Last Updated on 2021年2月14日 by 今井 靖之
株式会社あさ出版プレスリリース
株式会社あさ出版(代表取締役:佐藤和夫、所在地:東京都豊島区)は、 渡邊 雄介 著『専門医が教える 声が出にくくなったら読む本』を2021年1月27日(水)に刊行いたします。
放っておくと危ない声のトラブルの解消法を解説
声の使い方・加齢・ストレスなどが原因で、思うように声が出せなくなる「音声障害」。推定患者数は、※子どもから大人まで全国に推定で6%、752万人ほどいるといわれます。また新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響で、会話をする機会が減り、のどの筋肉「声筋」が衰える「声の老化」も懸念されています。
「音声障害」の中には、誤嚥や心の病を誘発したり、胸部大動脈瘤や脳梗塞などが原因のケースもあり、ほうっておくと重症化しかねません。 本書では、歌手、声優、アナウンサーなどのプロからの信頼もあつい専門医の著者に、声のトラブルの検査法、治療法から信頼できる医師・病院の見つけ方、「声筋」のトレーニング方法などを、イラストとともにわかりやすく解説いただきます。巻末には、音声障害治療医療機関一覧を掲載。お近くの音声障害治療医療機関を探すことができます。
※「コミュニケーション障害の疫学:音声言語・聴覚障害の有病率と障害児者数の推定」/京都学園大学 健康医療学部紀要/2016 年 3 月 31 日
音声障害の兆候 例
音声障害は本人が気づかないうちに起こっていることがあります。人は自分の声を客観的に聞くことができないからです。よほど自分の声に敏感な人でもない限り、気づくことは難しいです。
相手から聞き返されることが増えた
正常な人は1回息を吸うと、20~30秒くらい話し続けることができます。ところが音声障害になると、話し出すとすぐに息苦しくなってしまうため、一息でしゃべることのできる時間が短くなります。繁に息継ぎをしなければならなくなるため、出てくる声は不安定になります。
歌い慣れた歌が歌いにくくなった
以前よく歌っていた歌を、今も同じ声の高さで歌うことができますか?もしサビの部分の音が高くて出しづらくなっていたり、息が続かなくてブレスの回数が多くなったりしていたら要注意。音声障害になっている可能性があります。
15秒以上声を出し続けることができない
深く息を吸ったあと、「あ~」という声を15秒間出し続けたときに、声が続かなかったり、かすれてしまったりする場合は、音声障害の可能性があります。成人男性は30秒、成人女性は20秒が正常値となっています。
音声障害の3つのパターン
音声障害の原因や症状はさまざまですが、大きく分けると次の3つに分類されます。
(1) 機能性音声障害(声の出し方に問題がある障害)
(2) 器質性音声障害(声帯やのど周りに異常がある障害)
(3) 心因性発声障害(精神的な問題に起因する声の障害)
不調にはさまざまな種類があります。症状も突発的に起こるものから徐々に起こるものまでさまざまです。自分で判断するのは難しいので、まずは病院で判断してもらうのが治療の一歩になります。
声の不調をラクにする毎日の習慣・トレーニング
書籍では、すぐに誰でも実践できる声の不調をラクにする習慣・トレーニング掲載しています。
のの発声法
のどの筋肉である「声筋」全体のバランスを鍛えることができます。
道具を使わずに、気軽にできるトレーニングです。
(1) 口を小さくすぼめて、「のー」と自身が出せる声の最低音から最高音まで、鼻にぬけるように発声します。このとき、途中で音が途切れないようにします。
(2) 次も同じように、最高音から最低音まで、「のー」と発声します。
(3) (1)と(2)、それぞれ10回を1セットとして、1日2~3セット行います。
トレーニングとトレーニングの間は2~3時間あけるようにしましょう。
ほかにもハミング法、チューブ発声法、ニャーオ法、つや声ストレッチ等をトレーニング・習慣を多数掲載。
【書籍概要】
書籍名:専門医が教える 声が出にくくなったら読む本
刊行日: 2021年1月27日(水)
価格:1,430円(税込)
ページ数:240ページ
著者名:渡邊 雄介
ISBN:978-4-86667-245-8
【目次】
はじめに
第1章 なぜ、「音声障害」が起こるのか?
第2章 こんなにある! 音声障害の検査法と治療法
第3章 信頼できる医師・病院の見つけ方 6つのチェックポイント
第4章 音声障害を改善した患者さんの実例集
第5章 声の不調をラクにする毎日の習慣・トレーニング
おわりに
音声障害治療医療機関一覧
【著者プロフィール】
渡邊 雄介(わたなべ・ゆうすけ)
山王病院 国際医療福祉大学東京ボイスセンター長、国際医療福祉大学医学部教授、山形大学医学部臨床教授、東京大学医科学研究所附属病院非常勤講師。
専門は音声言語医学、音声外科、音声治療、GERD、歌手の音声障害。耳鼻咽喉科の中でも特に音声を専門とする。センター長をつとめる山王病院東京ボイスセンターの患者数は外来数・リハビリ数・手術数いずれも日本で随一であり、一般の方からプロフェッショナルまで幅広い支持を得ている。これまで『ガッテン!』(NHK)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ)、『健康カプセル!ゲンキの時間』(TBS 系列)など、テレビ出演多数。わかりやすく丁寧な解説と、患者の悩みに応える実践的なエクササイズの紹介が好評を博している。著書多数。