この記事で分かること
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障がい者就労支援サテライトオフィス「ボーダレスビズ」の新しい取り組み
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障がい者雇用における「形式的な雇用」という社会課題とその背景
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ボーダレスビズが目指す「戦力」としての障がい者雇用の具体的な仕組み
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オープンオフィスで公開された実際の業務風景や支援体制
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障がい者雇用を成功させるための重要なポイントと今後の展望
障がい者雇用の新たな形:ボーダレスビズが目指す「戦力化」とは?
福岡市に拠点を置く株式会社ビーエイトシーのボーダレスビズ事業部は、障がい者就労支援サテライトオフィス「ボーダレスビズ博多駅前」に続き、2拠点目となる「ボーダレスビズ六本松」を2026年6月1日にオープンしました。開設に伴い、同年6月1日から7月31日までの2ヶ月間、オープンオフィスを実施し、その取り組みを広く公開しました。
オープンオフィス実施の背景と目的
近年、サテライトオフィスを活用した障がい者雇用が広がる一方で、法定雇用率の達成のみを目的とした形式的な雇用や、雇用管理を外部事業者に委ねてしまい、企業と働く人の関係が希薄になるケースが社会的な課題として指摘されています。このような状況に対し、ボーダレスビズは「戦力」として障がいのある方が力を発揮できる環境づくりを目指しています。
ボーダレスビズの取り組みは、単に働く場所を提供するだけではありません。障がい者雇用の経験がない企業や、定着支援、業務設計、雇用管理に課題を抱える企業に対し、本業につながる業務を設計し、働く方が企業の一員として活躍できるよう支援しています。2024年から運営する博多駅前オフィスで培ったノウハウに加え、六本松オフィスでは障がい者に特化したエンジニア育成プログラムなどを展開するRe-start社と業務提携し、より実効性の高い障がい者雇用支援体制を構築しました。
今回のオープンオフィスは、実際の業務風景や企業との連携方法、日々の支援体制を公開することで、サテライトオフィスの実態への理解を深め、障がい者雇用における「雇用の質」の重要性を社会に伝えることを目的としていました。
実際の業務風景を公開!「ボーダレスビズ」オープンオフィスの詳細
オープンオフィス期間中、長野県の就労移行支援事業所から5名が見学に訪れたほか、障がい者雇用に関心を持つ企業や福祉事業所、メディア関係者などが来訪しました。見学者との意見交換では、障がい者雇用の「数」だけでなく、働く方が企業の一員として力を発揮できる環境や、企業とのつながりを支える仕組みについて、活発な議論が交わされました。
オープンオフィス概要
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名称: ボーダレスビズ オープンオフィス
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開催期間: 2026年6月1日(月)~7月31日(金)
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開催時間: 10:00~17:00
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会場:
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ボーダレスビズ博多駅前(福岡市博多区博多駅前2-17-25博多クリエイトビル5F)
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ボーダレスビズ六本松(福岡県福岡市中央区草香江2-1-5 AG六本松8F)
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対象: 障がい者のサテライトオフィスに関心を持つ企業、福祉事業所、行政、メディア関係者など
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内容:
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実際の業務風景の見学
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利用企業との連携方法の紹介
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支援・雇用管理体制の説明
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個別相談
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オープンオフィスでは、広々としたモダンなオフィス空間が公開されました。実際の作業ブースを案内し、企業とのやり取りや日々の支援方法などが紹介され、見学者からは仕事内容や支援体制に関する具体的な質問が多数寄せられたと報告されています。


なぜ「戦力」としての障がい者雇用が重要なのか?社会的な背景と問題提起
