Last Updated on 2021年10月16日 by 菅間 大樹

社会における発達障がいへの認知や理解に関する全国調査を実施

「発達障がいの目線で、みんなの生きやすさを叶える」を理念とする一般社団法人チャレンジドLIFE(京都市南区、代表:畠中 直美)が行った、発達障がいへの認知や理解についての全国調査結果が公表されています。

社会における発達障がいへの認知や理解に関する全国調査
https://www.challenged-life.com/2021/03/01/coming-soon/

調査は、 自分自身も家族も発達障がい当事者ではない人を対象に含め、社会全体における発達障がいへの認知や理解に関して実施されました。回答者 1,304人のうち68.8%(897人)が「自分自身も家族も当事者ではない人」であることが、本調査の特徴となっています。
調査結果によると、以下のような現状が明らかになっています。

調査結果の概要

1:発達障がいの認知度は高いが、当事者や家族の多くは十分に理解されているとは感じていない
2:発達障がいの有無に関わらず、共通する日常の困りごとが存在する
3:当事者や家族に向けられるネガティブな視線が、「理解されていない」と感じる要因につながる
4:発達障がいの困りごとを軽減する対処は、多くの人たちの困りごとも軽減する

発達障がいの認知度は高まる傾向にあるが理解は不十分

調査でも触れられていますが、改めてわかることは、発達障がいへの認知度や理解は高まってきているものの、当事者や家族の実感としては、まだまだ十分な理解があるとはいえない現状です。
発達障がいによる困りごとのなかには、当事者特有のものではなく、多くの人が感じている困りごととほぼ変わらないようなものも少なくありません。
調査結果内にある
「時間を忘れて熱中しそうなときは、タイマーをかけておく」
「不器用でも使いやすい文具を使う」
「指示は短い文で、1回に1つの内容にしてもらう」
「苦手なことを周りの人に伝えておき、一人で抱えない」
などは、機器を使う、周囲に苦手を伝えることで協力してもらうなどで対処できることでもあります。

同調査の考察では「当事者だけでなく多くの人にとっても過ごしやすい社会に繋がるのではないか」と触れています。お互いが困りごとや苦手を伝い合える多様性を認め合う社会の実現へ向けて、お互いが理解し、認め合うことが重要に思われます。

一般社団法人チャレンジドLIFE

代表者:畠中 直美
事業内容:(1)発達障がいに関するワークショップ、セミナー、情報発信  (2)発達障がいの目線から、多くの人の生きやすさにつながる商品・サービス開発
URL:https://www.challenged-life.com

Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。