自治体DXを加速する「Qommons ONE」が始動

Polimill株式会社は、行政向け生成AI「QommonsAI」を基盤とするMCPアプリストア「Qommons ONE(コモンズ ワン)」において、パートナー企業向けの「搭載要件ガイドライン」を公開しました。このプラットフォームは、自治体業務のあり方そのものを再定義し、住民サービスの向上を目指すものです。

2026年4月のβ版ローンチに向け、位置情報、決済、IoT、不動産、エネルギー、交通など多岐にわたる分野の企業から問い合わせが相次いでいます。特にQommonsAIを導入済みの約650自治体を対象としたアンケートでは、300を超える自治体がQommons ONE上のサービス導入に具体的な興味を示しており、期待の高さがうかがえます。

Qommons ONEの概要とロードマップ

自治体が直面する課題とAIの必然性

日本の地方自治体は現在、人口減少、公務員採用倍率の過去最低水準更新、ベテラン職員の退職による暗黙知の断絶といった複合的な危機に直面しています。従来の「フルセット型行政」を維持することが困難になりつつある中、生成AIの活用は単なる効率化を超え、行政機能を維持するための不可欠な基盤となりつつあります。

Qommons ONEは、こうした状況において、自治体DXの「OS(オペレーティングシステム)」となることを目指しています。これまでは個別の業務システム導入に高額な費用と長い期間が必要でしたが、Qommons ONEではスマートフォンのアプリストアのように、多様な業務アプリケーションを選択・導入できるようになります。

福祉分野におけるAI活用の可能性

Qommons ONEが実現する世界には、住民問い合わせ対応AI(窓口・コールセンター支援)、入札・調達支援AIなどと共に、「福祉ケースマネジメントAI(生活保護・高齢者・児童福祉)」が含まれています。

この福祉ケースマネジメントAIは、生活保護、高齢者、児童福祉だけでなく、障害福祉分野においても大きな可能性を秘めているでしょう。ケースワーカーの業務支援や、複雑な情報の整理、個別のニーズに応じた支援計画の策定サポートを通じて、よりきめ細やかなサービス提供につながることが期待されます。AIが定型的な業務を担うことで、職員の方々はより人間にしかできない対人支援や、利用者の方々との丁寧なコミュニケーションに時間を割けるようになるかもしれません。これにより、現場で働く方々の負担軽減と、障害福祉サービスの質の向上の両方が期待できます。

パートナー募集と共創エコシステム

Qommons ONEは、特定のベンダーに依存しないオープンなエコシステムを構築し、イノベーションと価格競争を促進することを目指しています。データ提供要件、セキュリティ・コンプライアンス要件、ユースケース提案要件などを明記した「搭載要件ガイドライン」を公開し、多様な分野からのパートナー企業を募集中です。

特に、位置情報・人流データ、決済・消費行動データ、IoT・センサーデータ、不動産・土地利用データ、エネルギー・環境データ、交通・モビリティデータ、そして「医療・健康データ(匿名加工済み)」などのデータアセットを持つ企業が対象とされています。これらのデータが連携することで、地域全体の課題解決や、より統合的な福祉サービスの提供に貢献する可能性を秘めているでしょう。

今後の展開と未来への期待

Qommons ONEは、2026年4月にβ版をローンチし、同年6月には正式版の公開を予定しています。年内には100以上のアプリ展開を目指し、その中には補助金対応AI、水位上昇検知AI、偽情報対応AI、局所豪雨・災害予測AIなどが含まれる予定です。

さらに、デジタル庁が推進する「自治体システム標準化」の動きと連携し、QommonsAIが自治体業務全体の「フロントエンド」となる構想も進められています。将来的には、職員が自然言語で指示するだけで基幹系システムの照会・入力・帳票出力が完了する「基幹系操作代行AI」の開発も視野に入れられており、職員の方々がシステムの複雑な操作から解放され、より本質的な業務に集中できる環境が実現するかもしれません。

Qommons ONEの進化は、障害福祉サービスを含む住民サービス全体の質の向上に寄与し、より温かく、効率的な行政サービスの実現に貢献することが期待されます。

お問い合わせ

Qommons ONEパートナープログラムに関するお問い合わせは、以下までご連絡ください。

QommonsAIについて

QommonsAIは、自治体行政における導入シェアNo.1(Polimill株式会社調べ)を誇る生成AIです。法令検索精度98%、全国自治体文書の5秒以内横断検索、複数AIモデル対応、国内リージョンでのデータ処理保証など、行政現場のニーズに応える機能を備え、各団体1,000アカウントまで無償で提供されています。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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