大阪府で「セカンド訪問看護」が実現する新たな支援の形
今回の業務連携の最大のポイントは、大阪府内における「セカンド訪問看護」の連携体制が構築されることです。
「セカンド訪問看護」とは、すでに関わっている主たる訪問看護ステーションを置き換えるものではなく、必要な時間帯や医療的ケア、緊急時対応などを補完する訪問看護のあり方を指します。これにより、一つのステーションだけでは対応しきれない場面でも、地域全体で協力し、切れ目のない支援を提供できるようになります。
この支援の対象となるのは、医療的ケア児、超重症児、準超重症児、厚生労働大臣が定める疾病等(「特掲診療料の施設基準等」別表第七・別表第八)など、継続的な医療的管理を必要とする方々です。
業務連携契約締結の背景:なぜ今、連携が必要なのか
在宅で医療的なケアを必要とされる方々への支援は、日々の訪問だけでなく、状態変化への備え、訪問時間帯の調整、医療機関や福祉サービスとの連携など、多岐にわたります。特に医療的ケアが必要なお子さまや成人の方々の場合、ひとつの訪問看護ステーションだけでは、全ての支援体制を十分に組みきれない場面も少なくありません。
このような状況において、地域の訪問看護ステーション同士が互いの役割を尊重しながら連携することは、ご利用者様とそのご家族を支える選択肢を広げる上で非常に重要です。今回の業務連携契約は、大阪府内における訪問看護提供体制をより厚くし、医療的ケアが必要な方々の在宅生活を支えることを目的としています。
連携によって提供される具体的な支援内容
本連携では、ご利用者様にすでに関わっている「主たる訪問看護ステーション」の支援方針を最大限に尊重します。その上で、「セカンド訪問看護」として、以下のような支援体制の補完を行います。
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訪問日時の確保
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医療的ケアの実施
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状態変化への備え
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緊急時対応体制の補完
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医療機関・福祉サービス・関係機関との連携補助
この連携は、既存の支援関係を置き換えるものではなく、ご利用者様ご本人とご家族のご意向、主治医の先生のご指示、そしてこれまで築かれてきた支援の流れを大切にしながら、地域の中で無理のない支援体制を整えていくことを目指しています。
精神科訪問看護を基盤とした強固な連携が障害福祉を支える
今回の連携において特筆すべきは、両社が精神科訪問看護を基盤としている点です。
訪問看護ステーションいしずえは、精神科訪問看護に強みを持ち、離島などのへき地を含む地域課題に向き合いながら、複数地域で事業所を展開してきました。医療的ケア児の受け入れにも積極的に取り組み、臨床現場で知見を重ねています。また、いしずえでは、「トラウマインフォームドケア」、つまり「否定しない対話」を土台にした支援を大切にしており、これは株式会社Make Careが大切にしている精神科訪問看護の考え方とも深く重なります。
この連携は、同じ精神科訪問看護を土台に持つ事業所同士が、医療的ケアが必要な方への支援においても、生活全体を見立てる視点を大切にしながら、より厚い支援体制を構築するための取り組みです。
株式会社Make Care 代表者からのメッセージ
株式会社Make Careの代表取締役CEO、石森 寛隆氏は、今回の連携について「利用者様を奪い合うためのものではなく、主たる訪問看護ステーションを尊重しながら、必要な場面で支援を補完し合うための枠組みです。同じ精神科訪問看護を土台に持つ事業所同士だからこそ、医療的ケアだけでなく生活全体を見立て、地域の支援資源を活かした連携をつくっていきたいと考えています。訪問看護が孤立せず、互いの強みを持ち寄ることで、在宅で暮らす方の選択肢を増やし、必要な支援に届く仕組みを地域で丁寧に育てていきます。」と語っています。
(石森 寛隆氏のXアカウント: https://x.com/hero_houkan)
また、代表取締役社長の中野 誠子氏は、「在宅で暮らす利用者様とご家族を支えるには、ひとつの事業所だけで抱え込むのではなく、地域の中でつながり合うことが大切です。私自身、元重症心身障害看護認定看護師として、医療的ケアが必要な方とご家族への支援に携わってきました。訪問看護ステーションいしずえとの連携を通じて、看護の視点を共有しながら、ご家族の不安にも丁寧に向き合い、その方らしい在宅生活を地域で継続的に支え、安心して暮らせる選択肢を広げてまいります。」と、自身の経験を踏まえて連携への思いを述べています。
(中野 誠子氏のXアカウント: https://x.com/chichiyasusuki)
連携先代表からのメッセージ
特定非営利活動法人精神医療サポートセンター代表理事の田邉 友也氏は、「私たちが大切にしているのは、ご本人やご家族の思いを否定せず、まず丁寧に受け止めることです。医療的ケアが必要な方への支援においても、処置や制度だけでなく、その方が地域でどう暮らしていきたいのかを軸に考える必要があります。今回、同じ精神科訪問看護を土台に持つ訪問看護ステーションくるみと連携することで、互いの実践を活かしながら、大阪府内でより安心できる在宅支援体制をつくってまいります。」と、利用者中心の支援を強調しています。
(田邉 友也氏のXアカウント: https://x.com/seishinkango)
健全な連携を支える取り組み
本連携は、ご利用者様を事業所間で移管することや、営利を目的とした紹介を行うものではありません。ご利用者様ご本人・ご家族の利益、主治医の先生のご指示、そして地域における在宅支援体制の充実を目的とした業務連携です。
また、複数の訪問看護ステーションが同一のご利用者様に関わる場合には、訪問看護療養費、訪問看護管理療養費、各種加算の算定主体についても事前に確認し、重複算定その他不適切な算定が生じないよう、相互に確認していくとのことです。
まとめ:地域で育む、より安心できる在宅生活と障害福祉の未来
今回の株式会社Make Careと訪問看護ステーションいしずえの業務連携は、大阪府内で医療的ケアを必要とする方々にとって、在宅生活の選択肢を広げ、より安心できる支援を受けられる大きな一歩となります。精神科訪問看護の視点を持ちながら、医療的ケア支援に取り組む両社の協力は、障害福祉分野における新たなモデルケースとなるでしょう。
株式会社Make Careは、今後も地域の医療機関・福祉サービス・関係機関と連携しながら、精神科訪問看護から小児・医療的ケア児支援まで、ご家庭に寄り添う在宅支援体制の構築に取り組んでいくとのことです。
この取り組みが、全国の障害福祉分野における連携強化の一助となり、地域で暮らす全ての人々が安心して生活できる社会の実現につながることを期待します。
関連リンク
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訪問看護ステーションくるみ: https://kurumi.makecare.co.jp/
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訪問看護ステーションいしずえ: https://kango-ishizue.jp/
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訪問看護ステーションくるみ(医療的ケア児向け): https://crmc-kurumi.makecare.co.jp/

