【この記事で分かること】
- クラ・ゼミの基本情報と実績: 児童発達支援の事業所数で業界No.1を誇るクラ・ゼミの概要や事業規模が分かります。
- 社名変更(AIDANI)の背景と理由: 2027年4月からの新社名「AIDANI」に込められた想いや、幼児から大人までシームレスにつなぐ「ライフステージ伴走型支援」の狙いが理解できます。
- 発達支援の課題と今後の展望: 支援が行き届いていない子どもたちへの取り組みや、AIを活用した新しい療育スタイルの詳細を知ることができます。
「子どもの発達に関する支援や療育サービスを探しているけれど、将来にわたって長く相談できる事業所はあるのだろうか」とお悩みではありませんか?
障害福祉や児童発達支援の分野では、子どもの成長やライフステージの移行に伴い、支援機関が分断されてしまう課題が指摘されることがあります。そうした中、児童発達支援の事業所数において業界No.1の実績を持つ「株式会社クラ・ゼミ」が、2027年4月より社名を「株式会社AIDANI(あいだに)」へと変更することを発表しました。
この記事では、障害福祉分野に関心のある保護者や事業者の方に向けて、クラ・ゼミが「AIDANI」へと生まれ変わる背景や、子どもから大人までシームレスに支える取り組み、最新のAI・テクノロジーを活用した療育の可能性について解説します。
児童発達支援で業界No.1のクラ・ゼミとは?事業概要と50年の歩み
障害福祉や児童発達支援の領域において、全国規模で支援を展開している企業が「株式会社クラ・ゼミ」です。
児童発達支援・放課後等デイサービスなどの障がい児通所支援
クラ・ゼミは、全国に558箇所の障がい児通所支援事業所(「こどもサポート教室」など)を展開しており、児童発達支援の事業所数においては業界No.1の規模を有していると発表されています。
【専門用語解説】
- 児童発達支援(じどうはったつしえん): 未就学(0歳〜6歳)の発達に心配のある子どもや障害のある子どもを対象に、日常の基本動作の指導や知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行う福祉サービスです。
- 放課後等デイサービス(ほうかごとうデイサービス): 6歳〜18歳(小・中・高校生)の就学児童・生徒を対象に、授業終了後や長期休業期間中に生活能力向上のための訓練や余暇の提供を行うサービスです。
旧コペルの事業承継と50周年で広がった支援の幅
1975年に学習塾として創業したクラ・ゼミは、2025年に創業50周年を迎えました。さらに2024年には「幼児教室コペル」や「コペルプラス」などを展開していた旧コペル社の事業を承継したことで、サービス網および支援の専門性が一段と拡充されたとされています。
現在では、グループ全体で673事業所、約3,900名の従業員を抱え、売上高はグループ全体で約220億円(2026年3月期)に達する規模へと拡大しています。
なぜ社名を「AIDANI(あいだに)」へ変更するのか?込められた背景と想い
クラ・ゼミは、2027年4月1日をもって「株式会社AIDANI」へ社名を変更することを公表しました。これまでの歴史を踏まえつつ、さらなる進化を目指す姿勢が示されています。
社名変更の時期と「十月十日(とつきとおか)」に込められたメッセージ
新社名の公表日として選ばれたのは「2026年10月10日」です。日本では昔から、新しい命が芽生えてから生まれるまでの期間を「十月十日(とつきとおか)」と表現する風習があります。
旧コペル事業の承継と50周年という節目を経て、新たな企業として生まれ変わる決意がこの日付に込められていると説明されています。2026年10月10日から2027年4月1日の正式変更までの期間は、過去と未来をつなぐ「あいだ」の準備期間と位置づけられています。
「学びの支援」から「人生に伴走する支援」へ
創業当時の「クラ・ゼミ」という名称は、学習塾としてのアイデンティティを強く持っていました。しかし現在の事業領域は、以下のように多岐にわたっています。
- 幼児・児童期: 児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援
- 思春期・青年期: 通信制高校(クラ・ゼミ輝高等学院)、就労準備型放課後等デイサービス
- 成人期・就労支援: 福祉型カレッジ(ゆたかカレッジ)、自立訓練、就労移行支援(アクセスジョブ)
- 企業向け支援: 障害者雇用コンサルティング・サテライトオフィス運営
単に教育や子どもの学びを支えるだけでなく、子どもから大人へと成長する「人生のさまざまな局面(あいだ)」で分断なく寄り添う企業を目指すことから、「AIDANI」という新社名が採択されました。
