摂食障害の家族ケア〜親の不安を和らげ、子どもを回復に導く50問50答〜

【内容情報】（出版社より）

回復する人としない人の違いは、「家族の適切なサポートがある人ほど、早く回復する」ということです。

逆に、当事者が意欲的に「治そう」と思えなくても、家族の関わり方が変わることで、回復に向かうケースを数多く見てきました。

【ご家族の適切なサポートとは？】

ご家族の適切な接し方は「お子様を恐れず、本音でコミュニケーションをとること」です。

ご自身の中にある「恐れ」こそ、お子様の回復を妨げることにつながります。

したがって、お子様の回復のためにまずご家族がやるべきことは、ご家族自身の不安を取り除き、気持ちを整理し、心に余裕をつくることです。

【不安が生まれる理由】

では、なぜご家族はお子様とのコミュニケーションを恐れるのでしょうか。

それは、傷つけたくないからです。

お子様を愛しているからこそ、傷つけることを恐れるのですよね。

そこで、その恐れを手放すためには、摂食障害についての適切な知識を学ぶことが大切になってきます。

摂食障害がよくわからないから、摂食障害に取り憑かれたお子様とどう接したら良いかわからなくなるのです。

つまり、摂食障害についての適切な知識を学べば、不安は軽くなります。
お子様を恐れず、一人の大切な子どもとして見ることができるようになると、心からの愛情を表現できるようになります。
そうなれば、お子様もご家族を信頼し、回復に向かうことができるでしょう。

「親は子育てをしながら成長していくもの」と、よく言われていますよね。

まさに、摂食障害の回復の道のりもその過程の一部です。

親も未熟でいいです。

完璧に支えようとしなくていいです。

助け合い、学びながら、お子様とともに幸せに生きる方法を見つけていきましょう。

摂食障害の家族ケア〜親の不安を和らげ、子どもを回復に導く50問50答〜

【目次】

はじめに　〜ご家族の適切な関わり方とは

１、摂食障害の５つの基本知識

２、治療に対する５つの心構え

３、当事者との５つの基本の接し方

４、ご家族の心のケア

５、お子様の心のケア

６、50問50答

【Ｑ＆Ａ１】治療の考え方
摂食障害は治療が必要ですか
診察とカウンセリング、どちらが必要ですか
入院治療は必要ですか
子どもが治療を受けたがりません
通院・カウンセリングを辞めたいと言います
茜さんの本や動画講座をすすめても見てくれません
拒食と過食を繰り返し、何十年たっても治りません

【Ｑ＆Ａ２】甘え・パニック・落ち込み
赤ちゃん返りのように甘えてきます
甘えてきたら、すべての要望に応えていいのでしょうか
甘やかすと、忍耐力のない子に育ちそうで怖いです
感情が爆発し、暴言を吐かれます
子どもがいつもイライラし、自分もイライラしてしまいます
パニックになったら、どう落ち着かせればいいですか
死にたいと言われたら、どうすればいいですか
マイナスな発言ばかりされ、返答に迷います

【Ｑ＆Ａ３】体重・体型
体重が標準ラインに回復すれば治りますか
体重は管理したほうがいいですか
体重計に何度も乗っています。隠したほうがいいですか
太った？と聞かれたら
家族はダイエットしないほうがいいでしょうか

【Ｑ＆Ａ４】食事・拒食
ご飯を食べようとしません
食事の準備に気を使います。どうすればいいですか
食事の摂取量によって、一喜一憂してしまいます
家族のために、ご飯をつくってくれます
拒食から必ず過食になりますか

【Ｑ＆Ａ５】過食・嘔吐
普段は食事を制限しますが、隠れて過食をしています
「過食したい／過食を止めて」と言われたら
嘔吐の練習をしようとしています
過食嘔吐をやめる気があるのでしょうか
嘔吐中は、なんと声をかけたらいいですか
過食嘔吐でトイレや部屋を汚すことに耐えられません
食べ放題に行きたいとお願いされます

【Ｑ＆Ａ６】生活習慣
いくら治療をしても、行動が変わらないのはなぜですか
家族から行動を変えたいですが、いきなり変えていいですか
低体重なのに動き回り元気そう
毎日、何かに取り憑かれたように同じ運動・行動をします
食事と運動以外の過ごし方がわからない様子です
無気力状態でずっと寝ています
休むのも治療と言いますが、適切な休ませ方がわかりません
引きこもり、自室から出てきません
家事をやりたがります。どこまで任せていいものですか
当事者の兄弟のケアはどうすればいいですか
一人暮らしをしたいと言います

【Ｑ＆Ａ７】学校・キャリア
学校に行けなくなりました。親の適切な対応は？
不登校・休学中の過ごし方のコツはありますか
やりたいことは何でも応援していいですか
周囲に壁を作り、友だちをつくろうとしません
進路を決めようとしません
働けるくらいの体重はあるのに、働こうとしません
摂食障害が治らないまま就職して大丈夫ですか

７、おわりに　～心配を信頼にかえいく～