パラスポーツの公平性を支える「クラス分け」とは?
「クラス分け」とは、障がいの程度に応じて競技者をカテゴリーに分ける制度です。これにより、異なる障がいを持つパラアスリートたちが、それぞれの能力に応じた公平な条件で競い合える環境が保証されます。この制度は、パラスポーツの根幹をなすものであり、その理解と専門知識を持つ人材の育成は、競技の公正な発展に不可欠です。
今回の寄付は、IPCが実施するこの重要なクラス分け教育に関する教材制作に活用されます。パラサポは、専門技能を持つ「クラス分け」の育成・教育基盤を支援することで、パラスポーツの未来を支えています。
IPCの「クラス分け教育プログラム」に関する詳細はこちらから確認できます。
https://www.paralympic.org/classification-education
パラサポとIPCが語る支援の意義
日本財団パラスポーツサポートセンターの会長である山脇康氏は、今回の寄付について「IPCのクラス分け教育プログラムへの寄付は、パラリンピックムーブメントにおけるクラス分けへの理解促進に寄与できることを大変嬉しく思います。今後もスポーツを通じてDEI(Diversity, Equity, Inclusion)社会の実現に向けた取り組みを続けてまいります」とコメントしています。
また、国際パラリンピック委員会(IPC)最高経営責任者(CEO)のマイク・ピーターズ氏は、パラサポの継続的な支援に対し感謝を述べ、「本寄付により、2023年に開始した『クラス分け基礎コース』で築いてきた基盤をさらに強化できます。高品質なイラストの拡充は、クラス分け教育に新たな価値をもたらすでしょう」と、プログラムの発展への期待を表明しました。
IPCのプレスリリース(英語)はこちらから閲覧できます。
https://www.paralympic.org/news/nippon-foundation-para-sports-support-center-donation-ipc
2016年から続く、パラサポの継続的なIPC支援
日本財団パラスポーツサポートセンターは、2016年以降、教育分野を中心に国際パラリンピック委員会(IPC)との連携を深め、多岐にわたる支援を行ってきました。今回の寄付は、その継続的な支援の「第5弾」にあたります。
第1弾(2016年):アギトス財団との業務提携
IPCの開発を担うアギトス財団と業務提携し、約1億円(80万ユーロ)を寄付しました。この支援は、東京2020パラリンピック競技大会に向けたインクルージョン推進やアジア地域のパラスポーツ参加促進、日本パラリンピック委員会(JPC)との協働によるパラリンピックムーブメントの理解促進、そして国内の学校でのIPC公認パラリンピック教材の導入などに充てられました。
第2弾(2018年):チャリティーソング『雨あがりのステップ』寄付
稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんによるパラスポーツ応援チャリティーソング『雨あがりのステップ』の売上金の一部、約780万円(6万ユーロ)がIPCの開発を担うアギトス財団に寄付されました。この寄付は、IPC公認パラリンピック教材の世界各国への普及活動に活用されています。
第3弾(2019年):I’mPOSSIBLEアワード支援
IPCが設立した『I’mPOSSIBLE(アイムポッシブル)』アワードに対し、約1,829万円(15万ユーロ)を寄付しました。このアワードは、IPC公認教材『I’mPOSSIBLE』を活用し、インクルーシブな社会の実現に向けて特に優れた活動を行った学校を表彰するものです。
第4弾(2022年):香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト
香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクトを通じて、1,500万円(約10万ユーロ)がIPCに寄付されました。この寄付は、IPC初となるパラアスリート向けのインターンシッププログラムに活用され、アスリートのキャリア形成を支援しています。
日本財団パラスポーツサポートセンターの多角的な取り組み
日本財団パラスポーツサポートセンター(パラサポ)は、「SOCIAL CHANGE with SPORTS」をスローガンに掲げ、スポーツを通じて一人ひとりの違いを認め、誰もが活躍できるDEI社会の実現を目指しています。
2015年の設立以来、パラリンピック競技団体の運営基盤強化のため、共同オフィスの開設や事務局人件費、普及啓発費、広報・マーケティング費などの助成金、さらには会計・翻訳といった共通業務を集約する「シェアードサービス」を提供しています。
2018年には「日本財団パラアリーナ」をオープンし、これまでに延べ8.3万人を超えるパラアスリートが練習環境として活用。また、パラアスリートを講師とする教育プログラム「あすチャレ!」は、2016年度から2025年度末までに国内外で6,470回開催され、66万人が参加しています。
さらに、2024年4月には、運動会にインクルーシブな種目を取り入れ、インクルーシブ教育を推進する新プログラム「パラサポ!インクルーシブ運動会」をスタートさせるなど、多岐にわたる活動を展開しています。
まとめ:パラスポーツの公正な発展とDEI社会の実現に向けて
日本財団パラスポーツサポートセンターによる国際パラリンピック委員会への継続的な寄付は、パラスポーツの公正な競技環境を支える「クラス分け教育プログラム」の発展に大きく貢献しています。この取り組みは、単に競技の公平性を保つだけでなく、世界中でパラスポーツへの理解を深め、多様性を尊重するDEI社会の実現に向けた重要な一歩と言えるでしょう。今後も、このような支援がパラスポーツのさらなる発展と、よりインクルーシブな社会の実現につながることが期待されます。

