Last Updated on 2023年1月12日 by 菅間 大樹
スピードと駆け引き 風雨の影響を読む
競技概要
屋外でレースを行うロードは、風や雨、暑さなど刻々と変化する自然の中で行われます。
「ロードレース」、「タイムトライアル」、「チームリレー」の3種目があり、選手は障がいの種類や程度、そして使用する自転車により4つのクラスに分かれてメダルを競います。
トラックにはなく、ロードのみ実施されるクラスもあります。
Tクラスは、重度のまひなどで、ペダルを漕ぐ脚力はあるものの、一般的な2輪の競技用自転車には乗ることが難しい選手を対象とし、障がいの程度によってT1~T2のクラスに分類されます。このクラスの選手は体幹の機能強度低下、平衡感覚の欠如、筋緊張、運動失調、アテトーゼなどによりバランスを取ることが難しいため、安定性の高い3輪自転車「トライシクル」を使用します。
Hクラスは、切断や脊髄損傷によるまひなどでおもに下肢に重度の障がいのある選手を対象とします。障がいの程度の重いほうからH1~H5の5つに細分され、手で漕ぐタイプのハンドサイクルを使います。一般的にH1~H4の選手は仰向けの状態で自転車に乗り、腹筋や背筋の筋力が安定しているH5の選手は上体を起こし前かがみに乗り込みます。
トラック同様に、2輪自転車を使用するCクラス(切断、まひなどの四肢障がい)と、視覚障がいの選手が後方に乗る2人乗りタンデム自転車のBクラスも実施されます。
ルール
UCI(国際自転車連合)の規則に沿ってオリンピックとほぼ同じルールで行われている。
一斉スタートで順位を競う「ロードレース」種目は男女別に行われ、クラスそれぞれに設定された長い距離を走る。
「タイムトライアル」は1周8㎞のコースを男女やクラスごとに定められた周回を走り、個々の完走タイムで順位を決める。選手は時間差で一人ずつスタートし、全員がゴールした後に順位が決まる。
基本的には先着もしくは計測タイムが最も早い選手が勝ちだが、パラリンピックでは複数のクラスを統合して競技を行うことがあり、その場合、実際に計測したタイムにクラス間の障がいの程度を補正した係数をかけた「計算タイム」で順位を算出する。
「チームリレー」は1チーム男女混合の3名で編成され、一周2.7㎞のコースを各3周計9周して勝負する。
種目
ロードレース H1-2(男子)
ロードレース H3(男子)
ロードレース H4(男子)
ロードレース H5(男子/女子)
ロードレース H2-3-4(女子)
ロードレース C1-2-3(男子/女子)
ロードレース C4-5(男子/女子)
ロードレース B(男子/女子)
ロードレース T1-2(男子/女子)
タイムトライアル H1(男子)
タイムトライアル H2(男子)
タイムトライアル H3(男子)
タイムトライアル H4(男子)
タイムトライアル H5(男子)
タイムトライアル H1-2-3(女子)
タイムトライアル H4-5(女子)
タイムトライアル C1(男子)
タイムトライアル C2(男子)
タイムトライアル C3(男子)
タイムトライアル C4(男子/女子)
タイムトライアル C5(男子/女子)
タイムトライアル C1-2-3(女子)
タイムトライアル B(男子/女子)
タイムトライアル T1-2(男子/女子)
チームリレー H1-5 (混合)
対象障がい
肢体障がい
視覚障がい
東京2020パラリンピック情報
日程:2021年8月31日(火)〜9月3日(金)
会場:富士スピードウェイ