「自閉症のまま幸せになる」社会を目指して

近年、日本では発達障害に関する誤解や偏見を助長しかねない情報が報じられるなど、自閉スペクトラム症(ASD)の当事者やその家族が不安を感じる出来事が続いています。このような状況を受け、「Happy with Autism=自閉症のまま幸せになる」というメッセージを掲げ、プロジェクトサイトが開設されました。

このプロジェクトサイトは、4月2日の国連が定めた「世界自閉症啓発デー」の取り組みを発信するだけでなく、継続的な啓発キャンペーンのプラットフォームとして活用されます。外見からは分かりにくいASDについて社会に正しく理解してもらうため、当事者や家族の生の声を発信していくことに重点が置かれています。

目標金額60万円のクラウドファンディングがスタート

プロジェクトサイトの運営をはじめ、啓発活動全般に充てるための資金を募るクラウドファンディングが「READYFOR」でスタートしました。目標金額は600,000円で、募集期間は2月26日から4月8日までです。

集まった資金は、プロジェクトサイトの構築費用、イベント周知のためのチラシ作成・印刷費用、インタビュー・イベント動画の作成費用、そして東京タワーでのイベント実施費用などに充てられます。支援者の方々は、プロジェクトサイトに名前が掲載される予定です。

世界自閉症啓発デー

クラウドファンディング概要

4月2日 世界自閉症啓発デーに東京タワーでイベント開催

世界自閉症啓発デーである4月2日には、東京タワーに自閉スペクトラム症の当事者や家族、関係者が集まり、インタビュー撮影が行われます。このインタビューでは、「ASDの何を知ってほしいのか」「どんなことに困っているのか」「ASDでよかったと思うこと」「どうしたらHappyになれるのか」といったリアルな声が集められる予定です。

東京タワーとメッセージ

撮影されたインタビューやイベントの様子は編集され、後日プロジェクト公式サイトで配信される予定です。この活動を通じて、ASDへの理解を深め、偏見や差別をなくしていくことが目指されています。

世界自閉症啓発デーキャンペーン告知

東京タワーイベント詳細

困難を乗り越え、豊かな人生を願うメッセージ

NPO法人東京都自閉症協会副理事長でクラウドファンディング担当の吉田庸子氏は、自身のASDを持つ息子との経験から、「ASDという障害には不便なことや大変なことがたくさんあるけれど、だからといって『=不幸』ではない」と語っています。吉田氏は、現在子育てに奮闘する親御さんや、生きづらさに苦しむASD当事者の方々を勇気づけたいという強い思いから、このプロジェクトを立ち上げました。

吉田庸子氏と男性

イベントの様子

「Happy with Autism」は、ASDの特性と上手に付き合いながら、本人と家族、そして周囲の人々が共に幸せに生きられる社会を目指すプロジェクトです。2025年には、12人のASD当事者が自閉症について語るショートムービーも作成されました。公式サイトを通じて、継続的に当事者や家族の声を発信していくことで、誰もが自分の豊かな人生を送れる世の中の実現に貢献していきます。

プロジェクトの最新情報は、公式Xアカウントで確認できます。

お問い合わせ先

特定非営利活動法人 東京都自閉症協会

  • TEL: 03-6907-3531 (月火木金の午前11時~午後3時)
  • Mail: toiawase@autism.jp


Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77