf.jp/game/detail/id/437
注目選手3名を紹介
今大会で勝負がかかっている注目の日本人選手3名を紹介します。
男子59Kg級 光瀬智洋選手(エグゼクティブプロテクション)

自身が持つ日本新記録と同じ157Kgを挙げることができれば、ロスパラリンピックへの夢が繋がります。この2年間、記録の更新ができていませんでしたが、12月のイベントでは参加者の声援に後押しされ150Kgの挙上を披露。157Kgの成功を誓いました。
「パラリンピックで日本人初のメダリスト、という夢の実現に向けて皆さんの応援をすべて力に変えて挑みます。」とコメントしています。
男子80Kg級 日野雄貴選手(シンプレクス・ホールディングス)

自己ベストは172Kgですが、目標とする記録は180Kgです。180Kgを挙げる力はありながらも、過去2大会では試技の精度が足りず記録として樹立できていません。10月の世界選手権後、成功判定が得られるフォームの研究に取り組み、今大会での180Kg成功を目指します。
「今大会で180kgを挙げなければ次はない。その覚悟で臨みます」と強い決意を語っています。
女子61Kg級 桐生寛子選手

自己ベストは日本新記録の78Kgです。目標は81Kgで、まだ挑戦したことのない記録ですが、練習では「挙がる」という確かな手応えを感じています。この手応えを本番での成功に変えたいと意気込んでいます。
「目標記録の81Kgまで、あと3kg。その壁を、この全日本で越えたいです」とコメントしています。
大会概要
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大会名: 第26回全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会
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日程: 2026年1月17日(土)~18日(日)
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会場: 東京国際交流館プラザ平成(東京・お台場)
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共催: 東京都
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参加国: 日本、モンゴル、韓国、台湾、カザフスタン
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観戦: 無料/申込不要
大会スケジュール
1月17日(土)
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10:00 開会式
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10:30 競技開始
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16:00 競技終了(予定)
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第1セッション:男子49Kg級、54Kg級、59Kg級
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第2セッション:女子41Kg級、45Kg級、50Kg級、55Kg級、67Kg級
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第3セッション:男子65Kg級、72Kg級
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1月18日(日)
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10:00 競技開始
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15:00 競技終了(予定)
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第4セッション:男子80Kg級、88Kg級
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第5セッション:女子61Kg級、73Kg級、79Kg級
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第6セッション:男子97Kg級、107Kg級、107Kg超級
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(1セッションは約1時間を予定しており、試合中の入退場は自由です。)
観るだけじゃない!「応援のブーメラン効果」を体感しよう
この大会では、ステージ上にあるベンチ台に一人の選手が立つと、敵味方関係なく会場全員からのエールが集中します。この一体感は、脳科学でいう「応援のブーメラン効果」(人を応援すると自分も元気になる現象)を体感できる貴重な機会となるでしょう。選手にパワーを送り、明日への活力を持ち帰る、心と体が熱くなる観戦体験にぜひお越しください。
試合の合間も楽しめるイベントが用意されています。P.UNITEDによるパラ・パワーリフティングを含む「8つのパラスポーツ」に挑戦できる体験コーナーが設置されるほか、リカバリーウェアや機器の体験、遺伝子検査キットの紹介など、健康・美容に関心のある方も楽しめるブースが出展予定です。
日本工学院八王子専門学校とのコラボレーション
今大会で8年目となる日本工学院八王子専門学校との大会運営コラボレーションが進行中です。6つのカレッジがそれぞれの得意分野で大会運営を支えています。
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メインビジュアル: デザイン科イラストレーション専攻2年生、夛田 虎留さんの作品が決定しました。

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メインテーマ曲: ミュージックカレッジ ミュージックアーティスト科 サウンドクリエイターコース2年生、金城 李一さん作の「Oldest reach」が決定しました。
- 金城さんは「パラ・パワーリフティングは、人間の可能性を強く感じました。そこで音楽でも様々な世界観を融合させ、自由な羽ばたきを表現しました。『Oldest reach』最古の到達点。人間の昔から変わらない力強さの到達点がこの会場で発揮されてほしいです」とコメントしています。
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大会盛り上げ映像: メインテーマ曲のほか、大会を彩る合計6曲が選考され、クリエイターズカレッジが曲に合わせて動画を製作中です。
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判定ランプ: テクノロジーカレッジが作成した「失敗の理由の色を視覚的にわかりやすく表現する」判定ランプは、改良を重ねてバージョンアップされています。
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選手サポート: 大会のステージ上やアップ場でバーベルの付け替えや選手補助をする重要な役割を、スポーツ・医療カレッジの学生が担います。彼らは日常の練習会に参加し、一年をかけてサポートの練習を重ねています。
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アプリを使った競技普及: ITカレッジは、大会メインビジュアルを使ったパラ・パワーリフティングに親近感がわくアプリを作成しており、毎年改良を加えてバージョンアップを図っています。
この大会は、スポーツ振興基金助成金を受けて実施されます。
大会のさらなる情報は、以下のリンクから確認できます。
https://jppf.jp/game/detail/id/439

