東京都が実施した「都民のスポーツ活動に関する実態調査」の速報値により、デフリンピックの認知度が大幅に向上したことが発表されました。以前の調査での認知度は39.0%でしたが、今回の調査では73.1%にまで上昇し、34.1ポイントの増加を記録しました。

デフリンピック認知度推移

認知度向上を後押しした取り組み

この認知度の向上は、東京都が大会関係者や区市町村と連携し、大会に向けて気運醸成に取り組んできた成果と考えられます。大会期間中には、会場に多くの観客が来場し、「サインエール」と呼ばれる目で見る応援を通じて、きこえない人、きこえにくい人、きこえる人が一体となって選手を応援する姿が見られました。

陸上競技の様子

サインエールで応援する観客

このような取り組みが、デフリンピックへの関心を高め、多くの都民に大会の存在を知ってもらうきっかけとなったでしょう。

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諸外国との比較に見る日本の認知度

今回の調査結果では、日本のデフリンピック認知度が諸外国と比較しても高い水準にあることが示されています。

  • 米国:39.8%
  • ブラジル:38.0%
  • 韓国:31.0%
  • イギリス:28.4%
  • ドイツ:21.6%
  • フランス:18.6%

出典:「東京2020パラリンピック競技大会後における国内外一般社会でのパラリンピックに関する認知と関心 第3回調査結果報告」(2021年10月、日本財団パラスポーツサポートセンターパラリンピック研究会・青山学院大学地球社会共生学部小堀真研究室共同研究)

このデータは、日本におけるデフリンピックへの関心と理解が、国際的に見ても進んでいることを示唆しています。

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今後の共生社会実現への期待

東京都は、今回の調査結果を受け、今後も全ての人が分け隔てなくスポーツを楽しみ、互いを理解・尊重しながら共生できる社会の実現に向けて取り組んでいく方針です。デフリンピックへの認知度向上は、このような共生社会の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。

大会前や大会中に実施された各種取組については、参考資料で詳しく確認できます。

調査概要

  • 調査名: 都民のスポーツ活動に関する実態調査
  • 調査対象: 都内に居住する18歳以上の個人
  • 期間/回収数: 令和7年11月15日~12月12日 / 1,448標本
  • 調査方法: 郵送(インターネット回答併用)
  • 主な調査内容: デフリンピックの認知度、都民のスポーツ実施率など(今後公表予定)

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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