Last Updated on 2020年12月10日 by 今井 靖之
障がいのある選手たちをサポートする、「ヒト」「モノ」にも注目!
競技概要
1人で3つの種目(スイム、バイク、ラン)を連続して行い、その合計タイムで競うトライアスロン。レースの距離はオリンピックのちょうど半分となる「スプリント・ディスタンス」で、スイム(750メートル)、バイク(20キロメートル)、ラン(5キロメートル)の計25.75キロメートル。レースは男女別、クラス別に行われます。
障がいの内容や程度により6クラスに分かれ、クラスごとに競技方法が一部異なります。座位クラス(PTWC)は、バイクはハンドサイクルを使い、ランでは競技用車いすを使います。立位クラス(PTS2~5)はバイク、ランでは障がいに応じて義足など補装具を使用でき、バイクの改造なども認められます。視覚障がいクラス(PTVI)は、競技全体を通して同性のガイド1名と競技を行います。
「第4のパート」とも呼ばれ、次の種目へと移るトランジションも重要なポイント。選手は障がいによって、ウエットスーツを脱いだりシューズを履き替えたりすることが難しい場合もあり、また、それぞれ使用する機材や補装具などが異なります。合計タイムに大きく影響するので、いかにトランジションの時間を短縮するかが工夫のしどころです。ウエアや義足などの補装具を脱着しやすいよう改良するなど、「モノ」の開発・工夫も欠かせません。選手を「モノ」で支える職人の技術と情熱を感じることができます。
視覚に障がいのあるPTVIの選手を支える「ガイド」は、選手の目の代わりとなり安全にフィニッシュまで導く役割を担います。全パートを一人でサポートしなければならないため、トライアスリートとしての高い競技力とさまざまな状況に応じた的確な判断力などが求められます。PTWCの選手とコンビを組む「ハンドラー」は、トランジションエリアでウエアの着脱や競技機材への乗り換えなどをサポートします。人と人とが深い信頼関係を築き、メダルを目指して限界に挑む姿は感動的。
ルール
PTS(立位)クラスは機能的障がいの程度に応じて3クラスから4クラスに細分されている。
また、PTWC(座位)とPTVI(視覚障がい)クラスは、それぞれPTWC1(重度)とPTWC2(軽度)、PTVI1(IBSAのクラス分類によるB1、全盲)とPTVI2(IBSAのクラス分類によるB2、弱視)、PTVI3(IBSAのクラス分類によるB3、弱視)というサブクラスが設定されている。より公平に競えるよう、時差スタートか一斉スタートの場合はより軽度のクラスの実走タイムに、規定の補正時間を加算する。
種目
PTWC(男子/女子)
PTS2(女子)
PTS4(男子)
PTS5(男子/女子)
PTVI(男子/女子)
対象障がい
肢体障がい
視覚障がい
東京2020パラリンピック情報
日程:2021年8月28日(土)~8月29日(日)
会場:お台場海浜公園