【内容情報】(出版社より)
障害とは何か、障害者とは誰のことか。
障害福祉サービス事業所『さつき園』の園長時代の「園長ブログ」。
退職後も引き続き投稿してきた記事と「私が学んだ知的障害者と呼ばれている人たちのこと」をテーマとした「仮想講話」を掲載。
2015年3月発刊の『園長さん いつもにこにこしてますか』の続編として、利用者(知的障害者)との日々の中での障害者福祉の実感と明日への思いを綴ったエッセイ。
私の出会った重症心身障害児者、知的障害児者と呼ばれている人たちは、知的な面では人の言うことがうまく理解できず、自分のこともうまく説明できません。 けれども本来はどこまでも優しく、素直で、そして穏やかな人たちなのです。
彼らのその感性、そしてその命に障害はないのです。なのに、重症心身障害児者や知的障害児者をはじめとして、私たちが「障害者」と呼ぶ人たちへの差別や偏見が遠い昔から今日に至るまで、この社会からなくならないのは何故でしょうか。 どうして私たちは彼らを障害者と呼び、私たち自身のことを健常者と呼ぶことに違和感を抱かないのでしょうか。
いったい障害とは何なのでしょうか。彼ら障害者を受け入れがたいとしてきた私たちの社会の価値観。
この社会に無自覚に、深く、そして親から子へ、子から孫へ、連綿と続く障害者を疎み、見下す価値観。
いったい私たちにとって障害とは何なのでしょうか。障害者とは誰のことなのでしょうか。
再び、ご一緒にお考えくださればと思います。
~まえがきより
- 出版社 : パレード
- 発売日 : 2023/3/13
- 単行本(ソフトカバー) : 366ページ