株式会社KADOKAWAから、ろう者の日常を動画で紹介するYouTuber「みゆみゆチャンネル」の初著書『ぼくは耳が聞こえない それでも妻と一緒に住んだら人生幸せになった話』が発売されています。

耳の聞こえないろう者のありのままの姿が人気のYouTuber

著者のみゆみゆチャンネルは、耳の聞こえない夫のトトさんと、妻で聴者のゆっこさんの2人が運営するYouTubeチャンネル。本書では、普段あまり接することのないろう者の方は、どんな日常を送り、どんなことを考えているのかをありのままにエッセイで紹介します。また、当事者の話だけでなく、ろう者と結婚して生活をともにする聴者としての話、また2人の間に生まれたお子さんへの視点など、ろう者を取り巻く環境を多角的に盛り込んでいるのが特徴です。巻頭には2人の日常を描いたマンガページも掲載。担当したのは、ろう者のマンガ家であるミカヅキユミ氏です。

障がい者と接する機会は少なくても、実際に生活する方は多くいます。ろう者のありのままの姿を映し出す本書は、近年、叫ばれるようになった「多様性」について、考えるきっかけを与えてくれる一冊です。

著者みゆみゆチャンネルからのメッセージ

ぼくは北海道でろう学校の幼稚園に通って以降、小学校、中学校、高校、大学、すべてでろう学校に通ってきました。(中略)

それが初めて社会に出て、コミュニケーションがとれないことがこんなにも大変で不便なのかということを思い知らされました。ひと言で言うなら「絶望」です。

しかし、そんなときにゆっこと出会い、ぼくは変わることができました。

ぼくはもともと人見知りでネガティブな性格なのですが、社会に出て打ちのめされ、輪をかけてネガティブになっていきました。(中略)おかげさまで今はそういった言葉はかなり減りました。それだけでなく、さまざまな物事に以前より前向きに取り組めるなど明らかな変化がありました。ゆっこには本当に感謝しています。彼女に出会えて良かったと心から思っています。(本書「はじめに」より)

【目次】

第1章 まずはマンガで2人の生活を綴ってみた

第2章 出会うまでの2人の人生がすごすぎた

第3章 聞こえない彼と聞こえる彼女、同棲を始める

第4章 かいちゃんの誕生と3人の新しい生活

第5章 そして、今だから思うこと

【書誌情報】

書名:ぼくは耳が聞こえない それでも妻と一緒に住んだら人生幸せになった話

著者名:みゆみゆチャンネル

発売日:2023年8月1日(火)

定価:1,540円(本体1,400円+税)

体裁:四六判並製・192P

発行:株式会社KADOKAWA

ISBN:978-4-04-606344-1

【KADOKAWAオフィシャル書籍詳細サイト】

https://www.kadokawa.co.jp/product/322303000442/

【KADOKAWAストア】

https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g322303000442/

【Amazon商品ページ】

【著者略歴】

みゆみゆチャンネル

耳の聞こえない夫・トトさんと、聞こえる妻・ゆっこさんによるYouTubeチャンネル。

トトさんは先天性の聴覚障がいを持ち、デフファミリーとして育つ。

一方のゆっこさんは専門学校で手話を学び、その後、トトさんが働く特例子会社に通訳者として勤務。

この出会いを機に2人は急接近し、娘のかいちゃんの妊娠を機に結婚。

YouTubeでは、「耳が聞こえないからといって特別なことは起こらない」という思いのもと、ろう者の日常を発信。

そのありのままを映した動画が多くの反響を呼び、チャンネル登録者17万人(2023年6月現在)を超す。

【YouTube】

https://www.youtube.com/channel/UC2bV3HZNHoMm-K8gOKRDOng

谷千春のワンステップ手話講座

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77