困難を乗り越え、世界で活躍する近藤元選手

近藤選手は摂南大学在学中に陸上競技に打ち込んでいましたが、2020年12月(当時2年次)にバイク事故により右脚を切断するという困難に直面しました。絶望の淵にいた近藤選手を救ったのは、リハビリ中に目にしたパラアスリートたちの姿でした。義足で走り、挑戦を続ける選手たちに心を動かされ、「自分もできるはずだ」とパラ陸上への挑戦を決意します。

それから近藤選手は、これまでとは全く異なる身体感覚や恐怖心と向き合いながら、義足での歩行、そして走ることへとステップを進めていきました。事故からわずか10ヶ月後にはフィールドに復帰し、各種大会で活躍。卒業後も企業所属アスリートとして競技を継続し、2025年には世界記録を樹立するなど、パラアスリートとして目覚ましい活躍を続けています。

摂南大学のユニフォームを着用して競技場で走る近藤元選手

摂南大学が掲げる教育理念とアスリート支援

摂南大学は、「人間力と実践的能力をもち、多様な人々と協働して社会に貢献できる人材の育成」を教育理念として掲げています。近年は学生アスリートの支援にも注力しており、困難な状況を乗り越え、競技を通じて挑戦し続ける近藤選手の姿は、まさにこの理念を体現するものです。

近藤選手の活躍は、在学生をはじめとする後進の学生アスリートにとっての指針となり、多くの人々に勇気を与える存在となっています。このような背景から、摂南大学は近藤選手とのアスリートスポンサー契約締結に至りました。

近藤元選手のコメントと今後の目標

近藤選手は、大学が事故後の苦しい時期から現在に至るまで、競技生活を力強く支え続けてくれたことへの深い感謝を表明しています。慣れ親しんだ母校の施設で練習できる環境が提供されていることにも、感謝の言葉を述べています。

近藤選手は、摂南大学への恩返しとして「結果を出すこと」を掲げ、2026年10月に開催されるアジア大会では、学生時代の記録を超える大会新記録での2連覇を必ず達成すると力強く語っています。競技での活躍を通じて摂南大学の魅力を広く伝えるため、全力で取り組んでいくとのことです。

近藤 元選手プロフィール

  • 所属: 積水化学工業株式会社
  • 出身: 摂南大学法学部卒業 (2024年3月)
  • 種目: 100m、200m、800m、走り幅跳び (T63クラス)
  • 主な成績:
    • 2023年 杭州アジアパラ競技大会走幅跳 優勝(大会新記録)
    • 2023年 ジャパンパラ陸上競技大会 優勝 (100m、200m、走り幅跳び)
    • 2025年 日本パラ陸上競技選手権大会 2年連続3冠 (100m、200m、走り幅跳び)
    • 2025年 NAGASEカップ2025 優勝(世界新記録)

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Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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