一穂ミチ最新作『希望の子』が描く、選べない重荷と希望の光

『希望の子』は、言葉にできない感情を抱え、分かち合うことを求める人々の物語です。
主人公の雪花(せっか)は、失声症により言葉を発することができません。失声症とは、精神的な原因によって声が出なくなる状態を指し、身体的な問題がないにもかかわらず声が出せなくなる症状です。雪花はスクールカウンセラーの梢(こずえ)から、「生まれた日によって希望を背負わされた人」が集まる「反希望クラブ」に誘われます。
雪花が生まれたのは2011年3月11日。その日を境に、父は故郷の福島から戻らず、雪花は母と大阪で暮らすことになります。ずっと抱えてきたわだかまりを分かち合える「反希望クラブ」は、雪花にとって大切な居場所となっていきます。しかし、そんな中で雪花は母のスマホを盗み見てしまい――。
この作品は、自分で選んだわけではない重荷に傷つき、痛みに向き合いながら、人生に光を見出していく人たちを描いた6篇を収めた連作短編集です。収録作には「希望の子」「カーマンライン」「ウィンドミルでキドニーパイを」「羊の帰る家」「歌うように生きて」「汽水域」があります。
全国書店員200人以上が熱狂!「最高傑作」「今年のNo.1」と絶賛される理由
『希望の子』は、全国の書店員から「最高傑作」「今年のNo.1」といった熱い声が続々と届いています。その一部をご紹介します。
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「今年のNo.1です! 言葉のひとつひとつが、寄り添い、問いかけ、刺さり、涙が止まりませんでした。」(紀伊國屋書店 アリオ鳳店 吉原朋子さん)
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「一穂ミチ史上最高の傑作だと思った! 希望の光に包まれて生まれてきたあの日、何が起きたとしても特別で大切なものであってほしい。」(走る本屋さん高久書店 高木久直さん)
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「すごくいい。切ないのに、読後は幸せな気持ちで満たされてました。歴代最高の一穂ミチ作品だと思います。本当に素敵な作品をありがとうございます。」(大垣書店 イオンモールKYOTO店 村瀬萌夏さん)
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「一穂先生の作品の中で文句なくNo.1! 登場人物の想いが切実に伝わってきました。もう一度、いえ、何度でも読み直したい作品です。」(フタバ図書TSUTAYA TERAイオンモール福岡店 増本美佐さん)
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「これまでの一穂ミチさんの作品の中で1番好きかもしれません。登場人物一人一人の繊細な心模様が描かれていて、引き込まれる物語ばかりでした。」(東山堂 イオンモール前潟盛岡店 藤村沙希さん)
これらのコメントからは、作品が読者の心に深く寄り添い、感動や共感を呼び起こしていることが伝わってきます。登場人物たちの繊細な心の動きや、困難に立ち向かう姿勢が、多くの人々に勇気と希望を与えているのかもしれません。
著者・一穂ミチが『希望の子』に込めたメッセージとは

著者の一穂ミチさんは、本作に寄せて直筆のコメントを公開しています。
「いつも、『選ぶ』ということについて考えています。正しいか間違っているかではなく、自分で考え選んだ道か。それが自分の価値判断のひとつの基準なのだと思います。きっと、生まれてくることは選べないからでしょう。国も、親も、日にちも。そうしていつの間にか生まれ、子どものうちはやはりいろんなことが選べない。幼い心が感じたもどかしさや悲しみや憤りを、わたしはなぜか今でも手放せません。でも選べなかったたくさんのことが、わたしに小説を書かせてくれているような気がします。いつかのわたしのような、いつかのあなたのような子どもたちを書いてみようと思いました。光り輝く、美しいものだけが希望じゃないはずだと信じて。」
このメッセージは、『希望の子』の根底に流れるテーマを深く示唆しています。人は生まれや環境を選ぶことはできませんが、その中でどのように生き、何を選び取るかは、その人自身の価値を形作ります。そして、一穂ミチさんは、必ずしも輝かしいものだけが希望ではないと語り、見えにくい困難や痛みを抱える人々にも光が宿ることを信じています。
書籍情報と著者紹介
書籍情報

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書名:『希望の子』
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著者:一穂ミチ
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定価(紙版):1980円(税込)
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電子書籍価格:1900円(税込)
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出版社:株式会社文藝春秋
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判型:四六判 上製カバー装 304頁
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発売日:2026年10月7日
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ISBN:978-4-16-392145-7
著者紹介
一穂ミチ(いちほ・みち)さんは大阪府生まれの作家です。2007年に『雪よ林檎の香のごとく』でデビューしました。2022年には『スモールワールズ』で吉川英治文学新人賞を、2024年には『光のとこにいてね』で島清恋愛文学賞、『ツミデミック』で直木賞を受賞するなど、数々の文学賞に輝いています。また、2022年には咲くやこの花賞〔文芸その他部門〕も受賞しました。他の著書には『うたかたモザイク』、『恋とか愛とかやさしさなら』、『アフター・ユー』、『たぶん、恋しい』などがあります。

