全国から集まった解決アイデアと進行中の共創
イベントには全国から62社(うち県外52社)が参加し、計69件もの提案が寄せられました。その結果、現在10件以上の「企業×スポーツチーム」間で、実証(PoC)に向けた具体的な設計や、導入に向けた協議・商談が活発に進められています。これは、スポーツを「もっと楽しく、もっと持続可能に」するための重要な一歩と言えるでしょう。
この取り組みでは、プロスポーツチームだけでなく、女子硬式野球チームやブラインドサッカーチームなど、多様な競技が参加しました。それぞれの現場が抱える課題に対し、全国からオープンにアイデアが募集されたことで、幅広い共創の機会が生まれました。
パラスポーツが拓く共生社会の可能性
特に注目すべきは、パラスポーツであるブラインドサッカーがこの共創の場に参画したことです。NPO法人日本ブラインドサッカー協会の専務理事である松崎英吾氏は、イベントへの参加について「このような場にパラスポーツも参画させていただき感謝しています。今回の出会いを通じて、スポーツとビジネス、社会課題解決が広がっていくと実感しています」とコメントしています。
これは、スポーツを単なる競技としてだけでなく、ビジネス機会の創出や社会課題の解決に繋がるプラットフォームとして捉え、共生社会の実現に向けた大きな可能性を示唆しています。
イベントの概要と参加チームの課題
「ひろしまSPORTS×TECH指名会議2025」は、2025年11月21日にエディオンピースウイング広島を会場に開催されました。広島県、広島市、広島県企業立地推進協議会などが主催し、サンフレッチェ広島や広島ドラゴンフライズといったプロチームも名を連ねています。

参加したスポーツチームは、競技力向上だけでなく、集客、認知、収益、スポンサー、ファンエンゲージメントなど、事業運営に直結する多様な課題を提示しました。例えば、サンフレッチェ広島は「スタジアムと公園を365日どう活かすか」、広島ドラゴンフライズは「新リーグを見据えた収益モデルとファンベース拡大」といったテーマを掲げています。また、ブラインドサッカー協会は「共生社会モデルとして競技とビジネスを両立する仕組みづくり」を課題としていました。
イベントの詳細は以下のレポートで確認できます。
イベント詳細レポート
スポーツの熱量を「実装」につなげる広島県の取り組み
広島県では、市民がスポーツチームを支え、まち全体で応援する文化が根付いています。このような土壌の上に、全国の企業が持つ先端技術やアイデアを取り入れることで、広島のスポーツを「もっと面白く」、そして「持続可能」にしていく共創が生まれることが期待されています。

現在進行中の商談テーマの中には、デジタル技術を活用した観戦体験やファン接点のアップデート、AIやNFTを活用した収益力向上、スポンサー価値の可視化などが含まれています。これらの取り組みは、スポーツの新たな可能性を広げるだけでなく、地域経済の活性化や企業誘致にも繋がるものです。

「ひろしまAIサンドボックス」と関連イベント
本イベントでは、AIサンドボックス部門で最高得点を獲得した株式会社Pacific Metaに対し、広島県が推進する「ひろしまAIサンドボックス」で最高1億円(1/2補助)の支援を受けられる権利が授与されました。「ひろしまAIサンドボックス」は、広島を舞台にしたAIソリューション開発・実証プロジェクトを支援するもので、現在も提案を募集中です。
ひろしまAIサンドボックス
また、本イベントで受賞した企業や「ひろしまAIサンドボックス」の実証企業が登壇する関連イベントが、2026年1月28日に東京都内で開催されます。
関連イベント詳細
広島県は、このようなオープンな共創の場を通じて、県内の企業・スポーツチームと全国の企業・スタートアップとの連携を深め、本県への企業誘致にも積極的に取り組んでいます。スポーツとテクノロジーが融合することで生まれる新たな価値が、広島から全国、そして世界へと広がっていくことが期待されます。

