Last Updated on 2020年9月29日 by 菅間 大樹

「商業アート」と「障がい者の自立支援」の両立

株式会社京王百貨店(本社:東京都新宿区、社長:駒田一郎)は、新宿店ギャラリーにて「感性のコラージュ 障がい者アート展」を開催します。昨年、聖蹟桜ヶ丘店でも同様の絵画展を開催し、新宿店では初開催となります。
障がい者アートは社会福祉の一環として展示されることはあっても、作品として一般に販売される機会がほとんどなく、商業アートとして十分通用する作品が市場に出てこないという現実があります。「作家の障がいにかかわらず、芸術作品として正当に評価されるべき」「お客様に良質なアートをご紹介でき、作家にとっては貴重な収入の場・評価の場となりうる」と、今回新宿店ギャラリーにて展示・即売会の実施となりました。障がい者アート専門ギャラリー「段々色ギャラリー」(世田谷区)の協力の下、期間中、22作家の作品およそ50点を展示・即売します。

アート展概要

タイトル:「感性のコラージュ 障がい者アート展」
会場:新宿店6階 京王ギャラリー
会期:8月27日(木)~9月2日(水)
営業時間:10時~20時 *最終日は16時まで
展示作品数:50余点

30日(日)には、アーティストによるライブパフォーマンスも実施

義手の作家・倉持智行氏が、作品をその場で描き上げるライブパフォーマンスを行います。
日時:8月30日(日)11:00~12:00、13:00~14:00

倉持智行氏プロフィール:茨城県出身。2015年2月に右腕を失い、和柄義手で書道・絵画を制作。
群馬県富弘美術館第4回詩画一般公募にて入選、展示。Family Mart 2018 年賀状採用など

段々色ギャラリーについて

東京都・下北沢にある障がい者の芸術作品を専門に扱うギャラリー。代表の福江敬太郎氏は、福祉の枠にとどめられがちな障がい者アートの中に才能ある作品が多くあることに気づき、商業アートとして扱うギャラリーをスタート。「障がい者だから」と特別視せず、他のプロの作家と同様に一般社会で評価を受けることが作家の収入や活動促進につながると、障がいを持つ作家の自立支援を目指す。また、「障がい者アート」と銘打つことで、障がい者の存在をきちんと知ってもらい、多様性を認め合う社会へつなげる意図も。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77