介護現場の「離設」課題をテクノロジーで解決:見守り通知サービス「リセツテル」が本格展開

介護施設や障害福祉施設における利用者様の「離設」は、予期せぬ事故や行方不明につながる可能性があり、支援者にとって大きな懸念事項です。どんなに手厚い見守り体制を整えていても、一瞬の隙に発生するリスクはゼロにはなりません。この深刻な課題に対し、NEARIZE株式会社が開発した在宅・施設向け見守り通知サービス「リセツテル」が、大東建託グループのケアパートナー株式会社が運営する東京都内7施設のデイサービスで正式導入されることが決定しました。

「リセツテル」は、利用者様の安全確保と介護・障害福祉現場の負担軽減を両立させる画期的なソリューションとして注目されています。

「リセツテル」とは?介護・障害福祉現場の新しい見守りソリューション

「リセツテル」は、施設利用者の離設をリアルタイムで検知し、関係者へ自動音声で通知する見守りソリューションです。利用者様にBluetoothスマートタグを携帯していただき、施設内に設置された受信機がその信号を常時監視します。これにより、設定されたエリア外への移動を即座に検知し、職員のスマートフォンや固定電話へ自動音声で通知が届く仕組みです。

このサービスの大きな特長は、専用工事が不要で、現場への負担を最小限に抑えて導入できる点です。介護現場で長年課題とされてきた「気づくのが遅れてしまう」という構造的な問題に対し、テクノロジーの力で迅速な初動対応を可能にします。

「離設」が抱える深刻な課題と「リセツテル」がもたらす安心

介護施設では、利用者様が職員の目の届かない間に施設外へ出てしまう「離設」が深刻な課題です。これは認知症の方だけでなく、知的障害や精神障害を持つ方々の支援においても同様のリスクをはらんでいます。離設が発生し、発見が遅れた場合には、事故や行方不明といった重大な事態につながる恐れがあります。

ある調査(2025年1月に全国の介護施設職員559名を対象に実施)によると、35.1%の施設で直近1年以内に離設が発生しており、そのうち34.7%は発見までに10分以上を要していることが明らかになりました。一方で、職員の47.1%が「5分以内に気づくことが理想」と回答しており、現実と理想の間には大きなギャップが存在します。さらに、32.6%の職員が現行の見守り体制に課題を感じており、人の注意力や経験だけに頼る現状の限界が浮き彫りになっています。

「リセツテル」は、このような人手による見守りの限界を補完し、テクノロジーで「気づき」を提供します。これにより、職員は冷静かつ迅速に初動対応できる環境が整い、利用者様の安全確保と職員の心理的負担の軽減に大きく貢献します。

実証実験で実用性を確認!現場の声が語る「リセツテル」の価値

今回の本格展開に先立ち、ケアパートナー株式会社が運営する3施設で実証実験が実施されました。この実証では、「リセツテル」が実際の介護現場の日常業務に組み込まれ、その有効性が検証されました。現場スタッフの操作負担、通知の速度と確実性、継続運用のしやすさなど、多角的な視点から評価が行われ、実運用に耐えうる品質と適合性が確認されました。

実証期間中には、離設未遂を未然に検知できた事例も確認され、事後対応だけでなく、未然防止の観点からも有効性が示されました。

現場スタッフからは、「タグを装着しているだけで安心感が大きく違います。気づけるかどうかへの不安から解放され、冷静に対応できる体制が整うと感じました」といった声や、「通知が電話で入る仕組みは非常に実用的です。誰かが必ず気づける安心感があります。他施設にも勧めたいと感じています」といった具体的な評価が寄せられています。

ケアパートナー株式会社 通所介護事業部 営業推進課の三島 卓様は、「離設が発生した際の捜索・報告書作成・ご家族への対応など、1件あたり約1日分の業務負荷が発生するケースもあります。『リセツテル』の導入により、万が一の際も迅速に初動対応できる体制が整うことで、職員の心理的負担の軽減と対応品質の向上が期待できます。こうした成果と施設からの高い評価が、今回の東京都内7施設への本格展開につながっています」とコメントしています。

「リセツテル」の主な特長:介護現場のニーズに応える設計

「リセツテル」は、介護現場の具体的なニーズに応えるための以下の特長を備えています。

  • Bluetoothタグによる離設検知
    利用者様にBluetoothスマートタグを携帯していただくことで、施設内に設置された受信機がタグの信号を常時監視します。これにより、あらかじめ設定したエリア外への移動を即座に離設として判定し、迅速な対応を可能にします。
  • 自動音声による迅速な通知
    離設を検知すると、自動音声システムが関係者へ電話で通知します。スマートフォンや管理画面の確認を待つことなく即座に情報が伝わるため、初動対応の大幅な迅速化につながり、利用者様の安全確保に貢献します。
  • 簡単な設置・運用
    専用工事は不要で、Bluetooth受信機を電源に接続するだけで導入が可能です。日常的な操作やメンテナンスの負担も少なく、介護現場の実態に即した設計がされており、多忙な職員の方々でも容易に導入・運用できます。

今後の展望:在宅・障害福祉分野への広がりと社会実装

今回の東京都内7施設への本格導入を皮切りに、「リセツテル」は今後、さらに多くの介護施設への展開を加速していくことでしょう。また、現在施設向けに提供されているサービスを、在宅向けにも展開するための準備が進められています。

「リセツテル」は、利用者様の安全確保と職員・ご家族の負担軽減を両立する実用的なソリューションとして、介護施設・在宅の垣根を越えた社会実装を推進していくことでしょう。これは、認知症の方や障害を持つ方々が、住み慣れた地域で安心して生活できる環境を整える上で、非常に重要な役割を果たすと期待されます。

関連情報

NEARIZE株式会社は、テクノロジーとデータの力で「あたりまえに、気づかせる。」をミッションに掲げ、スマートタグ「MAMORIO」や法人向け資産管理ソリューション「MAMORIO Biz」などを提供しています。

ケアパートナー株式会社は、大東建託株式会社の100%出資子会社として、介護・看護・保育・障がい者福祉など幅広い福祉サービスを全国で展開しています。経営理念「すべてのかたがたの「元気と暮らし」に寄り添い、しあわせな社会を創造します。」のもと、地域に根ざしたサービスを提供しています。

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Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77