Last Updated on 2023年7月21日 by 菅間 大樹
「潰瘍性大腸炎」を患うと、突然の腹痛や食事制限に気を使う必要も出てきます。病気が原因で、仕事で思うように集中できないなどの悩みや、日常生活で辛い支障が出ることもあるのではないでしょうか。
潰瘍性大腸炎の方から集まったアンケート結果にも「ひたすら腹痛があって、仕事に集中できない時がある」「下痢による脱水や、漏らすのではという不安が常にある」「トイレの回数が人より多く、鮮血が出ることも」などの様々な悩みが寄せられています。
この記事を読んでいる方の中にも、潰瘍性大腸炎を抱えながら求職活動をしている方や、会社での働き方、仕事復帰などに不安を抱えている方も少なくないでしょう。同じような悩みを抱えていませんか?
そこで、アンケートに届いた潰瘍性大腸炎の方の声を交えながら「転職活動を成功させるためのポイント」や「どのような職場が向いているのか」といった点についてまとめました。
具体的な企業名や、潰瘍性大腸炎の方にオススメなサービスなども紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 潰瘍性大腸炎とは
- 仕事への影響や悩み
- 潰瘍性大腸炎の方でも安心して働ける、オススメの職場環境とは
- 潰瘍性大腸炎の方に向いている、企業・業界・業種
- 潰瘍性大腸炎の方へ、失敗しないための面接のポイント
- 入社後に心がけるべきこと
- これから企業を探す方へ、就職を成功させるためにすべきこと
- 最後に
1.潰瘍性大腸炎とは
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の 炎症性疾患 です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。この病気は病変の拡がりや経過などにより下記のように分類されます。 1)病変の拡がりによる分類:全大腸炎、左側大腸炎、直腸炎 2)病期の分類:活動期、寛解期 3)重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症 4)臨床経過による分類: 再燃 寛解 型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型 原因は明らかになっていません。これまでに腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、あるいは食生活の変化の関与などが考えられていますが、まだ原因は不明です。 症状としては、下痢(便が軟らかくなって、回数が増えること)や血便が認められます。痙攣性または持続的な腹痛を伴うこともあります。重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出現することもあります。 原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。 |
潰瘍性大腸炎特有の辛い症状があらわれ、時には全身に及ぶこともあるようです。原因ははっきりわかっていませんが、薬や手術による治療で症状を和らげる可能性もあります。まずは専門家に相談し、どのような生活を送っていくべきか相談することが大切ですね。
治療を行い症状が和らぐことで仕事に復帰している方や、治療と仕事を両立している方も多くいらっしゃいます。アンケートにはそのような方のリアルな声が届いていますので、仕事とどう向き合っていけばよいのか、参考にしてみましょう。
2.仕事への影響や悩み
2-1 仕事の中でぶつかる悩みは「体調不良時の対応」
実際に潰瘍性大腸炎を患いながら仕事をする際、どのような場面で不安を感じ、どのような悩みを抱えているのでしょうか。アンケートに寄せられた体験談をいくつか見てみましょう。
“ 「体調管理は自分の責任なので十分気を付けていたつもりだが、入院することもあり、周囲に迷惑をかけた。」 「体調が悪くなりしばらく休職していたが、復帰は休職前と同じように仕事ができるという、現状復帰だった。しかし体調が快復しても生活リズム戻すことや、外に出て勤務時間分の労働ができることが条件だったので、なかなか復帰できなかった。 また復帰後は就労の制限はあったが、ストレス要因についての配慮はあまりなかった。」 「体調を崩し入院すると社員待遇を解除された。体調にあまり配慮してくれなかった」 ” |
このように、突然の体調不良への対応が十分とは言えない会社もあり、仕事の満足度に大きな差が出あります。
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