Last Updated on 2019年12月29日 by 菅間 大樹

国立ハンセン病資料館にて12月27日まで開催

国立ハンセン病療養所「多磨全生園」(東村山市)で生活した視覚障害者たちの記録から療養所の歴史を振り返る企画展「『望郷の丘』」が、隣接する国立ハンセン病資料館で開かれています。

「望郷の丘」は1979年、園に残った介護を必要とする視覚障害者たちが生活環境の向上を目指して結成した会によって出版されました。書籍では会員ら35人が、療養所内での暮らしぶりなどを証言しています。

展示内容から会員が果たした役割が明らかに

企画展では、「望郷の丘」に関する資料や写真など約160点を展示。
会員らの活動により、白杖(はくじょう)を支給されるようになったことや、歩行時の目印となる「盲導鈴」が整備されたことなどが紹介されているほか、会員らが短歌や俳句、ハーモニカ演奏などの文化活動に励み外部と交流したことがハンセン病への理解を促す役割を果たしたことなども伝えられています。

企画展概要

期間:2019年12月27日まで。会期中に学芸員による解説(11月16日、12月22日)などの関連事業を実施
入場料:無料
問い合わせ:042-396-2909(同資料館)

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77