GW明けのメンタル不調、10代の心の健康問題に光を当てる新刊

公認心理師であり、いじめ撲滅委員会代表を務める栗本顕氏が執筆した新刊『10代のうちに知っておきたい心の守り方』(かんき出版)が、発売直後から大きな反響を呼んでいます。

文部科学省の調査が示すように、不登校児童生徒数は年々増加傾向にあり、ゴールデンウィーク明けの5月は、環境の変化による疲労が表面化し、「五月病」やそれに伴う不登校、さらには痛ましい自殺のリスクが高まる時期とされています。このような社会状況の中、本書は10代が抱える切実な悩みに寄り添い、具体的な解決策を提示しています。

書店内の書籍陳列棚。週刊売上ベスト5の告知があり、個別の書籍には「当店のベスト」として1位から4位までが紹介されている。

「強くあれ」ではなく「守り方」を。心理学に基づいた実践的アプローチ

多くの教育現場で「もっと強くなろう」「前向きに考えよう」といったポジティブな励ましが行われる一方で、栗本氏はこれに異を唱えています。限界まで頑張っている子どもたちに、これ以上「強くあれ」というのは酷であると指摘し、本当に必要なのは、降りかかる悪意やプレッシャーから自分の心に傷をつけさせないための「具体的な防衛術」であると強調します。

この逆転の発想が、当事者である10代はもちろん、子どもをどのように支えれば良いか悩む保護者や教育現場の教職員からも圧倒的な支持を集め、今回のランキング1位獲得に繋がったと考えられます。

10代の悩みに寄り添う!本書が提供する「一生モノの心の武器」とは?

本書は、単なる読み物としてだけでなく、明日から教室や家庭で実践できる「心の技術」を272ページにわたって凝縮しています。発達障害の有無に関わらず、多くの10代が経験しうる心の困難に対する具体的な対処法が、以下の4つのポイントにまとめられています。

「逃げる」を「戦略的な撤退」へ:心理的境界線とSOSの出し方

「嫌なことがあっても耐えるのが美徳」という古い価値観は、時に子どもたちを修復不可能なまでに追い詰めることがあります。本書では、相手との間に目に見えない壁を作る「心理的境界線(バウンダリー)」の引き方を具体的に伝授しています。さらに、状況を悪化させないための「正しい逃げ場所の探し方」や「大人へのSOSの出し方」が手順化されており、自分自身をすり減らさずに生き抜くための知恵を授けています。

共感と解決の糸口:23のリアルなショートストーリー

SNSでのグループ外し、既読スルーへの不安、教室内でのスクールカースト、そして「良かれ」と思って追い詰めてくる親や教師からのプレッシャーなど、10代が抱える具体的な悩みが23の物語として再構成されています。著者が5万件以上のカウンセリングで実際に耳にしてきた「10代の本音」が描かれており、読者は物語を通じて「苦しいのは自分だけではない」という深い安堵感を得るとともに、登場人物が困難を乗り越える過程を疑似体験することで、自身の悩みに対する解決の糸口を客観的に見つけることができます。

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精神論ではない!科学に基づいた心のセルフケア

「やる気を出せ」と言われて出せるなら苦労はありません。本書では、脳科学や心理学に基づき、心が疲弊した時に起きる「思考のクセ」をどう修正するかを分かりやすく解説しています。勉強への不安、将来への焦り、自分を好きになれない自己否定感。これらを「個人の性格の問題」ではなく「心の仕組みの問題」として捉え直し、自分で自分の機嫌を直すための具体的なアクションプランが提示されています。

人間関係、勉強、進路、自己肯定感など、心にモヤモヤを抱える10代の悩みに寄り添い、その理由と解決策を提示する書籍の広告。

保護者も必読!子どもを支える「最強の味方」になるヒント

連休明けの子どもの「行きたくない」というサインに対し、親がどのように反応すべきか。本書は、家庭内でのコミュニケーションを円滑にするためのヒントも満載です。子どもが心を開きやすい「聞き方」や、親自身の不安を子どもに投影しないための心の整え方が説かれており、親子で一緒に読むことで、家庭を本当の意味での「安全地帯」に変えるきっかけを提供します。

著者メッセージ:栗本顕氏が込めた「盾」と「灯火」への願い

著者である栗本顕氏は、「スクールカウンセラーとして、そしていじめ撲滅委員会の代表として、私は多くの『限界』を見てきました。子どもたちは、大人が想像する以上に戦っています。そんな彼らに、戦い方ではなく『守り方』を教えたい。この本は、誰にも言えない苦しさを抱えている子にとっての『盾』であり、暗闇を照らす『灯火』になるようにと、一文字一文字に願いを込めて執筆しました。このGW、どうか自分を責めるのを休み、この本を手に取ってみてください」とメッセージを寄せています。

書籍情報と関連リンク

心にモヤモヤを抱える10代、そして彼らを支えたいと願うすべての人にとって、この一冊が心の平穏を取り戻す一助となるでしょう。

  • タイトル:10代のうちに知っておきたい心の守り方

  • 著者:栗本 顕(公認心理師、学校心理士、応用心理士)

  • 発売日:2026年4月22日

  • 定価:1,760円(税込)

  • 発行:かんき出版

  • 仕様:四六判・272ページ

  • ISBN:978-4-7612-7870-0

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「明日の学校が怖い」「死ぬほどつらい」と感じている方へ。この本には、あなたを独りにしないための言葉と、あなた自身の尊厳を守り抜くための具体的な技術が詰まっています。この大型連休、心のリフレッシュとともに、あなたを一生守ってくれる「知恵」を自分にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

 

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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