【内容情報】(出版社より)

【特集】ピットフォールから学ぶ 睡眠薬の適正使用

企画:三島 和夫(秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座 教授)

わが国では、精神科や心療内科のみならず、さまざまな診療科で睡眠薬が処方されています。しかし、そのなかには専門家からみれば必ずしも適正ではない処方も散見され、さまざまな副作用、および有害事象のリスクが懸念されます。特にベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の不適正な使用は持ち越し効果、筋弛緩・転倒、認知機能低下、身体依存などの発生率増加と関連し、多くの有害事象を有すると報告されています。
本特集では、睡眠薬の基礎知識、およびよくある不適正使用例や副作用・有害事象に関するピットフォール症例を紹介し、それらを踏まえて睡眠薬の適正使用について解説します。

■特集にあたって
・・・三島 和夫

■不眠症の基礎知識
・・・兵頭 佑規、小曽根 基裕

■不眠症の薬物療法
・・・田中 彰人、高江洲 義和

■不眠症の非薬物療法
・・・岡島 義

■非ベンゾジアゼピン系・ベンゾジアゼピン系睡眠薬
◇持ち越し効果
・・・藤原 大、伊藤 結生、竹島 正浩
◇筋弛緩・転倒
・・・河村 葵、栗山 健一
◇記憶障害(一過性前向性健忘)
・・・清水 惠子、奥田 勝博、浅利 優、髙橋 悠太、松原 和夫
◇奇異反応
・・・大槻 怜、鈴木 正泰
◇身体依存(効果減弱、退薬症候)
・・・鈴木 龍、稲田 健
◇薬物相互作用
・・・吉尾 隆
◇睡眠薬の整理や減量・中止
・・・山下 英尚
◇睡眠薬の継続と中止
・・・青木 裕見

■その他の睡眠薬
◇メラトニン受容体作動薬
・・・志村 哲祥
◇オレキシン受容体拮抗薬
・・・内海 智博、栗山 健一

■特有な患者背景
◇高齢者
・・・小鳥居 望
◇妊娠・授乳期
・・・鈴木 俊治
◇小 児
・・・神山 潤

【取材】
◆この人に聞く ER・救急科でのタスク・シフティング――医療の質はどこまで向上するか
・・・齋藤 靖弘(徳洲会札幌東徳洲会病院薬剤部)

【連載】
◆グラトレ[14]
上腹部痛で入院となった44歳・男性。入院後のCTで多発する肝膿瘍が判明、経皮的肝膿瘍ドレナージ施行。バイタル安定。ドレナージで得られた膿検体のグラム染色で細菌検出。提案は?
・・・浦上 宗治

◆循薬ドリル[1] *新連載
急性心不全の病態と薬物治療の考え方は?──前負荷・後負荷・心収縮力の観点で薬物治療を理解しよう
・・・佐古 守人

◆臨床ですぐに使える 薬学トリビア[37]
漢方のもと
・・・宮川 泰宏

◆多職種によ~く伝わる 薬学的思考を活かした診療録記載のまとめ方[5]
患者の身体所見に基づく副作用評価と医師への提案──その1
・・・市村 丈典、鈴木 信也

◆ゆる~く覚える配合変化[9]
カルシウム+リン酸=カルビーのポテトチップス(イオンによる沈殿)
・・・相澤 学

◆購買適正化で病院経営強化 目からウロコの薬価交渉術[44]
薬価中間改定を受けてスタートした新年度を占う
・・・中野 一夫

◆添付文書からRMP、審査報告書まで 新薬ななめ読み[7]
コミナティ筋注〔コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)〕
・・・荒 義昭

◆ジャーナルクラブの広場
・・・鈴木 大介/澤村 順哉、今井 徹/吉川 博/村上 修太郎/桑原 秀徳/木村 友絵、木村 利美/Samantha Troy、Lisa Holle、鈴木 真也


※「児童精神科医が伝えたい 子どものメンタルヘルス」は休載いたします。

  • 発売日 : 2021/5/1
  • 雑誌 :
  • 出版社 : じほう
  • 言語 : 日本語

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Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。