現代社会における「こころの病気」と子どもたちへの影響
現在、日本国内では約603万人が精神疾患で通院していると言われています。また、一生のうちに4人に1人が何らかの精神疾患を経験し、その多くは10〜20代で現れるとされています。このような状況を受け、学校教育の現場でも、精神疾患の予防教育や支援の取り組みが進められ、精神疾患を持つ人々が安心して地域で暮らせる「共生社会」の実現に向けた動きが活発になっています。
「共生社会」とは、障害の有無にかかわらず、全ての人が互いの個性を尊重し、共に生きる社会を指します。この目標達成のためには、幼い頃からの正しい知識と理解が不可欠です。
『ビジュアルブック∞ 障害のある人とともに生きる④ こころの病気の人をよく知る本』の特長
本書は、共生社会の一員として、こころの病気に対する偏見や誤った思い込みを取り除き、関心を持ち、正しく理解することを目的として編集されました。子どもたちが「こころの病気・不調」のある人とともに生きる社会を真に実現するために、知っておいてほしいこと、そして大人と共に考えてほしいことが詰まった一冊です。
監修は、子どもたちへの予防・啓発活動にも積極的な精神科医である水野雅文先生(社会医療法人あさかホスピタル院長)が務めています。また、一般社団法人精神障害当事者会ポルケ代表理事の山田悠平さんが編集協力として加わり、当事者視点から本の構成、文章、イラストに意見が反映されています。
さらに、東京大学大学院総合文化研究科講師の小塩靖崇先生によるコラムや、精神疾患を経験した元サッカー日本代表の森﨑和幸さん、浩司さんへのインタビューも収録されており、多角的な視点から学びを深めることができます。
学校の保健の授業や、「交流及び共同学習」(障害のある子どもと障害のない子ども、あるいは地域の障害のある人とが触れ合い、ともに活動することとして学習指導要領に定められている)の事前・事後学習、さまざまな調べ学習、スクールカウンセリングの現場など、多様な場面での活用が期待されており、学校や図書館にも推奨される一冊です。
本書で学べること:各章の紹介
第1章:こころの病気ってなんだろう
「こころ」とは何か、こころと体の関係性、ストレスやホルモンに関する基礎知識、そしてこころの回復する力を学び、こころが「病気」になるとはどういうことかを考察します。

第2章:こころの病気の人のくらし
こころの病気を持つ人々がどのような経験をし、どのような思いを抱えているのかを、当事者への取材からまとめています。各項目には、それぞれの病気の基礎知識を図解した「正しく知ろう」のコーナーが設けられています。統合失調症、うつ病、双極症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、適応障害、摂食症、アルコール依存、ゲーム依存など、多様な病状が紹介されています。

第3章:こころの病気の人を社会でサポートする
こころの病気・不調があっても、個人の暮らしや思いが守られる社会に向けた取り組み、グループ活動、当事者を支える仕事などを紹介。誰もが共生のための地域づくりに参加できることを学びます。
第4章:こころの病気の人とともに生きる
事例紹介やインタビューを通して、こころの病気・不調がある人もない人も、ありのままで共に暮らす社会に向けて、自分にできることを知り、考え、行動するための知識と情報が満載です。

巻末資料も充実:悩みを抱える子どもたちへのサポート情報
本書の巻末には、悩みを抱える子どもたちに向けた情報、さまざまな相談窓口、福祉支援や制度、精神疾患に関わる権利と制度など、さらに学びを深めるための資料が充実しています。

監修者・編集協力者の専門性とメッセージ
監修:水野雅文氏
社会医療法人あさかホスピタル院長。慶應義塾大学医学部を卒業後、イタリアのパドヴァ大学心理学部に留学。東邦大学医学部精神神経医学講座主任教授などを歴任し、現在は日本社会精神医学会理事長、日本森田療法学会理事長などを務める精神科医です。長年の経験と専門知識に基づき、本書の正確性と信頼性を担保しています。
編集協力:山田悠平氏
一般社団法人精神障害当事者会ポルケ代表理事。精神障害の当事者として、障害の社会モデルや人権教育の研修づくりとその普及に尽力されています。日本障害フォーラム障害者権利条約パラレルレポート特別委員会委員など、多くの役職を歴任。当事者としての深い洞察と経験が、本書の構成や表現に反映され、読者に寄り添った内容となっています。
共生社会への一歩:『こころの病気の人をよく知る本』がもたらす価値
この書籍は、子どもたちが「こころの病気」について正しく理解し、偏見なく接するための貴重な教材となるでしょう。多様なケーススタディや当事者の声を通じて、読者は精神疾患が「特別なもの」ではなく、誰もが経験しうる身近なものであることを実感できます。これにより、精神疾患を持つ人々へのスティグマ(負の烙印)を解消し、互いに支え合い、認め合う共生社会の実現に貢献することが期待されます。
学校教育の現場や家庭で本書を活用することで、子どもたちは早い段階から精神保健の重要性を認識し、自分自身や周囲の人のこころの健康について考えるきっかけを得られるはずです。
書籍情報

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書名:『ビジュアルブック∞ 障害のある人とともに生きる④ こころの病気の人をよく知る本』
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監修:水野 雅文
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編集協力:山田 悠平
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編著者:障害のある人とともに生きる本 編集委員会
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定価:本体3,800円+税
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ISBNコード:978-4-7726-1596-9
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販売元:合同出版株式会社