障がい者雇用におけるサテライトオフィスは、2019年に厚生労働省による委託事業が初めて行われた比較的新しい雇用方法です。バリアフリー環境や支援員によるサポートが整っているため、多様な障がいのある方が働きやすい環境が提供されます。企業にとっても、人材確保や定着の難しさ、バリアフリー化の初期投資といった課題を解決できる方法として注目されてきました。厚生労働省によると、障がい者雇用においてサテライトオフィス等の働く場所を提供する事業者は、2025年11月末時点で46業者に上り、約1,800社が利用し、約1万1,200人の障がい者が就労しているとされています。

しかし、2026年初頭には、サテライトオフィス等を前提に遠隔雇用された障がい者が実質的な仕事を与えられず、仲介業者と簡単なやり取りをするだけで事実上放置されるケースが相次いでいたことが明らかになりました。これは、障がい者の法定雇用率(当時2.5%)を形式的に満たしたい一部の企業が、給与を支払い形だけ雇用し、就労管理を業者に丸投げしていた構造が原因とされています。
この問題に対し、厚生労働省は障がい者雇用の仲介を行う事業者と利用企業に向けたガイドラインを作成する方針です。このような問題は、「障がい者は働く力が低く、障がい者雇用に時間をかけて取り組んでも生産性が上がらない」といった先入観が引き起こす可能性もあると、ビーエイトシーは考えています。障がいのある方の就労に携わる中で、「障がいがあると働けない」という考えを持つ方がいる一方で、実際には個人の得意を生かせば会社の売上に貢献する戦力として働けるという認識が広がっています。業務の切り出しや定着までのフォロー体制など、最初はノウハウが必要であることは確かですが、適切に支援すれば障がいのある方も企業の重要な一員となり得ると考えられます。
参考:読売新聞「障害者雇用「仕事与えられず放置」相次ぐ…業者に就労管理「丸投げ」の企業、在宅勤務で連絡も取らず」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260507-GYT1T00051/
急増する障害者雇用代行業者の背景にあるもの
ビーエイトシーの実践事例:障がい者が「いてもらわないと困る存在」になるまで
株式会社ビーエイトシーでは、グループ内の一般企業も障がいのある方の就労・就職先となっており、実際の事業の中で「戦力」として活躍できる環境づくりに取り組んでいます。その一例として、水産加工を行う福岡丸福水産の事例が挙げられます。
2021年にビーエイトシーグループへ加わった後、就労支援事業所から約15名の利用者が工場で働くようになり、作業効率の向上や工場職員の残業削減につながりました。M&A後の2021年7月から2022年2月までの売上は前年比104%、うち2021年12月から2022年2月の3ヶ月間では前年比123%まで伸長しています。工場からは「利用者がいるから生産目標を達成できている。活気が増えて雰囲気もよくなり、いてもらわないと困る存在」という声が上がるなど、障がいのある方が事業を支える重要な一員となっています。
参考:2022年3月発行のニュースレター「福祉企業が水産加工工場をM&A、工場の業績がV字回復」
https://b8c-group.com/2516/
また、那珂川キッチンでは障がい者雇用率46.7%を実現し、障がいのある方も製造に携わる冷凍弁当は2025年9月時点で海外へ累計3万6,000食を輸出しています。この製造数は、障がい者雇用による人数確保と分業による効率化があったからこそ可能になったとされています。
参考:2025年9月12日発行のプレスリリース「農林水産省主催の『コメ加工品の輸出拡大に向けた試食会』に出展」
https://b8c-group.com/988/
これらの実践を通じて、障がいのある方は企業で「戦力」として活躍できるという確信を深めてきました。一方で、就労を希望する方からは事務職を希望する声が多く寄せられます。しかし、グループ内だけで希望に応えられるだけの事務業務や雇用の場をつくり続けるには限界があります。そこで、これまでに培ってきた、一人ひとりの得意を生かせる業務の切り出しや、働き続けるための支援のノウハウをグループ外の企業に広げ、より多くの障がいのある方が企業の「戦力」として働ける選択肢をつくるために始まったのが、サテライトオフィス「ボーダレスビズ」です。
「ボーダレスビズ」が実現する、企業と働く人の「つながり」
ボーダレスビズでは、障がいのある方を企業から切り離して支援するのではなく、雇用した企業と日々つながりながら働ける環境をつくっています。博多駅前オフィスには、リモートスタッフ(遠隔地にある企業に雇用され、ボーダレスビズのオフィスでその企業の業務に従事する障がいのある方を指す、同社独自の呼称)ごとに個別の作業ブースが設置されています。
各ブースには、雇用企業名や業務の指揮命令を行う担当者、担当業務、企業との連絡に使用するツール(電話、Google Meet、Chatwork、LINEなど)が明記されており、誰がどの企業に雇用され、誰から指示を受け、どのような仕事をしているのかが一目で分かる状態です。
リモートスタッフは、雇用企業の担当者から直接業務の指示を受け、日々コミュニケーションを取りながら仕事を進めます。一日の行動計画と実績も業務日報に記録し、雇用企業へ提出します。ボーダレスビズのスタッフは業務そのものを指示するのではなく、作業中の困りごとや悩み、その日の体調などを確認し、仕事を円滑に続けられるようサポートに徹します。

このように、企業と働く本人の関係を保ちながら、その間にある“働き続けるための困りごと”を支えるのが、ボーダレスビズの役割です。障がい者雇用において、障がいのある方にとって困ることや障壁を取り除く合理的配慮は欠かせません。一方で、ただ配慮するだけでなく、困りごとを一緒に乗り越えながら、ご本人が仕事の中でできることを増やし、適性を見つけて自ら力を発揮できるよう応援することも大切な視点であると考えられます。
読者Q&A:障がい者雇用に関する疑問を解消
Q1: サテライトオフィスでの障がい者雇用は、どのようなメリットがありますか?
