Last Updated on 2025年12月19日 by 菅間 大樹

人生100年時代を生きる私たちへ。「終活は第三者を頼る時代に」

人生100年時代を迎え、自身の晩年や死後の準備、いわゆる「終活」への関心が高まっています。しかし、その準備を家族だけで進めることには難しさも伴います。こうした背景から、第三者の専門家が終活を支えることの重要性が注目されています。

一般社団法人シマダたよりの会は、2025年12月に無料のオンラインセミナーを開催し、法の専門家が「第三者が終活を支える有効性」について徹底解説しました。セミナーには、終活を控えたご本人や、ご家族など幅広い世代が参加し、大きな関心を寄せました。

オンライン終活セミナー

弁護士が語る「終活」から「今活」への転換

セミナーではまず、シマダたよりの会の國仲 伸浩理事が「親子だからこそ互いの遠慮のために備えが遅れてしまうこと」に触れ、第三者に晩年・死後の準備を託す選択肢を持つことの大切さを語りました。

続いて、弁護士法人龍馬の代表弁護士である野口敏彦氏が「『ホームロイヤー』から見た終活~『終活』から『今活』へ~」と題し、弁護士の視点から終活について解説しました。

野口弁護士は、日本の価値観に見られる「個人主義」と「家族主義や集団主義」のギャップを指摘。終活において最も重要なのは「本人が納得して自分で決めること」であると強調しました。特に「財産」と「医療」については、早めに「誰に」「何を」「どのように」してもらうかを決めるべきだと述べました。

具体的な終活の手段としては、財産管理に関する契約内容、遺言の重要性、判断能力があるうちに受ける医療行為の選択などが挙げられました。そして、「終活では常識では通用しない場面が出てくる。多くの人が法について知らないのは当たり前のこと。気軽に第三者・専門家に頼ってほしい」と呼びかけました。

また、介護支援専門員の鎌田えりか氏からは、身元保証サービスについての詳しい説明と事例紹介があり、参加者は具体的なイメージを持つことができました。

参加者の声と「シマダたよりの会」が描く安心の未来

セミナー後のアンケートでは、参加者の大多数が「非常に満足」「満足」と回答。特に「家族の問題に精通した弁護士法人が連携している」点に、多くの参加者が安心感を抱いたことが明らかになりました。

参加者からは、「『法律』に注目したセミナーは、非常に勉強になった」「親だけでなく自分の為にも勉強になりました」といった声が寄せられ、終活が自分自身の問題として捉えられていることが伺えました。

セミナー参加者

シマダたよりの会の國仲理事は、「老親を持つ子世代は既に自分自身の終活を意識する時期でもあります。親の介護や終活を通じて、『終活セミナー』を自分の近い将来の問題として捉えている方がいることは、私たちにとっての大きな気づきでした」とコメント。家族内で解決すべきと考えられがちな身元保証についても、安心をつなぐサービスとして広めていく意向を示しました。

「もしものとき」を支えるサービス「シマダたよりの会」

「シマダたよりの会」は、入院や施設入居時の身元保証人、万が一の際の手続き、医療や後見の支援など、ご本人の意思を大切にしながら「もしものとき」を支えるサービスを提供しています。シマダグループが20年以上運営してきた介護事業の知見を活かし、人生100年時代を見据えた新たな高齢者支援サービスとして、安心して毎日を過ごせるようそっと寄り添います。

サービス詳細はこちらをご覧ください。
https://shimada-tayori.org/

運営会社

シマダたよりの会は、シマダグループ株式会社の関連法人です。シマダグループは1952年に創業し、不動産・建築、介護、ホテル、保育、旅行、酒造など、人生に寄り添う幅広い事業を展開しています。

シマダリビングパートナーズ株式会社

シマダグループ

※このイベントは2025年12月6日にオンラインで開催されました。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77