パーキンソン病と向き合う方々へ、自転車で新たな可能性を
パーキンソン病と診断された後、多くの人が活動の制限を感じることがあります。特に、かつて親しんでいた自転車に乗ることを諦めてしまうケースも少なくありません。しかし、専門的なサポートと適切な環境があれば、再び自転車に乗る喜びを取り戻し、新たな自信を見出すことが可能です。
2026年5月23日(土)・24日(日)に福島県いわき市で開催された1泊2日のサイクリング合宿は、まさにその「もう一度、自転車に乗る」という体験をパーキンソン病の方々に提供しました。NPO法人コントロールPDが主催し、日本パラサイクリング連盟(JPCF)の協力のもと実施されたこの合宿は、参加者に大きな感動と達成感をもたらしました。

1日目:いわき平競輪場で「サイクルスマイル」に参加、再び自転車の感覚を取り戻す
合宿の初日は、いわき平競輪場で行われた「サイクルスマイル」に参加しました。このイベントは、JPCFが地域連携型で開催するもので、パーキンソン病の方々が安心して自転車に挑戦できる環境が用意されました。
参加者の中には、病気の診断後に自転車から遠ざかっていた方や、久しぶりの自転車に強い不安を感じている方もいました。しかし、専門家の丁寧な指導と見守りにより、徐々に一人で自転車に乗れるようになる参加者が現れ、会場には喜びの声が響きました。


専門家がそばで見守り、適切に支える体制が、参加者の挑戦への大きな安心感につながったと言えるでしょう。


さらに、一人での乗り降り、走行中のバランス、ブレーキングといった基本的な動作が安定してきた参加者たちは、全員で競輪場のバンク走行にも挑戦しました。最初は緊張した面持ちだった参加者も、実際に走り始めると、障害物のない安全な環境の中で安心して走れることに気づき、「ずっと走っていられる」と笑顔を見せました。

競輪場のバンクを仲間と共に走るという貴重な経験は、参加者にとって大きな達成感と自信につながる一日となりました。
2日目:海沿いのサイクリングロードで公道走行を体験、地域の歴史にも触れる
合宿2日目は、新舞子ハイツを出発し、美空ひばりさんの銅像がある塩屋埼灯台付近までのサイクリングが行われました。その後、「いわき震災伝承みらい館」に立ち寄り、東日本大震災について学び、再び新舞子ハイツへ戻るルートで実施されました。

震災後に整備された「いわき七浜街道サイクリングロード」を活用したこのプログラムは、美しい景観を楽しみながら、地域の防災や歴史に触れる貴重な機会となりました。日本パラサイクリング連盟の方々による誘導に加え、サポートカーによる補助体制も整備され、安心・安全が確保された環境での公道走行が実現しました。この安全への配慮は、募集時点から本企画の大きな特長として掲げられていました。
自転車に対する不安を抱えていた方々が、仲間とともに景色を楽しみながら走る姿は、この合宿の大きな成果の一つと言えるでしょう。
参加者の声と広がる可能性:できないから「どうすればできるか」へ
参加者からは「とても楽しくて、あっという間に終わった2日間だった」といった声が聞かれました。


この合宿を通じて、専門的な支援と適切な環境があれば、病気の診断後に一度離れていた活動にも再び挑戦できること、そしてその先に喜びや自信があることを参加者は実感しました。

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自転車に再び乗れたこと。
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仲間と一緒に競輪場のバンクを走れたこと。
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海沿いのサイクリングロードを走り、地域の歴史にも触れられたこと。
これらの経験は、単なるレクリエーションに留まらず、参加者が自身の可能性を見直す大切なきっかけとなりました。今回の体験が、日々の生活の中でも「できない」ではなく、「どうすればできるのか?」という前向きな発想につながり、今後の活動範囲やチャレンジの幅を広げるきっかけとなることが期待されます。
日本パラサイクリング連盟の専門的サポートが成功の鍵
自転車に不安を感じていた参加者が、最終的に笑顔で走れるようになった背景には、技術面だけでなく、安全面や心理面にも配慮した丁寧なサポートがありました。日本パラサイクリング連盟の皆さまによる、障害や疾患のある方への深い理解と専門的な支援が、この合宿の成功に不可欠でした。

NPO法人コントロールPDは、パーキンソン病の方とそのご家族に向けて、情報発信や交流の場づくり、病気啓発活動を行っています。今後も、医療・運動・地域・スポーツの専門家と連携し、パーキンソン病の方々が新しい一歩を踏み出せる機会を創出していく方針です。
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NPO法人コントロールPD 公式サイト: https://www.controlpd.org/
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日本パラサイクリング連盟(JPCF)公式サイト: https://jpcfweb.com/
このサイクリング合宿は、パーキンソン病の方々が身体活動を通じて自信を取り戻し、社会とのつながりを感じるための素晴らしいモデルケースとなりました。このような取り組みが全国に広がり、より多くの人々が「もう一度」と挑戦できる社会になることを願っています。