A1: サテライトオフィスでの障がい者雇用は、障がいのある方にとって、通勤時間の短縮や人混みを避けることができるため、働きやすい環境を提供できるメリットがあります。また、企業にとっては、バリアフリー化などの大きな初期投資を抑えつつ、専門的な支援を受けながら障がいのある方を雇用できる点が挙げられます。これにより、人材確保や定着の課題解決につながる可能性があります。
Q2: 障がいのある方が「戦力」として働くために、企業は何をすれば良いですか?
A2: 障がいのある方が「戦力」として活躍するためには、まず業務の「切り出し」(細分化)が重要です。個人の得意なことや能力に合わせて業務を再設計し、適切な役割を与えることで、生産性向上に貢献できます。また、企業と働く人が直接コミュニケーションを取り、日々の困りごとをサポートする体制を整えることも大切です。形式的な雇用ではなく、企業の一員として力を発揮できる環境づくりが求められます。
Q3: ボーダレスビズの見学は、オープンオフィス期間以外でも可能ですか?
A3: はい、可能です。ボーダレスビズでは、オープンオフィス期間終了後も、障がい者雇用に関心を持つ企業や福祉事業所、就労を希望する方からの見学希望を幅広く受け入れています。まず取り組み紹介動画を視聴し、疑問や相談に対応した後、実際のオフィスや業務の様子を確認できる機会が設けられています。就職希望者には、見学や実習の機会も提供されており、継続的な支援を通じて就職につなげているとのことです。
今後の展望:障がい者雇用のあるべき姿を目指して
2026年7月1日には、障がい者雇用の法定雇用率が2.7%に引き上げられました。オンラインやテレワークを活用した働き方が社会的に広がる中で、サテライトオフィスでの雇用は今後もニーズが高まると予想されます。しかし、働く場所が企業から離れるからこそ、仕事の実態が見えにくくなったり、雇用する企業と働く本人との関係が希薄になったりする課題も存在します。
だからこそ、ボーダレスビズが最も大切にしているのは、「目の前の人が、どうやったら“戦力”として生き生きと働けるか」という視点を常に持ち続けることです。この指針があるからこそ、サテライトオフィスを「見える状態」で運営し、実際の業務や支援体制を外部にも公開しています。オープンオフィス期間に限らず、現在も見学を随時受け付けているのは、現場を見てもらい、疑問や意見を交わすこと自体が、より良い障がい者雇用につながると考えているからです。
「障がいがある方と一緒に働くこと」が問い直されている今だからこそ、サテライトオフィスという働き方そのものを目的にするのではなく、その先にある「一人ひとりが企業の一員として力を発揮できる雇用」をつくること。ボーダレスビズはこれからも、現場をひらき、外部からの視点も取り入れることで、真に「戦力」として共に力を発揮できる雇用を広げていくでしょう。
見学・個別相談のお問い合わせ先
株式会社ビーエイトシー ボーダレスビズ博多駅前
担当:川嶋
電話番号:092-710-5626
メール:info@borderless-biz.jp
株式会社ビーエイトシー 会社概要
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社名: 株式会社ビーエイトシー
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代表取締役: 島野 廣紀
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所在地: 福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目17番25号 博多クリエイトビル5階
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電話番号: 092-710-5626
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設立: 2023年10月17日
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社員数: 58名
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事業内容: 障がい者雇用促進事業、日食システム事業
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グループ企業: 株式会社B.Continue、一般社団法人社会福祉支援協会、一般社団法人スキルアップセンター、株式会社B.Advance、株式会社アステックス九州、株式会社福岡丸福水産(障がい者雇用率:法定雇用率2.5%に対し、福岡丸福水産23.0%、那珂川キッチンで46.7%)




