Last Updated on 2023年7月16日 by 菅間 大樹
そう状態と抑うつ状態を反復する双極性障害。その原因の1つが仕事にあるという方もいらっしゃるかもしれません。また双極性障害になったことで、仕事が続けられなくなった方もいらっしゃるかもしれません。
例えば「今の仕事を続けるべきなのか?」「新しい仕事を探すべきなのか?」「そもそも今から仕事を見つけることはできるのか?」「新しい職場で続けられるのか?」こんな不安や悩みが押し寄せることはありませんか?
そんなときは、同じように双極性障害を抱えながら仕事をしている方々の声に耳を傾けてみましょう。同じ境遇にいる仲間の実体験を知ることで、不安を少しずつ取り除くことができるかもしれません。
このコラムでは、双極性障害のある方から寄せられたアンケートをもとに実体験をご紹介。仕事探しから就職後までのポイントやアドバイスをまとめてみました。
仕事をしながら双極性障害と向き合っている方々から寄せられた多くの失敗談や対処法、そして成功例をお伝えすることで、これから就職や転職を考えている方のお役に少しでもなれればと思っています。
目次
- 双極性障害とは
- 双極性障害になりやすい職場はどんな職場?
- 双極性障害を発症したことで生じた仕事での悩み
- 働きやすい職場への第一歩は伝えること
- 双極性障害の方にオススメの企業とは
- 求人の見つけ方
- 企業情報の集め方
- 入社後の様子と心がけたこと
- 最後に
1.双極性障害とは
双極性障害は、精神疾患の中でも気分障害と分類されている疾患のひとつです。うつ状態だけが起こる病気を「うつ病」といいますが、このうつ病とほとんど同じうつ状態に加え、うつ状態とは対極の躁状態も現れ、これらをくりかえす、慢性の病気です。 昔は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、現在では両極端な病状が起こるという意味の「双極性障害」と呼んでいます。なお、躁状態だけの場合もないわけではありませんが、経過の中でうつ状態が出てくる場合も多く、躁状態とうつ状態の両方がある場合とはとくに区別せず、やはり双極性障害と呼びます。 双極性障害は次のように分類されます。 ・躁状態:家庭や仕事に重大な支障をきたし、人生に大きな傷跡を残してしまいかねないため、入院が必要になるほどの激しい状態 ・軽躁状態:はたから見ても明らかに気分が高揚していて、眠らなくても平気で、ふだんより調子がよく、仕事もはかどるけれど、本人も周囲の人もそれほどは困らない程度の状態 ・双極I型障害:うつ状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障害 ・双極II型障害:うつ状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障害 双極性障害の原因は、まだ解明されていません。 しかし、この病気は精神疾患の中でも脳やゲノムなどの身体的な側面が強い病気だと考えられています。ストレスが誘因や悪化要因になりますが、単なる「こころの悩み」ではありません。 |
双極性障害にはストレスが大きく関わってきますが、その原因の1つが仕事であるならば、今後の仕事について考えることも必要になってきますね。
2.双極性障害になりやすい職場はどんな職場?
ではまず、みなさんどのような職場で働いていて、双極性障害を発症したのでしょうか? もちろん、原因は仕事だけではありませんが、次に紹介するコメントでは仕事が要因の1というケースに当てはまるのではないでしょうか?
“ 「就業時間が長時間で、上司によるパワハラがあり、退職に追い込まれたから。」 「同じ職種の人間が同じ部署に私一人であるのに、職務内容は盛りだくさんで走って仕事をしていました。疲労、ストレスからうつ病、双極性障害になりとても辛い思いをしました。」 「誰も持ちたくないという部活動顧問を割り当てられた。~中略~ 双極性障害で仕事ができなくなり、その後主治医の指導の下、ライフチャートを作成したところ、4年前の部活動の負担との関連が浮上した。」 ” |
環境や人間関係、担当する業務の内容、キャパシティを超えるほどの忙しさなど、ストレスを感じる要因は様々です。少しずつストレスが募り、調子が悪いと気が付いたときには、双極性障害を発症していたという方も多くいらっしゃいました。
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