Last Updated on 2024年9月2日 by 菅間 大樹

福祉事業所と老舗お茶屋が手を組み、障がい者の仕事創出と賃金向上を目指す画期的な取り組みが始まりました。特定非営利活動法人障がい者みらい創造センターと、大正5年創業の株式会社妙香園が共同で立ち上げた「3MろW(ミムロウ)×妙香園日本茶」が、販売を開始しています。

パッケージのアートワークや茶葉の梱包、発送作業を障がい者支援施設の利用者が担当

この商品は、障がい者の社会参加と適正な報酬獲得を支援するために企画されました。パッケージのアートワークや茶葉の梱包、発送作業を障がい者支援施設の利用者が担当することで、仕事の機会を創出しています。さらに、全国の福祉事業所における平均工賃16,507円の200%以上を目指すという意欲的な目標を掲げています。

商品ラインナップは、妙香園が厳選した煎茶、ほうじ茶、玄米茶の3種類のティーバッグ。老舗茶屋の味わいを手軽に楽しめる上質な日本茶です。パッケージデザインは、障がいのある利用者が描いたアートワークを、デザイン事務所の株式会社スズキモダンがプロデュースしました。日常使いはもちろん、贈答用としても適した洗練されたデザインに仕上がっています。

販売価格は1パック650円(税別)で、妙香園の全6店舗(本店、栄店、サカエチカ店、サンロード店、トヨタ店、あつたnagAya店)と、障がい者みらい創造センターの2店舗(カフェmagnet、喫茶ミムロウ)、そしてECサイト「みらせんマルシェ」で購入可能です。

販売店舗について

妙香園:本店(名古屋市熱田区沢上)、栄店(名古屋市中区栄)、サカエチカ店(名古屋市中区栄地下街)、サンロード店(名古屋市中村区名駅)、トヨタ店(愛知県豊田市山之手)、あつたnagAya店(名古屋市熱田区神宮前)

障がい者みらい創造センター:カフェ magnet(名古屋市瑞穂区堀田)、店員が気まぐれな喫茶ミムロウ(名古屋市瑞穂区下坂町)、ECサイトみらせんマルシェ:https://marche.mirasen.org/item/mimrow/

本体価格:650円(税別)

当プロジェクト取り組みの背景

この取り組みの背景には、障がい者、特に中・重度の障がいがある方々の雇用機会の少なさと、低賃金の問題があります。福祉事業所で1か月働いても3,000円程度の工賃しか得られない現状を改善したいという強い思いから本プロジェクトを立ち上げました。

「3MろW(ミムロウ)×妙香園日本茶」の購入は、単においしいお茶を楽しむだけでなく、障がい者の方々の働く機会と適正な賃金を支援することにつながります。この商品を通じて、多くの人々が障がい者雇用の現状に目を向け、フェアトレードの考え方が広まることが期待されています。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000084278.html

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77