腎臓に関する疾患のある方、いわゆる腎臓病の方は、疲れやすく生活すべてに影響が及ぶため、疾患のない方と同じペースでは働けません。人工透析を受けている場合は特に、勤務日数や時間に関しての限界があるでしょう。
疾患を抱えるようになった当初は、きっと不安でいっぱいだったのではないでしょうか。

例えば、「週に数日だけでもできるような仕事があるだろうか」「すぐに疲れてしまうので仕事復帰できるのだろうか」「同じような疾患を抱えつつ転職活動に成功した人がいるだろうか」などと悩むことがあるかもしれません。

不安に感じたときは、ぜひ、同じ悩みを持つ方の考えを参考にしてみてください。
今回は、同じ腎臓に関する疾患を抱えている方からのアンケートをもとに、時間や体力の面で制約があっても復職に成功している方の声をまとめました。
きっと、腎臓疾患でもできる多くの仕事があることに気づかれるでしょう。

また、腎臓に関する疾患を抱えている方が「今の仕事を続けていくための工夫」や「向いてる職種、オススメの企業」など具体的な情報も取り上げていきます。ぜひ、参考にして みてください。

目次

  1. 腎臓病とは
  2. 腎臓に疾患を持つ方の困難と悩み
  3. 満足できる職場とは
  4. 腎臓に関する疾患の話は、面接で正直にするべき?
  5. 腎疾患を持つ方にオススメの企業
  6. 企業情報の集め方
  7. 求人の見つけ方
  8. 入社後に心がけたこと
  9. 最後に

1.腎臓病とは

腎臓病と一口にいっても、原因や症状が違い、さまざまな病状を表します。腎臓病の治療には安静、保温、薬物療法、食事療法が主体となります。病気の進行を抑えるには、食事療法が何よりも有効です。慢性腎炎や慢性腎不全の状態になっても、食事療法をきちんと続けていれば、健康な人と同じように生活ができます。
更に悪化して人工透析に至った場合でも、食事療法は継続して行うことが必要です。腎臓病の食事というと、食塩を減らすというイメージが強いのですが、それに加えて重要なのがたんぱく質の制限と、十分なエネルギーを摂ることです。

腎臓病は、人により症状や治療法が異なります。しかし、皆が気を付けなくてはならないのは「食事」です。制限しなければならないもの、必要なものなど、毎食の内容が決められた中で生活している方も多いでしょう。
仕事をしていると、特に昼食などにも気を使う必要があるかもしれません。

また、日常生活の注意点として、以下のことが記載されています。

仕事は1日8時間以内として残業や夜勤、長時間の立仕事、高温や温度差の激しい場所(特に寒冷)での作業には注意し、長すぎる通勤時間等は避けましょう。

仕事内容や勤務形態にも注意する必要があるようです。

参考:東京都病院経営本部

では、ここからはアンケートを元に、腎疾患のある方が悩んでいることについて見てみましょう。

2. 腎臓に疾患を持つ方の困難と悩み

アンケートに寄せられた悩みには、大きく以下の2つが挙げられました。

1.疲労
2.時間制約

では、それぞれコメントを通して具体的に確認してみましょう。

2-1 疲労

まず、腎臓に疾患を抱えた時に、とくに辛いと感じるのはどんな時なのでしょうか。アンケートから、いくつかの声を紹介します。「体調が悪すぎて仕事に行けない」「今のペースでの仕事は続かない」などのお悩みをお持ちの方は、以下のアンケートに共感されるのではないでしょうか。


「体力がない 疲れやすい 水分補給できない」
「腎臓が悪く、週に3回午前中通院してからの勤務。症状として非常に疲れやすい、体調が悪くなりやすい。」
「腎臓の病気でこれが原因となり、電解質異常を引き起こし、急に倒れたり力が入らなかったりしますので疲労が多い仕事は、無理です」
「慢性腎不全のため疲れやすく、定期的に通院しています。まだ透析に至っていませんが、医者からはそろそろ危険だといわれています。」

腎臓に関する疾患の特徴は「疲れやすい」ことです。そのため、周囲の方と同じような働きを求められると、とても辛いことでしょう。
そのような経験から、一緒に働く仲間に迷惑をかけていると感じ、気分が落ち込むことはありませんか?感情的にもマイナスの影響が及ぶことがあります。

病気が診断される前には、疲れやすい理由(腎臓疾患)が分からなかったため、上司から強くあたられて辛い思いをしたり、解雇されたりした方もいるはずです。

続きは

へ。


Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。