テクノロジーが拓く!「2026 バイオジェンカップ リモートスポーツ大会」とは

身体を動かすことに困難を抱える人々が、自宅や病室など遠隔地からスポーツに参加できる画期的なイベント、「2026 バイオジェンカップ リモートスポーツ大会」が注目を集めています。この大会は、テクノロジーの力で距離や身体の壁を乗り越え、誰もがスポーツを通じて仲間とつながる喜びを体験することを目指しています。

主催はバイオジェン・ジャパン株式会社、協力は株式会社オリィ研究所、一般社団法人オンラインボッチャ協会、株式会社CAC Holdings、株式会社エスパルスが務めています。

OriHimeサッカー決勝大会、Jリーグスタジアムで開催!

2026年7月18日(土)には、OriHimeサッカーの決勝大会が、Jリーグ・清水エスパルスのホームスタジアムである「IAIスタジアム日本平」で開催されます。サッカーの街・静岡にあるこのスタジアムは、「日本一のピッチ」とも称される素晴らしい天然芝が特徴です。予選を勝ち抜いた計4チームが、遠隔地からOriHimeを操作し、熱戦を繰り広げる予定です。当日は、清水エスパルスのアカデミー所属選手たちがOriHime Cartを操作し、遠隔参加者と交流する機会も設けられるとのことです。

IAIスタジアム日本平

オンラインボッチャ決勝大会も注目!

OriHimeサッカーに続き、オンラインボッチャの決勝大会は2026年10月10日(土)と10月11日(日)にCACボッチャコートにて開催が予定されています。オンラインボッチャは、ボッチャ(パラリンピック正式種目であり、ジャックボールと呼ばれる目標球に赤と青のボールを投げたり転がしたりして、いかに近づけるかを競う競技)を遠隔操作可能なマシンで楽しむことができる競技です。

オンラインボッチャ

参加者の声が語るリモートスポーツの魅力と意義

本大会の練習会には、障がいなどにより身体を自由に動かすことが難しい方々や、視線入力ユーザーの方々が多く参加しました。参加者からは、「やっていくうちに操作方法がだんだん分かってきて、練習最終日にはゴールを決めることができた。とても嬉しかったです」「参加回数を重ねるごとに戦術を考えるようになった」といった喜びの声が寄せられています。また、学校の先生からは「試合後は悔しさのあまり涙をこぼしている生徒もおり、非常に良い経験になったと思います」との感想もあり、リモートスポーツが参加者に与える感動や成長の機会の大きさがうかがえます。

競技種目の詳細:OriHimeサッカーとオンラインボッチャの仕組み

OriHime Cartで実現する「OriHimeサッカー」

OriHimeサッカーで使用されるのは、株式会社オリィ研究所が開発した遠隔操作型分身ロボット「OriHime」をモーター付きのカートに乗せた「OriHime Cart」です。

OriHimeとは

OriHime(オリヒメ)とは、高さ約23cmの本体にカメラ・マイク・スピーカーが搭載されており、インターネットを通じてPCやタブレットなどから遠隔操作が可能です。OriHime Cartを操作してサッカーボールを押し進め、相手ゴールに入れる回数を競います。自宅や病院からロボットを操作することで、遠隔地からでも会場の雰囲気を感じながら競技に参加できるのが特徴です。

遠隔操作で楽しむ「オンラインボッチャ」

オンラインボッチャは、競技会場に設置されたボッチャマシン(従来のボッチャで使われるランプと呼ばれる滑り台のような道具に遠隔操縦装置が付随したもの)をインターネット経由で操作して行う競技です。会場へのアクセスが困難な重度身体障害者でも、自宅から競技に参加できる点が大きなメリットです。

選手は、マシンや会場に設置された複数のカメラ映像をオンライン会議ツール越しに見ながら、ボールのスピードや角度を調整して投球します。操作は手元のパソコンやタブレットからワンクリックで完結し、肢体不自由の方でも操作しやすいコントローラーも開発されています。競技ルールは正式なボッチャのルールに準じており、団体戦(1チーム3人制)で行われます。

CACボッチャコート

オンラインボッチャの決勝大会会場となるCACボッチャコートは、株式会社CAC HoldingsがCSR事業としてボッチャ競技の普及を目指し設立した施設です。国際大会で使用されるコートと同様の仕様で作られています。

大会を支える企業・団体の取り組み

この大会は、多くの企業や団体が協力し、成り立っています。それぞれの取り組みが、リモートスポーツの発展と障害福祉の向上に貢献しています。

  • バイオジェン・ジャパン株式会社: 1978年創立のバイオテクノロジー企業で、日本においては2000年より事業を展開し、革新的な医薬品やより良い治療環境の提供を目指しています。

  • 株式会社オリィ研究所: 「人類の孤独を解消する」を理念に、遠隔操作型分身ロボット「OriHime」などを開発し、移動困難者の選択肢を豊かにするサービスを提供しています。

  • 一般社団法人オンラインボッチャ協会: 年齢、能力、国籍、場所によらず、すべての人がオンラインでボッチャを楽しめる手段や機会を提供しています。「楽しいを、あきらめない!!」をスローガンに活動しています。

  • 株式会社CAC Holdings: 1966年創業の独立系ソフトウェア専門会社で、CSR事業の一環としてボッチャ競技の普及・支援活動を行っています。

  • 株式会社エスパルス: Jリーグ開幕時から参戦している市民クラブで、「夢・感動・誇り」を理念に活動しています。

リモートスポーツの未来と情報源

今回の大会は、テクノロジーが障害福祉分野にもたらす大きな可能性を示しています。身体的な制約があっても、誰もがスポーツの楽しさを享受し、社会とつながる機会が広がっていくことでしょう。日本各地から参加者が集まるこのリモート開催ならではの熱戦に注目が集まります。

大会の最新情報や詳細については、以下の公式ウェブページをご確認ください。

大会に関する一般の方からのお問い合わせは、「バイオジェンカップ リモートスポーツ大会」運営事務局(株式会社オリィ研究所内)orihime-sports@orylab.comまでご連絡ください。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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