医療的ケア児の「今のその先へ」を考える公開フォーラムが横浜で開催

医療的ケアを必要とする子どもたちが、住み慣れた地域で自分らしく生きるためには、どのような支援が必要でしょうか。この重要なテーマについて深く掘り下げる公開フォーラム「今のその先へ 〜医療的ケアが必要なこどもが地域で生きるということ〜」が、2026年5月17日(日)に横浜市で開催されます。

このフォーラムには、2026年6月に開設が予定されている「おれんじハウス そだちとケア診療所横浜」の院長、星野陸夫医師がパネリストとして登壇します。長年にわたり医療的ケア児とその家族の支援に尽力してきた星野医師の視点から、地域での暮らしを支えるための支援の現状と、未来に向けた連携のあり方について語り合われる予定です。

公開フォーラム「今のその先へ」の概要と注目ポイント

本フォーラムは、医療的ケア児が大人になった後も地域で暮らし続けるために必要な視点を、本人、家族、医療、福祉、教育など多様な立場から考えることを目的としています。医療的ケアが必要な子どもたちが地域で生きる「現在地」を共有し、それぞれの立場を超えて「地域で生きる」ことの本質を語り合う貴重な機会となるでしょう。

フォーラム実施要項

  • 日時: 2026年5月17日(日) 13:00-16:00 (開場 12:30)

  • 会場: 障害者スポーツ文化センター横浜ラポール ラポールシアター

  • 参加費: 無料(要事前申し込み)

  • 主催: 一般社団法人ソレデイイノダ

プログラムと登壇者

プログラムには、衆議院議員の野田聖子氏による基調講演のほか、横浜市立特別支援学校高等部学生、一般社団法人ソレデイイノダの後藤淳子氏が登壇します。

特に注目されるパネルディスカッションでは、以下の専門家たちが議論を交わします。

  • 関水好子氏(レスパイト・ケアサービス萌)

  • 成田裕子氏(フュージョンコムかながわ・県肢教)

  • 妹尾雅史氏(訪問の家朋)

  • 星野陸夫医師(おれんじハウスそだちとケア診療所横浜)

このフォーラムを通じて、医療的ケアが必要な方々が18歳以降も自分らしく生きるための居場所や、地域における支援の広がりについて深く考えることができるでしょう。

詳細情報と申し込みはこちら

「おれんじハウス」と星野陸夫医師が描く医療的ケア児支援の未来

制度の隙間を埋める「おれんじハウス」の13年の実践

認定NPO法人おれんじハウスは、2013年の設立以来、医療的ケア児とその家族が直面する「制度の隙間」を埋めるための実践を続けてきました。既存の制度では対応しきれない課題に対し、現場での経験に基づいた支援を形にし、地域や保護者と共に多岐にわたる取り組みを進めています。

主な取り組み事例としては、以下の点が挙げられます。

  • 多職種連携によるインクルーシブ保育: 横浜市医療的ケア児サポート保育園として認定された複数の保育園を運営し、看護師と保育士が日常的に連携。重症心身障害児や医療的ケア児が地域の他の子どもたちと共に育つ環境を整備しています。

  • 0歳から18歳、その先を見据えた地域の支援モデル: 居宅訪問型の児童発達支援、放課後等デイサービス、24時間365日の訪問看護などを提供し、成長ステージごとに分断されがちな支援を家族の視点からつなぎ続けています。2026年4月には、医療・保育・療育・地域との接続点となる「おれんじハウス そだちとケアベース」を横浜市に2拠点開設しました。

  • インクルーシブ親子キャンプなどの開催: 医療的ケアを理由に外出やレジャーを諦めがちだった家族向けに、看護師や保育士が同行する親子キャンプを継続開催。多様な子どもたちと家族が参加できるイベントを企画・運営しています。

これらの活動は、「おれんじハウスのストーリー」で詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。

おれんじハウスが提供する成長ステージに合わせた途切れないサポート体制

「おれんじハウス そだちとケア診療所横浜」院長、星野陸夫医師のプロフィール

2026年6月に「そだちとケアベース二俣川」内に開設される「おれんじハウス そだちとケア診療所横浜」の院長に就任する星野陸夫医師は、長年にわたり医療的ケア児とその家族を最前線で支えてきた経験豊かな医師です。

星野医師は1986年に北里大学医学部を卒業後、北里大学病院小児科、神奈川県立こども医療センター新生児科で勤務。新生児科医長、地域連携・家族支援局局長、成人移行期支援センター長などを歴任し、医療的ケア児の地域での生活や成人期への移行支援において多大な貢献をしてきました。今回のフォーラム登壇は、星野医師のこれまでの歩みと、おれんじハウスの活動が連携し、医療的ケア児への18歳以降も含めた地域支援のあり方を広く共有する貴重な機会となるでしょう。

おれんじハウス そだちとケア診療所横浜 概要

  • 所在地: 神奈川県横浜市旭区二俣川2-47-3(おれんじハウスそだちとケアベース 二俣川 内)

  • アクセス: 相鉄線「二俣川駅」徒歩2分

子どもたちと家族を支える地域インフラの構築へ

認定NPO法人おれんじハウスは、今後も医療的ケア児とその家族が地域で孤立することなく、年齢や制度の切り替わりを超えて支え合える環境づくりに取り組んでいくと発表しています。医療的ケアの有無にかかわらず、一人ひとりが自分らしく生きられる社会の実現に向け、対話と実践を重ねていくその姿勢は、多くの人々に希望を与えることでしょう。

認定NPO法人おれんじハウスについて

  • 事業内容: 規模認可保育事業、企業主導型保育事業、居宅訪問型保育事業、産前産後ヘルパー/養育支援ヘルパー事業、小児専門訪問看護ステーション事業、保育園看護師支援事業、児童発達支援事業、放課後等デイサービス事業、保育所等訪問支援事業、居宅訪問型児童発達支援事業

  • 理事長: 中陳 亮太

  • 所在地: 〒221-0052 神奈川県横浜市神奈川区栄町1-19 グレイス横浜ポートシティ1階

  • 設立: 2013年4月1日

  • HP: https://orangebaby.org

 

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77