Last Updated on 2023年6月28日 by 菅間 大樹

発達グレーゾーンの困りごとを大人に持ち越さないことを目指すリサーチ機関「パステル総研」を運営する株式会社パステルコミュニケーションは、子どもの習い事での悩みを解析すべくアンケート調査を実施。結果から、80%のお母さんが、悩み事で悩みを抱えていることが分かりました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000054387.html

子どもの習い事に関して約8割のお母さんたちが困り事を抱えている

パステル総研では発達障害・グレーゾーンのお子さんをもつお母さんを対象にお子さんの習い事での悩みについて特性と合わせてアンケート調査を実施。以下はそのアンケート結果と解説になります。

【調査概要】
・調査期間:2023年2月7日~2月10日
・回答者:パステル総研読者/メルマガ読者、Nicotto!塾生、発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャー 計190名
・調査方法:インターネット調査

お子さんが現在習い事をしているか、過去にしていたか教えてください。

現在習い事をしているお子さんが77%、以前は習い事をしていたお子さんが17%で全体の94%が過去、もしくは現在習い事をしていることが分かりました。

◆特性別

現在習い事をしている中ではADHDタイプのお子さんが86%、ASDタイプのお子さんが72%、混合タイプのお子さんが65%でした。

現在はしていないが過去に習い事をしていた割合は、混合タイプで28%、ASDタイプで14%、ADHDタイプで11%という結果になりました。

人気の習い事トップ5

ADHDタイプは体を動かす水泳が1位でしたが、どの習い事も人気度に大きく差はありませんでした。それに対し、ASDタイプは他の習い事と大きく差がつき楽器・音楽教室が1位でした。ASDタイプは聴覚が優れていることが多いとされます。さらに、音楽はマンツーマンで先生とレッスンすることが多く、先生にお子さんの特性を伝え対応してもらえやすい環境でもあります。

混合タイプは通信教育が1位でした。このタイプは他の特性のお子さんに比べると現在習い事をしている割合が65%と少なく、習い事へのハードルが高いことが分かります。自宅でできる通信教育が取り組みやすいのではないでしょうか。

現在、悩み事に対してお悩みはありますか?

全体の80%が子どもの習い事に関して悩みがあるということが分かりました。タイプ別ではADHDタイプで85%、ASDタイプは79%、混合タイプでは73%となりました。

では具体的にどのようなお悩みがあるのでしょうか。

習い事に関するママのお悩みTOP5

1位は「習い事に行きたがらない」というもので、57%の保護者が習い事への行しぶりに悩まれていることが分かりました。2位は「集中力しない」「家で練習しない」が42%、4位が「長続きしない」でした。

◆特性別
特性別でみてもどのタイプでも「習い事に行きたがらない」という悩みが1位になりました。

ADHDタイプは興味関心が移りやすいため「集中しない」「長続きしない」という悩みが2位になりました。ASDと混合タイプは同じ悩みの順になりますが、混合タイプはADHDの特性も持ち合わせているために「集中しない」「家で練習しない」という悩みがASDタイプより多くなりました。

子どもの習い事についての困り事へのママの対応

①本人がやりたくなければ、やめる
・本人が続けたいものだけに絞る
・ムリに行かせない

②お母さんの対応
・できていることをこまめに伝える
・できているということをしっかりと声かけで伝える
・ご褒美を示す
・親が興味を示し一緒に取り組む

③先生と相談
・先生に子どもの特性を話す
・子どもの特性に対応していただける場所を選ぶ

など、お母さん自身がたくさんの試行錯誤と努力を重ねられていることが分かります。

習い事の先生に特別にお子さんのへの関わり方や特性について伝えていますか。

◆特性別
ADHDタイプは特性を伝えていない方が62%でした。
対して、ASDタイプ・混合タイプは特性を伝えていると答えた方が62%以上という結果になりました。
様子を見て特性を伝えずに問題がなく通えている場合もあれば、子どもへよりよい関わりをしていただけるよう子どもの特性を先生に伝えている場合もあります。

悩みを抱えながらも子どもが習い事に通いやすいよう親が努力をしている様子が伺えます。

習い事のお悩みについてお母さんができること

アンケート結果から、子どもの習い事に関して8割ものお母さんたちが困り事を抱えているということが分かりました。

ご家庭で対応策はお持ちかと思いますが、お子さんの時性や興味、関心、お子さんとお母さんの関係によってお母さん自身がお子さんの状態を見極めて対応することが最も重要になります。

パステル総研とは?

https://desc-lab.com/pastel/
子どもの発達に関するグレーゾーンの悩みごとを、大人に持ち越さないことを目指すリサーチ機関です。発達障害やグレーゾーンの正しい理解と対応を伝える事で、子どもたちが生きやすい時代を作るきっかけづくりをしています。パステルのお子さんを抱えるママの声をデータ化して、リサーチ結果を配信したり、ママが楽しく子育てできる情報を発信します。ママが困った時はいつでも、頼れるアイデアが湧き出てくる「4次元ポケット」になりたい!という想いで、日々のリサーチと情報発信を行っております。
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Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77