Last Updated on 2021年1月8日 by 今井 靖之
コロナの影響で障害者の収入や社会参加の減少が問題に
就労継続支援B型事業所 スマイル工房パスタカフェドリィ(所在地:鹿児島県鹿屋市、代表:宮内 みゆき)は、コロナ禍で障害者の雇用問題にも影響がある中、新たな取り組みとしてピザのテイクアウトを始めました。
新型コロナウイルスの影響が障害者の雇用問題に大きな影を落としています。就労継続支援A型・B型事業所においても新型コロナウイルスの影響を大きく受けています。就労継続支援事業所を利用する障害者は、農作業や電子部品の組み立て、清掃、パンの製造販売等の仕事で工賃を貰って生活費や医療費に充てています。その収入源である仕事が新型コロナウイルスの影響を受けて企業や公的機関からの発注がなくなったり、地域のイベント等が中止になったりして物品販売の収益が減少しています。それに伴い地域との接点が無くなり社会参加の機会も減ってきています。
地域の方々との触れ合いで安心・安全・ポジティブな場を提供
スマイル工房パスタカフェドリィは、2019年4月にオープンし現在は11名が働いています。事業内容は、就労継続支援施設としては県内でもめずらしいカフェ、メニューも今流行しているものを取り入れたりするなど、おしゃれだと評判です。働いているのは知的障害、精神障害、発達障害のある障害者、障害の程度によって厨房補助訓練、接客訓練などを行います。障害の程度が比較的軽い障害者は、カフェのお客様からオーダーを取り配膳まで行います。
オープンから1年7か月が経過し、毎週食べに来る常連もでき来店時には、「こんにちは また来たよ」と声をかけてくれるなど温かい雰囲気です。パスタカフェドリィは、障害者と地域社会とを繋ぐ場として、また、地域の方々の憩いの場として多くの方々に利用されています。障害者は、厨房補助や接客、配膳の訓練などを通じて地域の方々と接する機会が生まれ、お客様との触れ合いが自信や勤労意欲に繋がっています。しかし、今年に入り新型コロナウイルスの影響を受けて国の外出自粛要請が発令された頃からカフェに来店されるお客様が一人もいない日があるなど激減し、月の売上も昨年と同月を比べると50%を下回ってしまいました。
そんな中、毎週、来られていたお客様から「パスタカフェドリィのピザを食べに行きたいけどコロナで自粛している」という話を聞き、事業所では障害者の収入増とモチベーションのアップにも繋がるのではないかとカフェの人気メニューであるピザのテイクアウトを始めました。このピザは、トマト、シーフード、カレーの3種類がありピザ生地からソースに至るまで全て手作りで障害者が心を込めて作っています。ピザのテイクアウトは好評で、最近はピザだけでなくパスタセットやモーニングセットのテイクアウトの注文も入るようになりました。
スマイル工房パスタカフェドリィ 店舗概要
所在地:鹿児島県鹿屋市西祓川町373-1
電話:0994-35-1948
営業時間:月曜日~金曜日 10:00~15:30
Instagram:https://www.instagram.com/pastacafedrie/
特定非営利活動法人 発達支援センタースマイル
所在地:鹿児島県鹿屋市西大手町5-8
事業内容: 放課後等デイサービス、就労継続支援B型事業所
URL:http://kanoya-smile.lovepop.jp/