支援が行き届かない「残り7割」の子どもたちへのアプローチ
国の調査資料(文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年12月)」)に基づくと、発達支援を必要としている子どものうち、実際に十分な支援が届いているのは約3割にとどまると分析されています。
クラ・ゼミ(新:AIDANI)は、残りの「7割」にあたる約50万人の子どもたちへ向けて温かい支援を届けることを大切な使命として掲げています。
【専門用語解説】
- 就労移行支援: 一般企業への就労を目指す障害のある方(原則18歳以上65歳未満)に対し、働くための知識や能力を身につける訓練や就職活動のサポート、定着支援を行う障害福祉サービスです。
テクノロジーと療育の融合!AIDANIが目指す新しい障害福祉のカタチ
同社は、長年培った療育ノウハウに先端テクノロジーを掛け合わせることで、新しい支援モデルの構築を進めています。
AIを活用した個別最適支援アプリ「KuLabo(クラボ)」
クラ・ゼミと旧コペルの知見を融合させた取り組みの一つが、個別最適化療育支援アプリ「KuLabo(クラボ)」です。
- データ収集: 支援の「教室」と「家庭」双方での記録を集約します。
- 分析カルテ作成: 視線・タッチ・声などのデータやAI分析を活用し、子どもの資質・個性・特性を可視化します。
- 個別最適な支援プラン: 業界No.1の事業所ノウハウを背景に、子どもの発達段階や興味関心に応じたプランを提供することが目指されています。 ※2026年冬に会員限定でβ版がリリースされる予定です。
教室×家庭×AIを掛け合わせた幼児教室コペルのハイブリッドレッスン
0歳〜9歳を対象とした「幼児教室コペル」においても、新たなレッスンスタイルが計画されています。
教室での講師の観察眼(先生の目)、家庭でのアプリ活用、そしてAI分析を掛け合わせることで、得意分野や個性を引き出し、IQ(知能指数)・EQ(心の知能指数)・SQ(社会的知能指数)をバランスよく育むハイブリッド型レッスンが2027年1月より開始予定とされています。
【専門用語解説】
- 個別最適化療育: 子どもの特性や発達の進みにあわせ、一律ではなく一人ひとりに適したプログラムやアプローチを提供する取り組みのことです。
Q&A

ここでは、児童発達支援や福祉サービスの利用を検討されている保護者の方々から寄せられやすい疑問について解説します。
Q1: 児童発達支援や放課後等デイサービスは、誰でも利用できますか?
A1: 自治体から「受給者証(障害福祉サービス受給者証)」の交付を受けたお子さまが利用対象となります。医師の診断書や専門機関の意見書などをもとに自治体が決定するため、まずは手帳の有無にかかわらず、お住まいの市区町村の障害福祉課や相談支援事業所へご相談されることをおすすめします。
Q2: クラ・ゼミから「AIDANI」へ社名が変わることで、現在利用している教室やサービスに影響はありますか?
A2: プレスリリースによると、今回の社名変更は事業の理念や支援領域をより明確にするためのブランディングの一環とされています。既存の教室運営やサービス提供体制は継続・強化される方向で進められており、日常の利用において大きな混乱が生じないよう準備期間が設けられています。
Q3: 療育においてデジタルツールやAIを使うことのメリットは何ですか?
A3: 定量的なデータ(記録や反応)を活用することで、指導者の経験則だけに頼らない客観的な発達の把握が可能になると考えられています。また、教室と家庭で情報が共有されやすくなり、一貫性のある支援体制を整えやすくなる点がメリットとして挙げられます。
まとめ:一人ひとりの人生に伴走する障害福祉の未来へ

今回は、2027年4月より「株式会社AIDANI」へと社名を変更する株式会社クラ・ゼミの取り組みや、障害福祉における新しい支援の可能性について解説しました。
- 支援の拡大: 児童発達支援の事業所数で業界No.1の実実績を持ち、旧コペル事業の承継などを経て支援領域が大幅に広がっています。
- 社名「AIDANI」の意義: 乳幼児期から学齢期、就労・成人期まで、人生の「あいだ」を分断なく支え続ける姿勢が表現されています。
- テクノロジーの活用: AIアプリ「KuLabo」をはじめ、個別最適化された新しい療育・教育スタイルの提供が期待されています。
障害福祉や発達支援を必要とする子どもやご家族にとって、ライフステージに寄り添い続ける事業者の存在は大きな支えとなります。支援の選択肢を広げる一つの参考にしてみてください。



