Last Updated on 2025年12月19日 by 菅間 大樹
フィガロジャポン BWAアワードとは
「Business with Attitude(BWA)」は、自分らしい働き方を通じて社会にポジティブなインパクトを与える女性たちを称えるフィガロジャポン主催のプロジェクトです。5回目となる2025年のアワードテーマは「楽しみながら舵を取る女性たち」。困難な状況でも仲間と共に道を切り拓き、新たな可能性や豊かさを見出してきた4名の女性が、有識者審査員およびフィガロジャポン編集部によって選出されました。
2025年12月11日には、恵比寿ザ・ガーデンルームにて「BWAアワード2025 賞状授与式&懇親会」が開催され、受賞者4名によるスピーチや、これまでのBWAアワード受賞者を交えたトークセッションが行われました。このイベントでは、働きやすい組織づくりや人材マネジメント、事業継続のモチベーション、健康管理など、多岐にわたるテーマで活発な議論が交わされました。

受賞者の取り組みは、フィガロジャポン2025年1月号(11月19日発売)およびBWA特設サイトで紹介されています。
藤岡聡子氏のプロフィールと活動
藤岡聡子氏は1985年生まれ。24歳で有料老人ホームの立ち上げ・運営に携わった際、「老人ホームに老人しかいないのはおかしい」という問題意識を持ったといいます。その後、2015年にデンマークへ留学し、幼児教育や高齢者住宅について学びを深めました。帰国後、「長崎二丁目家庭科室」(東京都)を主宰し、2017年には医療法人社団オレンジ理事長の紅谷氏と共に「ほっちのロッヂ」を着想。2020年4月に開設し、共同代表を務めています。
藤岡氏は福祉環境設計士でもあり、共著に『社会的処方』(学芸出版)などがあります。
受賞に寄せて
藤岡聡子氏は今回の受賞に対し、次のようにコメントしています。
「この度は錚々たる方々のご推薦によって、光栄な機会を頂くこととなり心より感謝申し上げます。企業に属した時期がほとんどない人間として、ロールモデルもおらず、働き方を無我夢中で模索してきたように思います。世でカテゴライズされるものを越えた、湧き上がる「こうあったら良いのに」という問いに突き動かされ、そしてこれからも水脈のように続き流れて行くのだと思います。今後ともチームと共に邁進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
このコメントからは、既存の枠にとらわれず、自身の「こうあったら良いのに」という思いを原動力に、社会に貢献しようとする藤岡氏の強い意志がうかがえます。
医療法人社団オレンジと「ほっちのロッヂ」について
医療法人社団オレンジは「人の暮らしをBe happy!に」をテーマに、国内3県で在宅医療を起点とし、衣食住を含んだ事業活動を展開しています。在宅医療クリニックを4つ展開するほか、医療的ケア児のための通い場、チェアクラフト工房、みんなの保健室、カフェ事業、特別養護老人ホームなどを運営し、地域に根差した多様なサービスを提供しています。
「診療所と大きな台所があるところ ほっちのロッヂ」は、長野県軽井沢町に位置し、医師である紅谷浩之氏と福祉環境設計士である藤岡聡子氏が共同代表を務めています。ここでは、医療と暮らしが一体となった新しいケアの形が実践されています。

藤岡氏の受賞は、福祉や医療の分野において、既成概念にとらわれない新しいアプローチが社会に認められつつあることを示しています。今後も「ほっちのロッヂ」をはじめとする藤岡氏の活動に注目が集まることでしょう。

