Last Updated on 2023年5月6日 by 菅間 大樹
ギャラリー&カフェGALLERY COOCAと、クーカが誇るパフォーマーにフォーカスする、 スタジオ・クーカの世界 part2。
神奈川県平塚市にある福祉事業所 studio COOCAの楽しくて幸福感溢れる世界を、創作活動の中心であるアトリエと、施設長の関根さんのお話を中心に取材したstudio COOCA part1。
今回part2でお届けするのは、ギャラリー&カフェGALLERY COOCAとクーカのメンバー、クーカが誇るパフォーマー達についてです。
クーカの世界を体感できる心地よい空間 GALLERY COOCA&CAFE
studio COOCA(以下クーカ)からも歩いて7分ほど、平塚駅の商店街を抜けたところにあるGALLERY COOCA&CAFEは、クーカが運営するギャラリー。カフェとクーカグッズを扱うショップが併設された気持ちの良い空間です。ギャラリースペースでは、クーカ所属アーティストの作品や地域のアーティストの作品を中心に展示が行われています。
ギャラリーの一角には、クーカグッズを揃えたショップがあり、明るく気持ちの良い窓側はカフェスペースになっています。
ここでは、ギャラリーの案内やショップやカフェでの接客も、全てクーカに通うメンバーが、自分の得意な事を生かして行っています。カフェで提供されるふわふわのパンケーキや、注文ごとにハンドミルで豆を挽いて入れるコーヒーもメンバーが作っています。
ギャラリーで展示される作品はテーマごとに入れ替えられ、作品の世界観に合わせて新鮮なアイデアでレイアウト、展示されています。作品展ごとにギャラリー内の雰囲気が変わっていくので、カフェに立ち寄るだけでも常に新鮮な空間を楽しむことができます。
カフェの一角にはメンバーが創作活動をするスペースがあります。交代制で業務を担当しているので、調理や接客がない時は各自このスペースで絵をかいたり、自由に過ごしています。カフェでお茶を飲みながらも、ギャラリーの作品を見に行ったり、ショップで物色したり、メンバーの創作活動の様子を見ることができるのも魅力の一つです。
「スープリング シンテラ ガール展」
取材当日、ギャラリーではクーカ所属のアーティスト
内山萌さん、松永紬さん、森山幸美さんの3人にフォーカスした作品展「スープリング シンテラ ガール」展が行われていました。
内山萌さんが考えたタイトルが、「スープリング(=スプリング)・シンテラ(=シンデレラ)・ガール展」
春のキラキラしたイメージそのままの、クーカのシンテラガール3人によるカラフルでキュートな作品展。
取材当日は作者の内山萌さんと松永紬さんが在廊していて、お客様に作品の案内をしていました。 ご本人達も作品のイメージそのままのキュートな女性です。
作品展の様子と、シンテラガール3人の作品の一部をご紹介します。
作品や作者のもつ世界観を伝えてくれるギャラリー・クーカ。ギャラリー&カフェというオープンな場所で、アトリエで感じたようなクーカの自由で楽しい空気を、誰でも気軽に楽しむことができる空間です。 在廊している作者自身から作品を案内してもらえるのも楽しみの一つ。
作品展以外にもイベントやワークショップなど様々な催しが行われていて、クーカの世界に触れる機会を多く作っています。
カフェ&ギャラリーでは、これからお伝えするクーカのメンバーの楽しいパフォーマンスを見るチャンスもあるそうです。日常の喧騒を忘れて心地よい日差しを感じながら、美味しいパンケーキやお茶、ギャラリー鑑賞、さらにパフォーマンスも楽しめるかもしれません。
クーカが誇るパフォーマー
クーカに通うメンバーの活動は絵画や創作活動だけではありません。その人の得意な事を生かすクーカでは、楽しくてユニークなパフォーマンスも仕事の一つ。取材当日は残念ながらパフォーマンスは見ることができなかったのですが、クーカのホームページやYou Tubeからも見る事ができるそうです。 今回はクーカの誇るパフォーマーを少しだけご紹介。
まずは、高原智哉さん。通称トモヤテンチョ、ギャラリークーカの店長。クーカ一の明るいお調子者で皆から愛されるキャラクター。色々なイベントにも参加するクーカのPR大使です。
次にご紹介するのは、光野七海さん。アニメが大好きで、類まれなダンスの才能を持っています。スマホを見ながら振りをマスターしてしまうそうで、アナと雪の女王、エルサと完全にシンクロした「レット・イット・ゴー」は彼女の18番。カフェでパフォーマンスを披露することもあるそうです。
最後にご紹介するのは、伊藤太郎さん。シャチやイルカなどの海洋生物が大好きで世界の分布を暗記しているそうです。太郎さんが描くシャチなどの海洋生物をモチーフにした絵は、クーカのグッズにもなっていて人気のアーティストの一人です。
太郎さんは辻太郎というペンネームで、「辻太郎招福クマデ」を一人でライン生産しています。イベントなどでこのクマデを太郎さん自らが口上販売。商売繁盛や願い事が叶うと大評判。購入の際は一本絞めをしてくれます。同じものをたくさん作ったり、記憶したりすることが得意な太郎さんの特技が隅々まで生かされた仕事です。
クーカには、他にもユニークで独創的なパフォーマーやパフォーマンスが沢山。Part1でご紹介したアーティスト、横溝さやかさんが一人で何役も声色を変えて読み聞かせる紙芝居や、お悩み相談会などクーカの広告塔として活躍する福田みのりさん、誰もが知っている昔話をへんてこにアレンジした人形劇団ふもっふっ。「何、それ?」とご興味を持った方は、是非クーカのホームページやYouTubeをチェックしてみてください。
クーカでは、アトリエでの創作活動、カフェやギャラリーでの接客や業務、パフォーマンス活動など全てが「その人の好きな事、得意な事を生かして活躍」する仕事になっています。そして、メンバーもスタッフもそれをとても楽しんでいることが伝わってきます。
また、ギャラリー&カフェというオープンな場所、イベントやSNSでの発信など開かれた活動によってより多くの人たちにそのことを発信し続けています。
障害や仕事の価値観を変えていきたいという思いは、難しい概念を通り越して、クーカが発信する「楽しさ」を通じてわたしたちに届いてきます。
「楽しさ」が社会の価値観を広げ、変えていく。
これからもクーカの活動は、より多くの人に届いて、
わたしたちの価値観を変えていくに違いありません。
【studio COOCA】
運営:株式会社愉快
生活介護・就労継続支援B型事業所
スタジオクーカは様々なハンディキャップを持った人が、その人の好きな事・得意な事で活躍する、仕事を得る事を目的に活動する福祉施設です。 絵画・創作・オリジナルグッズ製造・展示販売やパフォーマンス活動を行っています。
〒254-0052 神奈川県平塚市平塚4丁目15-16
【GALLERY COOCA】
スタジオクーカのギャラリー。カフェも併設しています。
〒254-0052 神奈川県平塚市明石町14-8
website https://www.studiocooca.com/
facebook https://ja-jp.facebook.com/studioCOOCA/
twitter @studiocooca
instagram @studiocooca