【東京虎ノ門開催】「失った悲しみから始まる幸せな人生」アメフト事故で車椅子の心理学者と兄の理学療法士が語る感動の実話講演会

2026年7月4日(土)、東京虎ノ門にて、アメフト事故で車椅子生活となった心理学者・中村珍晴氏と、彼を支えるため理学療法士の道を選んだ兄・珍輔氏による講演会&トークセッション「失った悲しみから始まる幸せな人生」が開催されます。この講演会は、大きな喪失体験から人生を再構築する兄弟の感動的な実話に基づき、参加者に希望と前向きな視点をもたらすことを目指しています。

アメフト事故から「失った悲しみ」を乗り越えるまで:中村珍晴氏の軌跡

中村珍晴氏は19歳の時、アメリカンフットボールの試合中に首を骨折し、頸髄を損傷。医師から「二度と歩くことはできない」と宣告され、人生は一変しました。

絶望の淵にいた中村氏に光を差したのは、兄・珍輔氏の言葉でした。「仕事を辞めて理学療法士になる。お前が大好きだったアメフトで障害を負った苦しみを、俺がすべて理解することはできない。でも少しでも力になりたい。だからリハビリの先生になる」。この兄の決断が、中村氏が人生を前向きに見つめ直す大きなきっかけとなりました。

その後、中村氏は約2年半にわたる懸命なリハビリを経て、車椅子で大学に復学。さらに、かつて選手だったアメリカンフットボール部にコーチとして復帰し、新たな形でチームに関わりながら人生を歩み始めました。

喪失体験を「幸せな人生」へ変える心理学:心的外傷後成長(PTG)とは

自身の経験から、「人は大きな喪失の後にどうしたら前を向くことができるのか」という問いを持つようになった中村氏は、心理学研究の道へと進みます。大阪体育大学大学院で研究テーマとしたのは「心的外傷後成長(Post-Traumatic Growth:PTG)」です。

心的外傷後成長とは、病気、災害、死別などの困難な出来事を経験した後に、個人の価値観、人間関係、生き方などに新たな良い変化が生まれる心理的プロセスを指す概念です。1990年代にアメリカの心理学者によって提唱され、近年世界的に研究が進められています。

中村氏は、喪失体験からの回復は個人の内面だけで完結するものではなく、人との関係性の中で新たな自己を再構築していく過程であるという視点に注目。事故によって「すべてを失った」と感じていた自分が、兄や家族、周囲の人々との関係の中で少しずつ人生の意味を見出していった経験から、喪失体験の後に人がどのように自分の人生を語り直し、新たな自己を形成していくのかを研究しています。

車椅子の心理学者として社会に貢献:多岐にわたる活動

現在、中村氏は神戸学院大学心理学部客員教員を務める心理学者として、心理学の知見を実生活に活かす実践活動にも力を入れています。自分の感情や経験を整理し、人生を主体的に描き直すためのセミナーやワークショップを開催し、喪失体験や困難な出来事を経験した人々が前向きに進むための支援を行っています。

また、情報発信にも積極的に取り組み、YouTubeチャンネル「スイスイプロジェクト」を運営。登録者数は10万人、総再生回数は約4500万回に達しています。さらに、NHK Eテレの福祉番組「toi-toi」では、番組立ち上げ初期から制作員として関わり、レギュラー出演者としても活躍。安心できる関係性の中で対話を通じて新たな気づきを得るという心理学の知見を番組設計に活かしています。

「障害を価値に変える」日本一のプレゼン:セミコングランプリでの栄光

2026年2月28日に名古屋で開催された「セミコングランプリ2026名古屋」において、中村珍晴氏は見事優勝し、日本一の栄冠に輝きました。この大会は、全国の予選を勝ち抜いた講演者が10分間のオリジナルセミナーで「伝える力」と「社会へのメッセージ性」を競うものです。

中村氏が発表したテーマは「あなたの障害を価値に変えるストーリーの作り方」。人生で誰もが経験する喪失体験をどのように価値へと変え、人々に届けるストーリーとして語るかについて、自身の経験と心理学研究に基づいて発表しました。優勝スピーチでは、弟を支えるため理学療法士となった兄の存在にも触れ、「この優勝は兄とともに勝ち取ったもの」と語り、会場から大きな拍手が送られました。このスピーチが、今回の兄弟講演会&トークショーを企画するきっかけとなりました。

【東京虎ノ門開催】中村兄弟が語る「失った悲しみから始まる幸せな人生」講演会詳細

本講演会では、喪失体験とどのように向き合い、その後の人生を前向きに築いていくことができるのかについて、中村珍晴氏が「失った悲しみから始まる幸せな人生の描き方」をテーマに語ります。

さらに、弟を支えるため理学療法士となり、事故後の人生をそばで見守り続けてきた兄・中村珍輔氏も登壇。「家族から見た喪失体験とサポート」をテーマにした兄弟トークセッションでは、当事者としての視点に加え、家族の立場からどのように支え合い、人生を再び歩み始めていくのかについて、貴重な経験が語られます。

講演会&トークショー概要

  • 開催日: 2026年7月4日(土) 14:00-16:00

  • 会場: ビジョンセンター東京虎ノ門

  • 内容:

    • 第1部 中村珍晴講演「失った悲しみから始まる幸せな人生の描き方」

    • 第2部 中村兄弟トークセッション「家族から見た喪失体験とサポート」

講演会へのメッセージ

人生の中で、誰もが突然、当たり前の日常を失う経験に直面することがあります。それは、身体の自由を失うことかもしれません。大切な人を失うことかもしれません。あるいは、長年追い求めてきた夢を手放す瞬間かもしれません。

本講演会は、失った悲しみを経験したすべての人へ向けたものです。喪失の後に訪れる悲しみとどのように向き合い、その先の人生をどのように描き直していくのか、そのヒントを中村兄弟の実話と心理学の知見から得ることができるでしょう。

講演会申し込みはこちら

https://nakamuratakaharu0704.peatix.com/

中村珍晴氏の活動をもっと知る

この講演会が、困難な状況にある方々、そしてそのご家族や支援者の方々にとって、未来への希望を見出す貴重な機会となることを願っています。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77