「デフ×IT」が未来を拓くイベント『DEFCON』開催概要

「DEFCON」は、聴覚障がいのある方を指す言葉である「デフ(Deaf)」とIT(情報技術)の融合によって、社会の「当たり前」を再定義することを目指しています。イベントでは、当事者、経営者、政治家という多様な視点から、障がい者雇用やインクルーシブな組織づくりに関する本質的な議論が展開される予定です。

開催日時・場所・参加費

  • イベント名:〜DEFCON〜 デフ×ITがつくる未来。社会の”当たり前”をアップデートする。

  • 開催日時:2026年9月26日(土)14:00〜17:00(開場13:30)

  • 開催場所:赤坂インターシティコンファレンス(東京都港区赤坂1丁目8−1赤坂インターシティAIR 4F)

  • アクセス:東京メトロ 溜池山王駅(14番出口当ビル直結)、東京メトロ 国会議事堂前駅(14番出口当ビル直結)

  • 参加費

  • 参加チケット:2,000円

  • 障害者参加チケット:1,500円(当日、障害者手帳の確認があります)

  • 交流会:3,000円

イベントウェブページ

イベントの詳細情報は、以下のウェブページで確認できます。

DEFCON公式ウェブページ

障がい者雇用の現状とテクノロジーがもたらす変化

日本では、難聴・聴覚障がい者は推定約1,430万人とされており、2050年には世界の4人に1人が難聴を抱えるという予測もあります(WHO「世界聴覚報告書」)。2024年4月には民間企業の法定障がい者雇用率が2.5%に引き上げられましたが、厚生労働省の「令和7年 障害者雇用状況」によると、この基準を達成している企業は全体の46%にとどまっています。

数字だけでは見えない本質的な課題

障がい者雇用においては、法定雇用率の達成だけでなく、採用後のコミュニケーション設計、職場理解、業務マッチングといった「採用してからの課題」が企業にとって大きな壁となっています。採用する側と採用される側の間で「期待値のミスマッチ」が生じ、本質的な問題解決には至っていないのが現状です。

テクノロジーが拓く新たなコミュニケーション

このような状況を大きく変える可能性を秘めているのが、テクノロジーの進化です。AIによるリアルタイム文字起こし、音声認識、手話翻訳といった技術が急速に実用化されており、聴覚障がいのある方でも円滑にコミュニケーションが取れる環境が整備されつつあります。

株式会社C4Cは、デフエンジニアリング事業を通じて聴覚障がいを持つエンジニアのキャリア支援に取り組んでおり、その経験から「当事者の声を知ること」と「立場を超えた対話」が、制度やテクノロジー以上に重要であるという確信を得ています。今回の「DEFCON」は、この確信から企画されました。

官民連携で議論する「デフ×IT」の未来

本イベントの最大の特徴は、国会議員、経営者、当事者という異なる立場の3名が一堂に会し、率直な意見交換を行う点です。制度を構築する政治家、組織を運営する経営者、そして当事者として日々を生きるインフルエンサーが、それぞれの経験や本音を交えながら、以下のトピックで議論します。

DEFCONディスカッションテーマ

登壇者紹介

斉藤りえ氏(衆議院議員)

1歳の時に病気で聴力を失い、著書『筆談ホステス』がドラマ化されるなど、その半生が広く知られています。東京都北区議会議員、東京都議会議員を経て衆議院議員となり、情報保障の制度化を重要政策に掲げています。国会本会議での電子機器使用承認など、「当たり前」を社会に浸透させるための活動を積極的に行っています。

岩田進氏(株式会社イルグルム 代表取締役CEO)

2001年に前身となる株式会社ロックオンを設立し、2014年に東証マザーズ市場(現:グロース市場)へ上場。2019年には現社名へ変更し、2025年には東証スタンダード市場への上場を果たしました。「データとテクノロジーによって世界中の企業のマーケティング活動を支援し、売り手と買い手の幸せをつくる」というビジョンのもと、マーケティングAI・コマースAI事業を展開しています。

難聴うさぎ氏(インフルエンサー/共同主催)

生まれつき両耳約100dBの重度難聴を持つインフルエンサーです。世界一周の旅を経て、SNSでの発信を開始。聞こえない当事者としての経験や情報保障について発信し、総フォロワー数は80万人を超えています。現在は企業・自治体との連携や講演活動を通じて、誰もが活躍できる社会の実現を目指して活動しており、株式会社ASTOLTIAの代表取締役も務めています。著書に『音のない世界でコミュ力を磨く』があります。

株式会社C4Cが目指す「デフの社会的価値向上」

イベントを主催する株式会社C4Cは、「関わるすべての人に自由を選択できる人生を提供する」を理念に掲げるIT企業です。特にデフエンジニアリング事業部では、「デフの社会的価値を高める」をミッションとし、聴覚障がいを持つエンジニアの採用・育成を積極的に推進しています。テクノロジーと人の力を組み合わせることで、障がいのあるなしに関わらず、誰もがその能力を発揮できる社会の実現に貢献しています。

株式会社C4C 公式ウェブサイト

この「DEFCON」は、障がい福祉分野における新たな視点や、テクノロジーがもたらす可能性について深く考える貴重な機会となるでしょう。ぜひイベントに参加し、社会の「当たり前」をアップデートする議論にご注目ください。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77